はさみ屋のブログ

理・美容師の使うカットシザーのメンテナンス・アドバイザー(研ぎ・調整・販売)

作用と効果

2007年01月24日 | 職業

 ハサミ研ぎの行程は大きく括って、バリ出しとバリ取りのふた行程に成る。
(バリ=返り刃が確認出来たら研ぎの主作業は終わったも同然)
勿論 バリ出しに使う道具は色々有る・・・ バリを出す、これは表刃の研ぎ行程を指す。
細かなバリが出せるなら、道具なんて何でも良いのだ。

手研ぎなら#1000番の砥石から#3000番の砥石で(平らな砥石と仮定して)
ハサミが段刃なら 好みの角度(45度)でシコシコと・・・ 根気よく研げば良い。

ハサミがハマグリなら 手首を返してクリックリッと回転を入れるか・・・
ハマグリ専用に蒲鉾の様な砥石に加工して 水平を保って往復・運動でも可能だね。
日本刀の研ぎは 後者を採用している。(ハサミなら半身の表側研ぎの事)


機械に頼るなら・・・ 水平の回転板で手首の返しを利用するやり方が主流の様だね。
段刃なら手首の返しは不要だから・・・ 黙ってバリの上がってくるのを待つだけ。
肝心なのは・・・ いかに細かなバリを満遍なく出すかで・・・

それによってフィニッシュの方法が色々と変わるだけだね。 多分。きっと。

後は・・・バリの取り方で切れ味は劇的に変わる。そこに秘密が多いのだ。
ふき取りだけで取れる様なバリを作る事が出来たら 研ぎ師で飯が喰える。はず。
そして  この作業の中に成形や刃角  黒錆の除去  磨きなどが含まれるのだ。

機械研ぎだけど 例えば「研ぎ楽~苦」などの機械に付いているアタッチメントは
「素人」が「研げる」で有って・・・ プロには邪魔でしかない装置で・・・
むしろアレが自由を阻害してハサミの形を壊すのだ。 と思われる。

「楽~苦」・・・・・ まるで検便の入ったマッチ箱でも持つ様な指使いで
シコシコと往復する作業は端で見ていても偉くひ弱で男らしく無い。
オイラは嫌いだ。

潔く むんずと フリーハンドでやりなさい。
プロならね。 ぷっ。プロなら・・・

さて お題の作用と効果だが・・・

「研ぎ楽~苦」以外にもマツオカの「バリカン研ぎ機」や大熊式の回転板や
レオックス等々が同じ効果を期待できるし・・・ まだまだ色々な機械が出ている。
つまり・・・ 作用と効果が正しく理解されていれば、何でも良いのだ。
研ぎ機なんて。


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