山内令南著 文藝春秋 (2011/08).
予備知識なしに図書館から借りて来て,読み出したとたん 表題作の気持ち悪さに後悔した.しかし文体が持つある種の気迫に押されて最後まで読んでしまった.
食べることしか能がない 45 歳の女性が,食道癌で,ごみと汚物の中で死んで行くストーリー.80 キロ超だった体重は半減.嫌われ者だったためか孤独死寸前.治療は拒否するが,それは主義主張ではなく動物的な感覚によるもの.読者の主人公への同情も拒む書き方.
章の番号が,5,4,3...であって,読むほうは時間的に遡って行くことになる.ミステリにはよくある手法だが.
もうひとつの絶筆「癌ふるい」はほとんどがメールという構成.「癌だましい」に比べるとふつう.
作者はすでに,食道がんで逝去されたとのこと.
予備知識なしに図書館から借りて来て,読み出したとたん 表題作の気持ち悪さに後悔した.しかし文体が持つある種の気迫に押されて最後まで読んでしまった.
食べることしか能がない 45 歳の女性が,食道癌で,ごみと汚物の中で死んで行くストーリー.80 キロ超だった体重は半減.嫌われ者だったためか孤独死寸前.治療は拒否するが,それは主義主張ではなく動物的な感覚によるもの.読者の主人公への同情も拒む書き方.
章の番号が,5,4,3...であって,読むほうは時間的に遡って行くことになる.ミステリにはよくある手法だが.
もうひとつの絶筆「癌ふるい」はほとんどがメールという構成.「癌だましい」に比べるとふつう.
作者はすでに,食道がんで逝去されたとのこと.