昨年2月に続いて2度目のヴァンクーバー探鳥旅行です。
昨年は冬鳥、今年は夏の鳥が目的です。
どんな鳥に出会えるか楽しみにして、何時もの気心知れた
仲良しグループ6人で出掛けました。
男性2人、女性4人です。打ち合わせ通りの電車で成田へ。
カナダは夜の便なので出掛けは楽です。お昼に家を出ます。
成田でいろいろと手続きをして長ーい長ーい通路を歩いて
搭乗ゲートへ向かいます。カナダはローカルなのでしょうか?
何時も空港のはずれになります。これ以上無いと言う遠い場所
に搭乗ゲートがあります。
18時20分、いよいよ搭乗です。そして19時16分、
エアカナダ004便は成田を離陸しました。
これで8時間後の、今日の12時にヴァンクーバーに着く
のです。なにか得するような感じです。
何時も東回りに飛んでいれば永久に歳を取らないような
錯覚にとらわれます。
ゆっくりと日頃読めない本でも読もうとすると手許灯が点き
ません。見ると殆どの席が点いていません。
アナウンスで故障の為、点きませんとのこと。
点検不備もこの位なら、まー良しとして持参のMDで落語や
藤沢周平作品の朗読を聴くことにしました。
食事は2回ですが、何故か馴染みません。
カナダ人の客室乗務員が何か言いますが、最初のチキンだけ
判ったのでチキンと答えると、出て来た物はチキンカレーでした。
他に何かあったようですが、我慢します。
東行きは直ぐに夜が明けます。窓が閉まっているので判りません
が、19時に成田を発った時、ヴァンクーバーは夜中の3時です。
間もなく夜明けです。寝てはいられません。
2度目の食事が運ばれて来ましたが、美味しくありません。
時計の針を戻しヴァンクーバーに対応します。
予定より早く現地11時42分に無事着陸しました。
ヴァンクーバーも又、長ーーい長ーーい通路です。
そして入国手続きは、延々の列です。それでも去年よりは楽です。
江戸川の女子高校生150人ほどが修学旅行で固まって並んで
いました。一括手続きは出来ないようです。
やっと手続きが終わり、荷物を引き取り2台のカートに皆さんの
分も乗せて出口を出ようとすると私と同行のM氏が呼び止め
られ、別の通路へ連れて行かれました。
女性達は先に出てしまいました。もっとも抵抗出来ません。
別室へ行くと同じように拉致された乗客がカートに荷物を載せて
待っています。中国人が多いようでした。
取り調べが、至極のんびりとしていて一人でなかなか終わり
ません。これでは先に10人ほどいるので何時片付くか判らな
い状況でM氏と、いらいらしながら途方に暮れていました。
20分程待たされて後ろの方から何か言われ私達の番になり
やれやれと思ったのに、係官は英語だけです。
パスポートを見せ、観光だと言うと無事に釈放されました。
後で聴くと、空港職員の訓練の為に抜き打ち的に適当に
ピックアップして調べるようです。変な物に当たってしまい
大迷惑でした。ヴァンクーバーは中国人が多く、いろいろと
持ち込むので調べるのだそうです。
特に一人で多くの荷物を積んでいたので目についたので
しょう。
とんだ所で時間を食ってしまいました。
無事に皆さんと再会して、これから4日間お世話になるガイド
のK氏の待っている場所へ急ぎます。
天気は多少雲があるものの晴れで気温は快適です。
何やかやあって13時35分、いよいよヴァンクーバー探鳥に
出発です。時期的に花も沢山咲いていて沿道は綺麗です。
ポプラが亭々と聳え、車内は日本語ばかりなのでカナダに来た
感じよりも北海道を走っている感じです。
ただ走行が右側通行なので、対向車が来ると一瞬はっとします。
広いです。何しろ日本の26倍の土地に四分の一の人口しか
住んでいないので広いです。
今、降りて来た空港です。
先ずは空港近くのアイオナビーチパークへ行きました。
ここは、昨年も一番最初に訪れた公園ですが、市内の汚水処理
の沈澱池で、ここからパイプで4Km先の海底へ流しているとの
ことです。もっとも処理された汚水なので多少の匂いはあります
が、それほど濁ってはいません。鳥も好んで浮いています。
コマツグミがみみずのような物を銜えて止まっていました。
アイオナの池です。
雲があって残雪の山が見えません。
ホシムクドリやウタスズメが見えましたが遠くて撮れません。
黒いのでカラスと付けられていますが、日本にはいない
ムクドリモドキ科の鳥で脇に赤い模様がある、ハゴロモガラス
です。後ろにいるのは同じ科のコウウチョウです。
ハゴロモカラスは体長22Cm、コウウチョウは19Cmと
やや小形です。
ハゴロモカラスは翼の模様が美しく、これから何回も出て来る
と思います。見ると近いし大きいので写したくなります。
ガイドさんがフタオビチドリを見つけて呉れました。
遠くて小さいのでなかなか見つかりませんが、やっと見つけ
ました。それでも22Cmですが保護色なので見つけ難いです。
池の干潟にアメリカヒバリシギが歩いていました。
見ると遠い対岸には沢山動いています。
草むらにカナダガンの卵が割れて落ちていました。
恐らくカラスが中を食べたのでしょう。小銭入れと対比して
見ました。
見方を変えたアメリカヒバリシギです。
フタオビチドリとアメリカヒバリシギが仲良く餌を漁っています。
カナダガンの群れが降り立ちました。
カナダガンは体長約80Cm、翼を拡げると1mを越します。
ミカズキシマアジという鴨の仲間です。
1996年の1月に愛知県の木曽川にたった一羽飛来した時
は大騒ぎでした。木曽川の中州は100mも離れていましたが
スコープでやっと見えて感激したものでした。それが、ここで
はいとも簡単に見れます。また後でも出てきます。
カナダガンが飛んで行きます。何故かこちらへ向かって来る
ケースは少ないです。
池の中の放棄物の上にアメリカイソシギがいました。
空には悠々とハクトウワシが飛んでいます。
ハクトウワシはアメリカのシンボルのようになっていますが、
日本で言えばトビのように何処にでも居て、雑食性なので何で
も食べ、ゴミ捨て場に集まります。
但し、大きく姿は美しいです。体長80~94Cm、翼を拡
げると180~230Cmもありますから見栄えがします。
同行の目の良いHKさんが、葦原の中に何か見つけました。
キガシラムクドリモドキと言う、黄色い頭の鳥です。
葦原の中なので撮りにくいことです。身体は黒です。
この鳥も名前のようにムクドリモドキ科のとりです。
体長はやや大きくて24Cmです。
アイオナビーチパーク付近の風景です。16時近くです。
雲が低く垂れ込めていますが天気は大丈夫でしょう。
涼し過ぎるくらいです。
15時45分にアイオナを後にしました。
ブラックベリーと言う植物が凄くはびこっていて茎に棘
があり、触ると固くて痛いです。ズボンの上から刺されて
血がにじんでいました。子供は気をつけなくてはなりません。
日本のセイダカアワダチソウのように困っているようです。
黒い実はブルーベリー同様ジャムに使えるとのことでした。
ヴァンクーバーへ来ると西も東も判りません。太陽の位置
と海の方角で判断します。
約1時間で、バーナビーレイクへ着きました。周囲約10Km
の大きな湖でした。
住宅の前に見事なシャクナゲが咲いていました。
今はシャクナゲの季節で、他にマロニエの花も随所で見られ
ました。ヴァンクーバーは正に花の都です。
ホオジロ科の鳥でワキアカトウヒチョウが木の枝に止まって
いました。
北国では見られないと思って居たハチドリがいました。
もっとも、ここではハチドリは2種類だけです。
そのうちのひとつ、アカフトオハチドリです。
小さいです。体長10Cm。日本ではキクイタダキの大きさ
です。ここでは飛んでおらず止まっていました。
そのうち、ホバリングしている姿が見られるでしょう。
派手派手模様のアメリカオシです。日本のオシドリの仲間
です。日本より少しバタ臭い感じです。
昔、軽井沢の星野温泉の池に飼われていました。
池の傍でカナダガンの雛が地面に嘴を突っ込んでいました。
折からの傾いた太陽の光を浴びて光っています。
公園には随所に巣箱が設置されていました。
ミドリツバメが休んでいます。
ミドリツバメの頭は太陽に当たると緑色に光ります。
池には、ビーバーが棲んでいて直径3m以上も有る巨大な
邸宅を造っています。
池を泳いで来ました。
見ると怖い顔をしています。カワウソの仲間ですから
一見怖い顔です。
大きな巣です。ここでは2箇所で見られました。
バーナビーレイクからヴアンクーバーの高層住宅が遠望
出来ます。
カナダガンの家族の傍にマガモとアメリカオシが寄って来て
います。みんな仲良く平和です。
カナダガンは大家族です。全部無事に育つのでしょうか?
自然は厳しいです。
近くにコウウチョウがいました。カラスみたいですが、
ブラックバードの仲間で他の鳥の巣に託卵します。
キイロアメリカムシクイは、その被害を受けています。
最後は、またまたアメリカオシです。目立つ色なので見ると
写したくなります。
17時35分、バーナビーレイクを後にしました。
今日の契約は19時までなので、ホテルへ急ぎます。
明日からは7時半から19時半まで、12時間目いっぱいの
探鳥です。早起きして夜は食事が終わると22時になります。
初めてホテルにチェックインして部屋へ入ると想像していた
以上に豪華でした。
案内では二つ星との事でしたので覚悟していましたが、ここ
コーストプラザホテルは四つ星半で部屋は広くダブルのベッド
が二つとリビングも広々としてキッチンには総ての設備が揃って
いて何不自由無い状態です。
フロアは27、28、29階の各01号室で一番良い部屋との
ことでした。
鍋やコップや携帯コンロも用意して来たのが無駄になり幸い
でした。
それでも私達の2801号室に集まり、持ち寄りの食事を
料理して、鳥合わせが終わると21時を過ぎていました。
21時のヴアンクーバーの風景です。まだ明るさが
残っています。
今日、見聞きした鳥は43種でした。
明日からは6時起床です。
2日以降は、ぼつぼつ仕上げます。では又のちほど。