どうしてこんなに楽しいんだろう!

新しいことをはじめるって楽しいですね!美味しいお酒を飲んで、好きな音楽を聴いて、ヨカバンジャー!!

城塞

2012年05月17日 19時34分57秒 | 読書・歴史
戦いとは、勝つことがその目的である。
しかし、それ以上に大事なものがある・・戦い方だ。

「城塞」・・関ヶ原の戦いから大阪夏の陣までの15年間、結果的に敗退した「大阪方」の視点でこの小説は描かれている。

戦国時代において戦いに負けるということは「死」を意味する。
夏の陣において、「負ける」ということがわかっていながら
最期まで活路を見出そうと奮戦する真田幸村。

司馬遼太郎が描く彼の行動、さらにその心理を読みすすむうちに
「戦う」ということは自分の生き様を表現することだ!と思えてきた。

彼の小説に共通するテーマ
「人間とは何か、人間とはどう生きるべきか」を改めて考えさせられた。

大相撲夏場所で負傷しながらも戦う一人横綱「白鵬」・・
万全ではない状態で負けを覚悟の上で土俵に立つ。

もちろん初めから"負け"を考えるようなことはしない。
勝つための活路をみいだそうと奮戦するのみである。
結果、11日目にして7勝4敗・・しかしこの4敗こそが
彼の相撲人としての「姿勢」を映し出しているように思える。


このように「戦い」を見ていくと、その目的は「勝つ」ことにあらず、
と思えてくる。
「戦いに勝つ」ということは目標ではあるが、最終の目的ではない。
その目的は「戦い方」・・
いかに自分が納得できる戦いをするか!・・この一点に尽きる。

人生も同じだ。

受験においても、スポーツの試合においても、結果が注目される。
が、大事なのはそれに挑む姿勢だ。
どれだけの気持をもち、日々自分との戦いに打ち勝ってきたか。

結果、勝てばうれしいし、負ければ悔しい・・
しかしその感情の大きさは、精一杯戦ったものにしか与えられないエールのようなものだ。

ふと、自らの日々を振り返る。

真田幸村のような「戦い方」をしてみたい・・・そんな気持ちになった。


城塞 (上巻) (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社




コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 白鵬3連敗? | トップ | ぜんまいと油揚げの煮物 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

読書・歴史」カテゴリの最新記事