何を見ても何かを思い出す

He who laughs last laughs best

青年よ、希望を抱け!

2018-04-08 18:37:55 | ひとりごと
金曜遅く帰宅し、夜中に体調を崩し、週末はグダグダ寝て過ごそうと思っていたのだが、朝っぱらから(といっても9時過ぎだが)電話が鳴った。
かつて家庭教師をしていた生徒さんが、私のちょっとした変化を聞きつけ、プレゼントを届けに来たいという。
聞けば彼自身、この秋の結婚が決まったところだという。

中1の夏から中学を卒業するまでの二年半 週に一度数学を教えていた少年は、中学を卒業した後も、高校の修学旅行や留学先のお土産を届けてくれたり、大学入学、社会人になった時と、折々に訪ねて来てくれたものだが、ここ数年は海外勤務もあったりと年賀状の遣り取りだけになっていた。

それが久しぶりに会って驚いたことに、すっかり大人の’’青年’’になっている。
ここで’’青年’’と書いて、’’青年’’の定義が気になり検索してみると、一般に’’青年’’と云われるのは29歳までを指すようなので、30歳を超えた彼は’’壮年’’と云うべきなのだろうが、希望する仕事に就き活躍している彼は、紅顔の少年と云ってもよいほど桜色の頬を上気させ、希望と自信に満ちた表情をしていた。

嬉しかった。
あの少し自信なさそうな優しい顔をした少年が、進学問題では希望が叶うばかりではなく落ち込むこともあった少年が、東日本大震災以降の事業立て直しに奔走したり、海外と丁々発止やりあっているとは、そんな報告に来てくれるとは。

あの頃、勉強の後よく本の話をしたことを覚えていたのか、彼が昨日読んだというイヤラシイ本の話をしてくれた。

「このタイミングで、この内容の本を、平積みする書店の戦略がイヤラシイ」らしいが、それを思わず手に取り、30分も立ち読みしてしまったというのだから、中堅と云われる世代に差しかかろうとしている彼も、思う所は多々あるのだろう。

「頭に来てもアホとは戦うな!」(田村耕太郎)

自己啓発本の類を読まない私のアンテナにはかかったことがない本なので、「アホの定義は?」「戦わず、どう対処しろと?」「向こうも、こちらをアホだと思っていたら、どうする?」などと訊ね、アホ談義で盛り上がった。

ライトなアホをかわす術も勿論 必要だが、社会の あれやこれや を見るようになると、こちら↓の言葉の方が効いてくるかもしれないと、老婆心ながら話したりもした。

フリードリッヒ・ニーチェ
『怪物と闘う者は、その過程で自らも怪物と化さぬよう心せよ。
 おまえが深淵を覗くとき、深淵も又おまえを見ているのだから。』

"Wer mit Ungeheuern kämpft, mag zusehn, dass er nicht dabei zum Ungeheuer wird.
 Und wenn du lange in einen Abgrund blickst, blickt der Abgrund auch in dich hinein."

あの頃は、甘党の君と勉強の後ケーキや和菓子を食べたものだが、いつかおいしいお酒でも飲みながら、いろいろ話そうではないか。
門まで見送る時、この春はじめて咲いた黄色のガーベラに気が付いた。
黄色のガーベラは、私が大好きな花の一つだ。
そんなガーベラの花言葉は、「希望」「常に前進」


ありがとう
おめでとう