Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

珠玉の短編

2018-07-12 09:07:35 | 読書
山田 詠美,講談社文庫 (2018/6).単行本の刊行は2016/6.

Amazon の紹介 *****内容(「BOOK」データベースより)
作家・夏耳漱子は掲載誌の目次に茫然とする。自作に付された「珠玉の短編」という惹句。作風に最も遠いその言葉。やがて「珠玉」は妄念となり漱子の頭の中に増殖していくが…。表題作の他、男女の友情を鮮烈に叙景した川端賞受賞作「生鮮てるてる坊主」など、生の残酷と滑稽を鋭敏な言葉で描き出す11の物語。*****

何だこのタイトルは,と思って手に取った.拙著の帯の惹句にも何だこれ,と思ったのを思い出した.

島田雅彦の解説の前に,著者による「あとがきにかえて」.「私は通常,胸焼けするほどのコッテリとした性愛を描く作家 (... 中略...) として知られていますが,実は言葉用の重箱の隅をつつく病の重症者なのです」に,なるほどと思った.

表題作は「珠玉の短編」という言葉が入った重箱の隅をつついたもの.
「骨まで愛して,みた」は城卓也のヒット曲を知らない世代か,タイトルの奇抜さに感じての作品らしい.
「螢雪時代」旺文社の受験誌だが,タイトルに内容をこじつけた感なきにしもあらず.等々.

どろどろ・ぬるぬる・べちゃべちやの連続で,続けて読むとげんなりするが,どれも短いので救われる..

川端賞受賞だそうだが,川端康成ってこういう小説を書く人だったの ?

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