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1票の格差、3.03倍でも合憲?

2023-10-19 09:32:52 | 日記
昨年7月に行われた参院選で最大格差が3.03倍あったことで、その投票価値が憲法上正当かどうかを求めた裁判で、最高裁大法廷が格差を合憲とする判断を示しました。

ただし、国会での参院選挙改革の取り組みについては「具体的な検討が進展しているとはいいがたい」と述べ、現行の選挙区見直しも考えられると国会での審議を進めることにも言及しました。

衆参の現行の選挙制度は、小選挙区比例代表制です。

中選挙区制から変更されたこの制度は、それまで多数政党が跋扈していた日本の政界を米国のような2大政党政治に変えていこうとするもので、自民党が独占していた政権とそれに代わる野党が対決するという図式を作り、政権交代がより柔軟にできる方策として考えられました。

しかし、選挙制度が変わっても2大政党に集約されず、より小さな政治集団が蠢く政界になってしまいました。

小選挙区比例代表制を考えた自民側の人は、本当に頭がいい!

中選挙区では、一つの選挙区で当選者定数が二人なら、一人は自民で後一人は野党という結果が多く、当時第2党であった社会党と自民党の議員数には余ほどのことがなければ大きな開きがありませんでした。

でも、小選挙区比例代表制になってからは、その差がどんどん拡大して、政党数も増えたことから今では自民党の一人勝ちの様相を呈しています。

特に、人口の少ない地方では、ほとんどが自民党議員が独占して、その背景には第1次産業で経済的に苦しい人々への補助金などが支給され、金をくれるのは自民党議員の「われらが先生」…。

選挙では「われらが先生への恩返し」でもちろん自民党に投票するということになるんですね。

その制度の恩恵を受けて、現在では38%程度の投票率で、過半数を優に越える自民党の議員が誕生することになってしまいました(本来、50%ならやっとこ過半数だろうに、残りの12%はどこに消えたんだよ)。

今回争われた裁判では、有権者数が最小の福井県と最多の神奈川県との差は、3.03倍でした。

本来なら、有権者一人が1票のはずです。

しかし、神奈川の人は一人で1票でも、福井では一人で3票分です。

これってどう考えてもおかしいですよね。

経済力が弱い地方には、多額の地方交付金が送られています。

そのお金の出元といえば、都会に住んでる人が一所懸命働いて収めた税金から支払われています。

地方出身の国会議員は、それをまるで自分が払ってるような顔をして、票集めに走っているんじゃないでしょうか。

都会に住む人は、1票の価値は少ないし、金は地方に回されるし、踏んだり蹴ったりの状態です。

まあ、小選挙区比例代表制を考えた頭のいい人は、自民党の未来を見据えて、こんな制度を作ったんでしょう。

日本人の気質には遠い昔から「俺が、俺が」とリーダーになりたい少数の人が群雄割拠してきました。

そんな性質を持つ人と長いものには巻かれろ精神の大多数の人でできてる国ですから、考えの違いは右から左まであるけど「選挙に勝てる」という一点で纏まっている自民党と考えが違うから一緒にいられないリーダー気質の人たちが作る小さな政党がタケノコのように群がって、結局自民の一人勝ちです。

こんな状態が長く続いて、自民はぶっ倒れてもいいくらいの失政続きなのに驕りの頂点にいるし、野党は選挙で合流しようとすると「野合だ」と罵られる始末です。

自らに有利な選挙制度を自民党は絶対に変えんだろうし、野党も纏まらんだろうから、ズゥ~と日本の政治は変わらんでしょうね。

※内容の一部に新聞記事を引用しました。

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