洗濯もの

フリーランスの仕事、
勤務時間が不規則…

週に何度か帰宅時間が22時を超える。
遅い夕飯をとり、翌日のオカズ作り、そして入浴

就寝前に行うのは、
父が取り込んで、部屋のカーテンレールにひっかけてくれた洗濯物をたたむこと。

時に…
あまりにも疲労感が強い時、大量の衣類を見た瞬間、投げ出したくなる時がある。

今夜も少し苛々しながら、かなり雑に衣類をたたんでいた。
明日は雨模様…
かなり蒸し暑かったので、部屋の窓を開けた。
夜の独特の香りがする風が吹いてきて、カーテンが揺れた。

手を止めてベランダに出た。


5年前、
ガンで余命二週間の宣告を受け、緊急入院した母のパジャマを毎日病院から持ち帰り、洗濯して夜のベランダに干した。
いつまで、母の衣類を洗濯することができるのだろう…
て
洗って濡れている母のパジャマを抱え、
入院中の母を思って毎日泣いた。


現在、父とコボン（息子〕と私の三人分だが、何故か一回分の洗濯物の量は半端無く多い。

でも、
もし…
これが自分一人分だけだっだとしたら…

さっきまで雑にたたんで積み上げた洗濯物をたたみ直した。

大量の家族の洗濯物！
急に、
愛おしくなった
家族と一緒…
今ある幸せを、
改めて感じた瞬間