なんだか、タイムスリップしたかのような写真からスタートします
正体はこれ
新岐阜の西、岐阜駅の北に位置する繊維の問屋町
信長像と道路を挟んだ向かいにある、ニューファッションビルが目印の問屋町です
まず目を引くのが、シャレた通りの柄
ブロックごと(丁ごと?)で道路の柄や照明の形状などが統一されていました
決して荒らされたあとではありません
この問屋町は、再開発により消え行く運命にあるのです
だから明るさも活気もなく、冷たい空間が広がっているのです
賑わっていた頃に来たかったなぁ
これもまた、なんだかシャレた通り
このように、まだ店を開けているところも何軒かあります
最初の通りですね、ここは無人でした
人っ子一人いない、自分の足音しか響かない
それなのに青いマットが敷かれて、植木は手入れされている
不思議な感じです
廃墟ではない廃墟というか、暗く冷たい中に、人間のぬくもりが少しだけ残っている感じ
たまに、こういう空間があります
見あげれば、四方を建物に囲まれた狭い空
なんとも言えぬ景色
初めて見た景色です
寂しいです、本当に
でも、多くのシャッターに貼られていた紙に共通する文句が救いでした
「○○にて営業しています」
経営不振や採算が取れなくなって寂れていったあとではありません、活性化のための再開発なのです
すぐ向こうには、その再開発の名のもとに高層ビルが立ち始めています
昭和と平成がミスマッチしています
誰もいないのをいいことに、三脚を広げて、懐かしい丸型の電灯を撮ってみたり
のんきにしていたら、1時間半近くが経っており、夕日が眩しくなってきました
ハイライトはこれからですが、今回は時間の都合で撤退です
異世界から戻る、元の世界へ通ずる道のごとく、狭き入り口から光をいっぱい取り込んでいました
また来たい、今度はゆっくり回りたいと思いながら、現実世界へ帰りました
ノラネコくらいいてもいいと思ったんですが、それどころか鳥にも虫にも出くわしませんでした
不思議な空間でした
2011.10.29/岐阜駅北 岐阜問屋町