はじめまして

今回、新しくブログを開設しました。

舳倉島の三日目です。

2008-05-06 18:34:27 | Weblog


4月27日  晴れ一時雨 

 昨日は一日体調の不安があったものの今日は完全回復です。
 4時40分に起きて5時10分、早朝探鳥に出掛けました。
 日の出は5時05分です。
 島の北東部から昇りました。


 海沿いの道を歩き、港の小公園広場から校庭に出て何時もの
観察舎で水場に来る鳥を観察し再び校庭を通って無線塔の広場
から宿に7時頃帰ると言うパターンです。

 先ず、海沿いの道でキマユムシクイを見ます。



 体長10.5Cmと小型で、ウグイスの仲間です。春の
旅鳥で琉球列島から、日本海側の島を点々としてシベリヤ
方面へ渡って行きます。

 センダイムシクイもおりました。


 そして毎度お馴染みになりましたコサメビタキです。


 早朝の島の空気は気持ち良く爽快です。
 一旦、宿に戻り8時半に再出発します。
 宿の横のがらくた道を通って無線塔の広場で誰かが造った
餌場を見ているとコルリとノゴマがやって来ました。
 コルリはオオルリに似ていますが、小形のツグミ類です。
 スズメぐらいの大きさで、高原では良くコマドリの声と
間違えますが、コルリの場合は囀りの前に前奏が入ります。
 瑠璃色の羽は綺麗です。


 ノゴマも小形ヒタキの仲間で、体長は15.5Cmと少し
大きめで、北海道で夏に良く見かけ繁殖しています。
 喉の赤が目立ち地方によっては、日の丸と呼ばれています。


 無線塔広場から灯台に出て水場へ向かいます。
 お腹の白いシロハラホオジロです。

 
 名前の通り、頬白の仲間です。スズメより少し大きめ
です。歌舞伎役者のような顔の隈取りが特徴です。
 水場ではサメビタキが水浴をして身体を乾かしていました。
 向こう側にはコサメビタキがいます。


 

 この頃から雲行きが怪しくなり降って来ました。
 幸いに観察舎にいたので、濡れずに済みました。
 間もなく上がりましたので、また歩き出します。
 電波の中継塔へ行く暗い道にトラツグミが出ました。


 同じ道にはルリビタキの♀がいます。♀は良く見ますが
♂はさっぱりです。渡るコースが違うのだと言う人もいま
すが、どうでしょうか?


 オオルリとコサメビタキが仲良く並んでいます。


 観察舎の傍でオオルリが、息も絶え絶えに蹲っていました。
 そばに水を置いても、飲む元気もありません。
 ハンカチにくるんで大急ぎで宿に連れて行き、段ボールの
函に入れ、水とミルウァーム(釣りの餌)を傍に置いて観察
舎に戻りました。無事に元気を取り戻して呉れる事を祈るの
みです。
 
 目的地であるシベリアまで行き着く前に、何百㎞も10数
センチの小さな身体で飛んで来て力尽きる渡り鳥は沢山います。
 また、それを狙っている野良猫もここには沢山います。
 自然は過酷です。そして渡りの本能に逆らえぬ鳥達も憐れ
です。それだけ種族を引き継ぐ事は大変な事です。

 観察舎に戻る途中で3羽のシロハラホオジロが、仲間を助
けて呉れたお礼とばかりに、私の歩く前、前と道案内のよう
に姿を見せて呉れました。


 お昼に帰る途中で珍しく今日は灯台の開放日に当たり内部
を見学させて貰えると言うので、滅多に無い機会とばかり、
中に入れて貰いました。
 125段の螺旋階段を一気に昇ると息が切れます。
 舳倉島の地上33.5mに上ると港が見えます。初めて
見る光景でした。


 昼に戻るとオオルリは息絶えていました。可哀想です。
 それでも野良猫に食べられるよりは良かったと思います。

 午後は、北東部の海沿いの道を歩きました。
 海は少し荒れ気味で今日着いた人たちは大分揺れて船酔い
がひどかったようです。


 沖合遙か彼方を敦賀から小樽へ通うフェリーが航海してい
ますが、春の霞で良く見えません。


 亜麻色をした完全夏羽のアマサギです。




 鎌倉付近で良く見かけるコサギより少し小形です。

 島と漁業の安全を守る島の最北端に有る恵比須神社
です。


 西海岸沿いに歩き、電波中継塔への道に入ると松の木に
アオバズクが止まっていました。

 
 鎌倉でも、間もなく渡って来ることでしょう。
 直ぐ下では、キビタキの仲間のムギマキがいました。
 スズメより少し小さめで、目の上の白斑が特徴です。






 近くでアオジの仲間のノジコを見つけました。


 アオジに良く似ていますが目の周りの白いリングとお腹の
縞模様が少ない事で見分けます。

 ノビタキの♀です。


 舳倉島では西風が強く、人家は全部東側に固まって
います。


 最南端に鎮座する奥津比(おくつひめ)神社は立派な
石の鳥居があり、注連飾りも独特のものです。
 出雲大社で見た注連飾りを小さくしたような形でした。


 再び電波中継塔から観察舎への道を歩き三叉路に出ると
マミジロキビタキの♀に合いました。
 まだ幼鳥ですが、翼帯の白と尾羽の元の黄色が僅かに見
られます。


 帰りに声は良く聴くものの姿が滅多に見られないウグイス
を見ました。場所が良くありませんが我慢します。


 藪の中にセンダイムシクイです。


 18時過ぎに宿に戻りました。今日も良く歩きました。
 今日見た鳥は50種でした。累計で70種になりました。

 80種は見たいものです。潮騒を聴きながら22時過ぎ
に寝みました。

 今日も一日、幸せな日でしたが、オオルリの死が心を
痛めます。