Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

「音律と音階の科学・新装版」の訂正

2018-09-06 20:23:28 | 新音律
新装版第3刷が 9/2 に出た.1刷は 5/20.2刷は 6/5.

この機会に以下を訂正・補足. 単純ミスもさることながら,浅慮と認識不足と調査不足を露呈してしまった箇所が恥ずかしい.



P75 3-4行
「98ページ」 を 「97ページ」 に訂正.

p86 下から 3 行目に以下の脚注を付け足す.
音名の付け方は H.C. Longuet-Higgins, Mental processes: Studies in cognitive science. The MIT Press. (1987) による.

p160 図5-12
「F♭m」 を 「E♭m」 とする.

p188 文の入れ替え.
最終行から p189 上から 6 行目まで
「ギターの調弦は標準的には高音側からEBGDAEで完全5度の体系からずれている。そのせいでいまひとつ響きが悪い……と言うわけで,10弦ギターが開発された(図7-1)。『禁じられた遊び』の映画音楽で有名なナルシソ・イエペス(Narciso Yepes,1927-1997)によるもので,第6弦の下にさらにCB♭G♯F♯が加わる。」
を,下の文に置換.
「ギターは旋律も和音も奏でる必要から,完全5度体系とは別な調弦が用いられる.標準的な調弦はEBGDAEだが,実際に弾く弦以外の弦も共鳴させる目的で,ナルシソ・イエペス(Narciso Yepes, 1924-1997.「禁じられた遊び」の映画音楽を担当)は第6弦の下にさらにCB♭G♯F♯を加え,図7-1の10弦ギターを開発した.」

p247 下から2行目
「音階を作曲したり」を「音階で作曲したり」とする.
 
最終行 
「楽しそうだ」に脚注を付け足す.
3倍音区間を13分割する平均律が提案されている.
M. V. Mathews,J. R. Pierce,A. Reeves and L. A. Roberts, "Theoretical and experimental explorations of the Bohlen–Pierce scale", The Journal of the Acoustical Society of America 84, 1214 (1988).


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PAN 音階楽曲の記譜

2018-09-06 08:15:37 | 新音律

3倍音区間を 13 分割するパン音階だが,やはり楽譜がないと不便.そこで,ふつうの楽譜 (2倍音区間を 12 分割する音律用) を真似て,五線譜への記譜法を作った.

五線譜の線上が一音,線間が一音を表すものとし,♯や♭は使わない.しかしこうすると一段の五線譜が表す音の範囲は小さくなる.そこで図のように大譜表は3段 (あるいはそれ以上) とする. ちなみに,12 音律の大譜表は,下に2本・上に2本加えると C2 (65.4Hz) から C6 (1046Hz) までをカバーする
12 音平均律の中央C (C4,平均律では 261.4Hz) の位置を 220Hz (A3) とする.220Hz 音を主音とし,図のように各音に I, II, III,... と音名をつける.図には3倍音と 1/3 倍音に周波数と古典的な音名を示した.

E/A, A/D などはト音記号,ヘ音記号に相当するもの.X/Y とあればその五線譜がおよそ Y から X までの擬オクターブ (Bohlen-Pierce 流に言えば tritave) をカバーする.もっと美しい記号を考えたいところだが,とりあえずはこれで.
この3段大譜表では高音領域が十分カバーできないかもしれないが,そのとき上に B/E を載せて,4段にすれば,1980Hz の E 音までがスコープに入る.



先日の PanBlues を,くどいけれどもう一度引用とせていただく.このベースのパターンは上のように記譜できる.I, VIII, V, XI から7音ずつ音階を上昇しているだけである.モードと言いたいが,無調だからどのモードも同じである.
ただし演奏はこの楽譜通りではない.

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