今は亡き雑誌「話の特集」第2号 1966年3月号に掲載された,和田誠による「暮しの手帖」のパロディ.ここにアップしたものの他に,表紙,「殺しの中で考える」という文章と広告ページ ... 「結婚生活にあきたひとに,遺産をねらうひとに,あなたの心からあたたかい花束として,この「殺しの手帖」をプレゼントしてあげてくださいませ」の CM つき.
計算が正しければ,和田さん30歳の,結婚前の作品だが...
単行本 (和田誠「倫敦巴里」話の特集(1977/8) ) にも入っている.文庫化を望む.
この本を今、探し出したら,著者があとがきで (このテのものに)「パロディ」という言葉はあえて使わないと書いていた.パロディは権威を引きずり下すくらいの力があるもの,「俺のやってることなんか,やっぱりモジリ程度なんだなあ...」
暮しの手帖の発行部数100万部とは,この頃のことかもしれない.からかう相手に不足はないと言うところだが,からかわれた側は鷹揚にうけ流したんだろうか.花森安治の絵も文章も字体もまねるところが満載と思うが,からかったら怖そうと思うのは,テレビが作ったイメージかもしれない.