4月29日 (火) 晴れ
今回の旅の最後の日になりました。早くに起きる習慣が
ついて、5時に目が覚めました。
6時半からS氏と二人で先日、船で教えて貰った輪島の
探鳥地と言われている鳳来山公園へ出掛けました。
宿の裏から朝市の反対の夕市が開かれる住吉神社に入り
適当に山を目指して歩きました。
今では朝市は観光客用で、ここの夕市は専ら地元の人用
とのことです。
山に入ると朝の清冽な空気をたっぷり吸ってオドリコソウ
が咲いていました。
標高が100mもありましょうか?小高い岡です。
頂上に上がると海が見えます。何時も見る港の裏側で、
海水浴場になっていました。
安政年間に開かれた公園とかで、晴れて空気が澄んで
いると七つ島まで見えるとのことでしたが、春霞で近く
しか見えません。
昭和9年に来遊した野口雨情の歌碑がありました。
お手々鳴らせば鳳来山の銅(かね)の鳳凰も共に鳴く
と記されていました。
その他にも、明治15年に建立された文部省輔議官
九鬼成海の漢詩の碑や、芭蕉の句碑もありました。
地元の初老の人が朝の散歩に来ていて、いろいろと
説明して下さいました。
輪島の町は黒い瓦が朝日に輝いていました。
都会の乱立して纏まりの無い町並みと違って、日本の
源風景が感じられます。
宿に戻り朝食をしてから、朝市の見物に出掛けました。
相変わらずの賑わいの中に、能登弁が飛び交います。
大きな和菓子屋さんで、珍しい家紋を見ました。
M氏によると、チドリに川と木の葉を描いている紋との
ことでした。或いは創作紋かも知れませんが、和菓子を売
っている女性が、いかにも相応しい能登美人でしたので、
そちらの方を写したい位でしたが紋だけにしました。
10時に空港へ行く、ふるさとタクシーが宿まで迎えに
来て呉れるので待ちます。
客は我々5人の他、一人でした。
旧輪島駅で時間調整で15分程停車しましたので、駅を
見学しました。
能登線は10年くらい前に廃線になり、今はホームと線路
の一部だけが残っていました。
ホームの駅表示板は、輪島が終点なので次ぎの行き先を、
空欄にしていた所、いろいろと落書きされるので、思い切
って、シベリアとしたそうです。駅長さんのユーモアが感じ
られます。
10時半にバスが出て、奥能登路を空港へ向けて走ります。
田植え前の水田に鯉のぼりが映っていました。
奥能登や 水面に映える 鯉のぼり と詠みました。
搭乗便は、11時40分発 ANA748便です。
直前のチケット購入にも拘わらず空席が目立ちます。
機はA320型 166人乗りです。30分遅れで
12時10分に能登空港を離陸しました。
間もなく北アルプス上空を通過します。まだ一面の雪です。
12時50分、東京湾上空でアクアラインの海ほたるが
見えました。
12時59分、羽田空港に無事着陸。
これで今回の旅も無事に終わりました。
好天に恵まれて、何事も無く終了出来た事を心から
感謝しています。
今回見聞き出来た鳥は86種、このうちこのブログに
掲載出来た鳥は34種です。