実は、父が持っていた舟越保武の女性頭部像のレプリカを、玄関に置いてあるのですが、引っ越し先には持っていく予定がないので、困っていました。なぜ父が持っていたのかも知らなかったのでした。
今日、病院の診察の帰りに、ずっと前から気になっていた画廊の喫茶店をのぞいたら、今日は開店していたので、はじめての訪問をしました。靴を脱いで上がるようになっていて、声をかけると、散らかっていますが(お店は)やっていますとのこと。さっそく中に入り、勧められるまま、椅子に座りました。でも、どう見ても、展示会準備中のような光景に、申し訳なかったような気がしました。
店にいなくてならないので作業をしながらそうこうしているうちに、このような状態になったそうです。木工作家の先生でした。コーヒーを注文して、いろんな話をしているうちに、彼も都の教員だったとわかり、さらに、舟越保武のレプリカ作品は都の教員の定年記念のもののひとつだと教えてくれました。父の時代には、そんな贅沢なプレゼントがあったそうですが、今はすっかりそんなこともなく、うらやましかったとのこと。ぜひ!とばかりに、引き返して彼にもらってもらいました。
私が持っていても、誰に目にも触れずに、もしかしたら凶器にされるかも知れないんですから。