Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

ホール・トーンでフリー・ジャズ

2010-07-10 09:06:49 | 新音律
Michelangeli - Debussy - Voiles


この映像の音楽は中間部以外はドレミファ#ソ#ラ#ドの全音音階 whole tone.六音平均律といってもよい.

コードは音階の音をひとつおきに重ねて作るもの とすれば,この全音音階でできるコードは増五度だけである.

ふつうの音階はどの音を始点とするかで,長調や短調や,ドリアンやらができるが,全音音階では音高の間隔が均一なので,どの音から始めても同じ.モードがひとつしかない.

ただし 12 音平均律の楽器を用いる場合,始点を半音ずらすことはできる.しかしもう半音ずらすともとに戻ってしまう.移調 (転調) できる「調」はもとの調を含め二種類だけである.

本日 ジャズ研のサマーコンサートで,この全音音階によるフリージャズを試みる予定.

何かテーマがあったほうが良いというので,AABA 形式,B の部分で転調という曲をでっち上げたが,これがなぜかいったん耳に取り憑くと離れない迷曲.
「フリー」は初めての経験だが,2 回ほど練習した感じでは,なかなか楽しい.ただし聴いて楽しいかどうかはわからない.「ふつうの」ジャズはコード進行に従って展開するが,この音階を選んだ時点でこのルールはなくなってしまう.コーラスというルールはまだ存在しうるが,これも演奏中になし崩し的に破壊される.

終わるきっかけが難しい.
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