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クレーとマルク

2025-05-02 09:01:03 | 読書
新藤真知・高橋文子 編「クレーとマルク 動物たちの場所」みすず書房 (2025/4).

出版社による紹介
*****パウル・クレーと、クレーの同年の友でよき理解者であり、その才能を誰よりも早く見出した〈青騎士〉の画家フランツ・マルク。第一次大戦の戦場でマルクが斃れるまで、二人は家族ぐるみで交流し、多数の手紙や葉書を交わして絵画論や近況を伝えあった。そしてそこには、互いを思い遣るあたたかな絵が添えられていた。
二人が残した絵葉書、動物をテーマとする二人の作品を一冊に編み、ドイツ絵画史に残るひそやかな交感に光をあてる。

〈マルクがもしクレーに出会わなかったとしてもマルクはマルクであり続けただろうが、もしクレーがマルクに出会っていなければ、色彩画家への飛躍が同じ途を辿っていただろうか〉
――本書「マルクとクレー」より

〈マルクにとって抽象とは、動物たちの感じている世界だったのではないか、と思われてくる。動物たちを人間の見る世界に引き出すのではなく、動物たちの世界にそっと包んでおくような優しさが、マルクの絵からは感じられる〉
――本書「フランツ・マルクの生涯」より

パウル・クレーとフランツ・マルク。
交わされた絵葉書と描かれた作品のなかに響き合う
二人の画家の友情。*****

パウル・クレー (1879-1940), フランツ・マルク(1980-1916).
上記「マルクとクレー」は新藤真知 (しんどうまこと) ,「フランツ・マルクの生涯」は高橋文子による文章で,紹介に引用された部分がそれぞれのエッセンスと言えそう.影響という点ではマルクからクレーへの一方通行だが.生年ではクレーが1年早い.ぼくにとっては (そして多くの日本人には) マルクはクレーほど馴染みがない.しかし高橋によれば「今日のドイツで,画家の名を聞いてその絵が思い浮かぶ,あるいは絵を見て誰のものかわかる,そういう画家のひとりがフランツ・マルクなのである」.
でも「動物たちの場所」というサブタイトルにはもうすこし立ち入った説明が欲しかった.

ふたりの文章が 「クレーとマルク-絵葉書」「パウル・クレー」「フランツ・マルク」という三つの画集を挟んでいる.

マルクは第1耳大戦で 36 歳にして戦死.彼は狐が好きだったらしい.
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