長いものには巻かれろか？

　共同通信が行った最新の世論調査によると「安倍首相に総裁選３選を果たし首相を続けてほしいは４５．２％、続けてほしくないは４７．５％」「小泉元首相らが主張する全原発の即時停止に賛成４９％、反対４２．６％」「憲法９条に自衛隊を明記するに賛成３５．３％、反対５２．７％」「長距離弾道ミサイルの導入に賛成４１．７％、反対４６．７％」「働き方改革関連法の高度プロフェッショナル制度には賛成２５％、反対５４．９％」「平昌オリンピックの北朝鮮参加について望ましい５８．９％、望ましくない３１．９％」などとなっています。

　安倍政権の支持率は４９．７％で、不支持率は３６．６％。

　自民党支持率は３８．４％、立憲民主党が１２．７％、希望の党１．２％、公明党２．８％、民進党１．３％、共産党３．８％、日本維新の会２．４％、自由党０．１％、社民党０．６％、無党派層３５．４％です。

　国民は、安倍首相が掲げる政策の多くで反対していることがよく分ります。

　でも、政権や政党支持率では勝っているという調査結果…。

　これは一体どういうことなんでしょうか？？？

　普通に考えれば、国民の多くが政策に反対しているのなら、政権や与党の支持率が下がるのが当たり前ですが、どっかトチ狂ってる日本国民は、各論反対、総論賛成という構図を創り上げてしまっています。

　安倍さん以外に首相を任せられる適当な人物がいないという消極的な理由と民主党政権で煮え湯を飲まされたことを忘れていないので安定感のある自民党の支持率が上がっているのは理解できますが…。

　それにしても、この結果は全くもって「長いものには巻かれろ」的なイヤ～なモンになっています。

　政権が行う政策と支持率が一致してこそ、よい政治が行われていると思うのですが、国民は不満を持ちながらも仕方なく安倍さんについていってるという感じがします。

　その裏付けとして、安倍さんが願ってやまない「３選を果たして首相を続けてほしいか」という問いに対して国民の半数に近い人がＮＯという回答をしているんですね。

　安倍さんは、独りよがりの政策で国民を不安に巻き込んでいるんです。

　対外政策にしても、経済政策にしても、自分の目の前にある問題（安倍政権に利をもたらす）に関しては一生懸命に取り組んでいるようですが、外交ではアメリカや北朝鮮、中国ばかりを見ていたり、経済では株高の恩恵を受けている大企業ばかりを見ていて、大多数の国民を見ていません。

　税制だって、苦しい生活を送る大多数の国民からつま先をほじくるように税上げをして、儲かってる大企業は法人税の引き下げなどを考えてる…。

　賃金を３％上げてほしいと口先では経済界に働き掛けているけど、非正規雇用者を増やすだけの「働き方改革」を進めようとしている。

　これじゃ～、大多数の国民は付いてけないというのが本音です。

　だから、各論反対、総論賛成なんて、オカシな結果が出るんでしょう。

　随分長いこと政権を担ってる安倍首相には、各論賛成、総論賛成という国民が願ってる政策をして欲しいと思うのですが、長くなればなるほど腐敗？状況が増して行くのが為政者の常だということは国民はみんな分っています。