郷土教育全国協議会(郷土全協)

“土着の思想と行動を!”をキャッチフレーズにした「郷土教育」の今を伝えます。

孫っ子との日常ー87(母親にも「あなた」と・・・)

2022年09月18日 | 日記

フランスから3年ぶりにやって来た孫娘が8月下旬に帰って行った

嵐のような6週間だった

朝起床してから夜就寝するまで静かな時間はほとんどなかった

 

一人で勝手に過ごしてもらいたいのだが必ず他者を巻き込む

例え好きなことをしていても自分内にとどまらず拡散させる

ある時は一緒にやりたくて ある時は他者に認知させたくて

 

しかし お隣の友達と過ごしている時は二人の中でほぼ完結する

でも その会話の中身がなかなか面白い

彼女は二人で話す際にも必ず言葉に主語を入れる習慣がある

 

「あなた これとこれでどっちが一番きれい?」

日本語で「これとこれ どっちがきれい?」と言うべきところだ

日本語では二人の会話では主語を省略することが多い

 

おまけに二つの対比でも一番という言葉を用いるから面食らう

これは単に彼女が日本語の副詞の使い方をマスターしてないからだ

お友達と会話するのも常に「あなた」という二人称を用いる

 

因みにこれは相手がだれであっても同様に用いる二人称だ

仮に話す相手が母親であっても「あなた」という言葉を使う

「あなたが間違ったせいでしょう!」と母に向かって叫ぶ

 

初めて聞く周辺の日本人は「えっ!」と思う人が多いようだ

しかしフランス語をそのまま日本語に翻訳するとこうなるのだ

いや フランス語に限らず外国語はほとんど主語を入れるかも・・・

 

お友達から「Yちゃんはどうしていつもあなたって言うの?」と問われ

どう答えて良いものやら困惑して苦笑いしていた・・・

この場面を見ていたもう一人の男の孫が教えてくれた

 

夕方になって友達と別れると次は対象となる相手が我々家族になる

これが面白いと言えば面白いが しばしばバトル状態化する

特に凄いのが母親との会話だ

 

最初のうちは母親の日本語に対応して日本語でやり返しているが

だんだんエキサイトしてくると日本語では間に合わなくなるのか

ついにはフランス語でまくしたてるから何を言ってるのかサッパリ・・・

 

彼女が不満を表す根本の問題はモノゴトの決定権に関わる

彼女にはいわゆる常識とか決まりとかは通じない

あくまでも自分に関わることは自分で決めるという基準を持っている

 

これはある意味で重要な自己決定権として尊重されるべきものだ

しかし 食事の際の「好き嫌い」も全てこのパターンで行く

周りの大人が「これは美味しいよ!栄養もあるよ!」と言っても駄目

 

「うるさいわね!私が食べるものは私が自分で決めるの!」と一蹴される

もっともと言えばもっともだが 客観的には「わがまま」そのもの

「本当にYちゃんは自分勝手なんだから・・・」と評価されてしまう

 

こんな彼女が去ってからまもなく一ヶ月

私の心の中に空洞のようなものが出来てしまったのを感じる

 

 

 

ーS.Sー

 

 

 

 

 

 

 


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