Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ミック・ジャクソン「10の奇妙な話」

2017-09-18 08:57:18 | 読書
ミック・ジャクソン, デイヴィッド・ロバーツ (イラスト), 田内 志文 (訳).東京創元社 (2016/2).

Amazon に紹介された内容(「BOOK」データベースより)*****
敷地内に洞窟がある気まぐれな金持ち夫婦に雇われ、“隠者”となった男(「隠者求む」)。古物店で見つけた手術道具を使って、博物館に展示された標本の蝶を蘇らせようとする少年(「蝶の修理屋」)。襲来した宇宙人に先生がさらわれたと信じて役所に押しかけ、調査を要求する子供たち(「宇宙人にさらわれた」)。あるきっかけで日常と異常の境界線を越えてしまった人々。ブッカー賞最終候補の著者が描く切なさと愛しさに満ちた10の物語。各短編ごとに『モンタギューおじさんの怖い話』のデイヴィッド・ロバーツのイラスト収録! *****

直球で僕個人のストライクゾーンに来た短編集.
原題は Ten Sorry Stories. weblio では sorry は「気の毒に思って、(…が)気の毒で、かわいそうで、すまないと思って、悪かったと思って、後悔して、申し訳なく思って、すまなく思って、残念に思って、遺憾で」だが,「宇宙人にさらわれた」はキュートだし,horse laugh という英語の表現を実感させる「ボタン泥棒」は痛快.でも底流にあるのは物悲しさ.上の惹句に反し,訳者あとがきにもあるように「日常と異常の境界線を越えない人々」の物語もある.邦題は総括的に「奇妙な」となったのだろう.

表紙のイラストには登場人物が勢ぞろいしているが,犬がいるのに馬がいないのが残念.

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