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Sixteen Tones

音律と音階・ヴァイブ・ジャズ・ガラス絵・ミステリ.....

JASRAC が怖い?

2007-08-24 10:41:37 | 新音律
短調には図のように,自然短音階,旋律短音階,和声短音階の三つがある.これについてつぎのような原稿を書いたら,出版社がこれに添付した楽譜を削除したいと言ってきた.

「楽譜はカラオケと素人のど自慢の定盤「恋のバカンス」(宮川 泰作曲) の出だしである (ここで楽譜を8小節引用した) .これを見ると「おとめごころよ」の部分が旋律的短音階なのはすぐ分かるが,さらによく見ると,「あなたのくちづけに」は和声短音階である.
手が込んだことに「あまいこいを」の部分はちょっと転調している.この楽譜よりもっと後の「日に焼けた ほほよせて」の部分では本格的に(短調から) 長調へと転調して,その後また短調にもどる.」

このブログでも引用は控えるが,「恋のバカンス」を口に出して歌ってみて下さい.
さて,JASRACの文書では,無断引用の基準として

(1)引用の目的が、報道、批評、研究その他でなければならない。
(2)引用文を括弧でくくる等、自分の文章と区別しなければならない。
(3)主従の関係、つまり、自分の文章が主であること。
(4)その著作物を引用する必然性があり、かつ、必要最小限度であること。
(5)その著作者の人格権を侵害しないこと。
(6)著作物の出所を明示していること。

をあげている. 従うべきは法律であって,JASRACではないのだけれど,まぁこういうことだ.
この例では(4)の「必然性」が微妙.過去の例など研究する必要がありそうだ.
出版社はたまたま大手であって,編集担当のおっしゃるには,JASRACは大手が相手だとごねるし,出版者側もことなかれ主義で相手の言いなりになるようだ.この恋のバカンスがどう決着するかは,まだわかりません.

著作権と言えば,「千の風になって」をウェブで引用するひとが多い.もともとの英詩には著作権が設定されていない.というより
http://www.mahoroba.ne.jp/~gonbe007/prof/1000winds.html
によれば,作詞者は使用料を貰うのは詩の内容にそぐわないと考えているらしい.
にもかかわらず訳詞には著作権があるのはへんだ...というのが,ネット世論の大勢.

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