今日は撮影日和

Raicho9の贈る、鉄道&ノラ猫のフォトページです。

安原小学校戸石分校

2022-08-24 18:19:47 | 廃校・校舎(香川)
先の綾川町から市街地へ戻って来た中にあるのが、安原小学校戸石分校

1998年に開設されたホームページが生きている(放置されているだけ?)ので、それに因れば、全校児童は5名のようです



塩江(しおのえ)町立となっていますが、2005年(平成17)からは高松市立でした

戸石分校の閉校年は2015年(平成27)ですが、2001年(平成13)からは休校状態…

ということは、休校になってから高松市立になったものの、高松市立安原小学校戸石分校に児童が在籍したことはないということですね



手前のフェンスが思いっきりアレですけど、件のホームページに1枚だけある写真にも写っているので、現役当時からあったもののようです



フェンスはこちらにも

これなら、安心してボールで遊べます

が、ちょっとフェンスと教員宿舎と思しき建物の距離が近すぎて、人同士のすれ違いすら不能な狭さ



こちらも堅いガードのため、渡り廊下のガラス越しに1枚

外窓もそうですが、随所がサッシ化されています

そして整然としていて、面影を感じることができません



と、一つだけ当時を偲ぶ児童の文字が書かれた金庫

日付は平成13年3月30日金曜日 なので、閉校記念のタイムカプセルでしょうか

とはいえ、時刻も書かれていますが、PM11:13…? 23時13分?

10年後なんて考えたくないぜ は、いいとして、 生きていますか? は…

反射して見えませんけど、天面には落書きのようなものもあり、少し残念な気持ち

そんなもんですけどね

名前の部分は消してあります



校庭には現役のサッカーボール



タイヤ飛びも現役で行けます



ブランコは退役間近

板が心許ない感じになっています

雨が落ち始めました

奥には、乗りつけたレンタカー



鉄棒は…鉄棒自体は行けますけど、土砂によって楽しむことができなくなっています

遊具付き広場として開放しているのかなあ、と思えるような、思えないような校庭の様子

開放したところで、そもそも子どもがいなくて閉校しているのなら、誰も来ませんか

いわゆる不要不急線と認められて廃線になった琴電塩江線が生きていれば、違う未来があったかもとも考えましたが、仏生山経由で高松まで60分弱…それでも、人口減少は食い止められなかったでしょうね

なお、この後、塩江町内に3校あった上西、塩江、安原(本校)も全て閉校し、2015年に再編、新たな塩江小学校が発足したということです

2017.03.30/香川県高松市

枌所小学校柏原分校

2022-08-20 00:16:26 | 廃校・校舎(香川)


曇天なのがとても口惜しく、また温暖な四国とは言え、4月を目前にして蕾すら見られなかったこの年

本来は、右手の桜が美しく咲きます

枌所(そぎしょ)小学校柏原(かしはら)分校

旧矢橋小学校と並んで、とても心に来る校舎です THE日本の小規模小学校

植栽が整えられているのも、手入れが行き届いている証拠です

でも、ここに公費が投じられている可能性は低いので、裏を返せば地域に愛されている証拠


なお読み方について、かしはら渓谷が付近に存在するので、(かしはら)と読むと思うのですが、後述のyoutubeでは(kaihara)とテロップがあるので、どちらが正しいものか分かりません



向かって左手より

猫の額ほどの運動場から、一段上がったところに校舎が建っています

手前のポストがある部分は教員宿舎と思われます

きれいな竹箒が立てかけられている辺り、やはり手入れがされているんですね



寄って1枚

流し台ですかね



反対に、校舎の右手の部分に寄ります

厠ですね

無数に空いた穴が気になりますが、細かい部分も美しく、いい雰囲気です



手洗いと



男性小用 ですよね?



いよいよ本丸へ

とはいえ、ガードが堅いので、都合よく1枚だけ割れていた窓から手を突っ込んでお邪魔します

????
????
心ゆたかに
??やかに

4つ目は、すこやかでしょう

そんなことより、壁面やガラスを見ても、平屋と言うこともありますが、美しい状態であることが分かります

1948年(昭和23年)から数えてこの時で築69年

最近の鉄筋校舎なんて、下階の廊下の窓枠が、上階の重みで歪んで窓が開かないこともザラなのに…やはり作りが違います



廊下の上部には、拡大版の日本地図

残っているんですね、昭和32年12月購入と読めます

東京教育大学名誉教授氏のもの



厠側からも覗きます

右手には、上述の地図

左手上部には、何やら作品と黒板が見て取れますが、これが限界

それにしても、床、天井ともに波打つこともなく、美しい状態



正面の玄関

こちらも、1枚だけ割れているものの、良好な状態

傘を被った電球すら割れていません



運動場に向かいます

雨の日に転ばないよう、滑り止めの石が埋め込まれている運動場からのアプローチ

落ち葉と苔が物悲しい



昭和の遊具は危険だった! みたいな手のアレで見たような遊具

どうやって遊ぶのかは知りませんが、恐らくぶら下がって回すんでしょうね

3月終わりの香川なのに…桜…



反対側には、板を外されて用途を成さないブランコと鉄棒

奥に見える植栽、やはり美しいです

屋根にも波がなく、やはり美しい



最後に、石垣と1枚

明かりさえ灯れば完璧です あと桜




…そんな柏原分校、2021年に、老朽化による危険を理由に解体されました

見えない部分は70余年の風雨によって傷んでいたんでしょうね

個人的には朽ち果てていくのもまた一興ですが、思い入れのある建物が、美しいまま記憶に残り続ける方が幸せでしょうね

解体を前に、有志の方が動画とインタビューを行った様子がyoutubeにあります

柏原分校 で調べればヒットします

もちろん、晴れた日の桜との対比も見られるほか、内部や、当時の様子、黒板の内容も映され、語られていますのでぜひ


ところで残留物も処分されたのでしょうか、だとしたら残念です

某自治体のように、廃校の残留品を某フリマアプリで売ってくれると、それなりの需要はあると思うのですが

少なくとも、昭和32年の地図が出ていたら買ってましたよ


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1908年(明治41)-枌所尋常小学校柏原分教場 開校(現在地とは異なる)
1931年(昭和06)-一旦閉校
1948年(昭和23)-現在地に再び開校、この校舎を新築
1988年(昭和63)-閉校(閉校時の在籍2)

理由は不明ですが、一旦閉校した後、同じ名前で場所を変えて再興しています
1964年(昭和39)頃の全校児童数は40人弱
校舎の裏手には茶畑があったようです(裏は石垣が迫っていたのでスルーしたのですが、その上が畑だったんですかね)
現在は存在しない複複式(3学年)も行われていたほど、末期の児童数は少なかったようです

Wikipediaをはじめ、ネット上に情報は皆無でしたが、上述の通り、youtubeにこの校舎を特集した動画があり、その中で紹介されていた文言を抜粋しています
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追記
4つ目は、すこやかに でしょうと自信満々に書きました
柏原分校を撮った他の方の写真の中に、左上が剥がれる前の様子が写っていました
あざやかに でした
これは意外でしたが、鮮やかの意味を引くと、「いきいきして美しいさま」と出て来ます
なるほど、そんな成長を願ったのでしょう

2017.03.30/香川県綾歌郡 枌所小学校柏原分校
2022.08.31追記