今日から節が変わって「会話と親切」です。
米国一人旅(25)街の中で(12)会話と親切(1)
会話と親切
数は少ないですが、ヨセミテでのレンジャーの方との辞書を引き引きの会話。食堂で、親切に手振りで、間違いを教えてくれたウエイトレス。ホテルでは、私の英語と同じように、片言の日本語の単語で「おはよう御座います」「大丈夫」と声を掛け、話し掛けてくれたボーイ。本当に嬉しく思います。その様な会話とか親切のうち印象に残っていることを少し話そうと思います。
シカゴ空港にて:価格表示
不安一杯の異国の地での親切は本当に嬉しく思います。最初の買い物は乗り継ぎのシカゴ空港での「ホットドッグ」でした。時間があるのと、一応入国審査等が終了したと言うこと、ボストン到着が10時を過ぎることで、空港の見学も終了し、一段落で「ここらで腹ごしらえ」の気分です。と言っても、その時は未だレストランに入る勇気はありませんでした。取りあえず口に入るものをの心境です。その時には気付かなかったのですが、表示価格は殆どの場合に、消費税抜きの価格です。消費税込みの場合は「インクルード タックス」と表示されています。何故そうなっているのか、多分米国の制度か利便性かと思います。消費税は州によって率が異なりますので、必然的にそうなるのかもと思いました。ですから、表示価格と違って実際に支払う時には端数が出てきます。そこで、トラブルが発生しました。
全く聴き取れなかったと言うか、用を足せなかったので、「会話」の表題はおかしいのですが、迂闊でした。亭主が支払う金額を言っています。$までは何とか分かるのですが、その後何を言っているのか旨く聞き取れません。何?¢?確か看板には¢は書いていないのに?何故?と疑問も出て来ます。何回か聞いている内に漸く端数が3¢らしいと理解出来て、どうも3¢を「小銭で出せ」と言っているようです。何故3¢の端数が?と更に疑問も募りますが。亭主にすれば、$までのお釣りは仕方がないにしても、97¢のお釣りは多分面倒だったのでしょう。今考えると尤もなことです。ヒョッとして引き算が出来ないのかも知れません。しかし、私ならサービスで3¢は「チャラ」です。外国の言葉の不自由な旅行者にはです。しかも、最初の買い物と言うこともあって、1$紙幣しか持っていません。小銭は本当に持っていません。亭主の声が大きくなってきます。何か段々と早口でまくし立てているように思います。ただ呆然として$紙幣を持って立っているだけです。
親切な婦人
困っていると後に並んでいた勿論知らない婦人が事情を察したのでしょう。ホットドッグ屋の亭主と何か話しています。そして、そのご婦人は財布から3¢出して亭主に渡してくれました。本当にその婦人は異国で出会った女神様に思えました。正しいのかどうか分かりませんが本能的に「サンクス。メニ メニ サンクス。」と思わず頭を下げました。その婦人はにっこりと微笑んで「ドント ウオリー。」だったと思うのですが。その親切に感謝すると共に、米国での最初の教訓「買い物は必ずレジスターが有る所で。」「表示価格は消費税抜き。」「お釣りを出すことを嫌がる習性がある。」「決してまけないこと。」を得ました。
同じようなことがホテルの売店でもありました。その時は小銭を持っていたのですが・・・。その時は店員さんがニコッとして自分の財布から1¢出して、私にくれました。私はその頂いた1¢と共に代金を支払いました。異国の地で人の親切を身に感じました。
ボストン空港にて
他にもあります。ボストンの空港で迷うと嫌なので、事前に見に行きました。地下鉄でです。地下鉄の「エアポート駅」で降りて、エスカレートに乗るとシャトルバスの停留所が確かにあります。ところがそこにはバスの乗り場が幾つもあります。何処の乗り場で、どのバスに乗るとターミナルに行けるのかが分かりません。キョロキョロ、呆然としていると、それは若い金髪(以外と「金髪」はいません。)のチャーミングな女性でしたが、舌に小さい球のピアス?をしているお洒落な女性です。その女性は今来た道の方を指さして私に何か言っています。当然理解できません。全く乗り場が違うのか?迷子になるのか?それとも誘われているのか??と思いましたが、思い切って「ショー ミー、 プリーズ」と言ってみました。その女性は少し戻って案内板の所に立ち止まってくれます。その案内板を見ると各ターミナルで利用している航空会社の表とバスの番号、乗り場が図入りで書かれています。異国で緊張しているとこのように注意力散漫が起こります。この場合は若い女性だったこともあって「アイ シー。サンキュー」とあっさりでしたが、実際の所ホッとしました。
米国一人旅(26)街の中で(13)会話と親切(2)
朝食
ホテルで朝食の時に昨夜の野球のビデオをしていました。それをじっと見ていると、隣の人が「野球は好きか?」と聞いてきます。先週ボストンに滞在していて、ボストンがニューヨークに勝った(リーグ優勝)ためにボストンはお祭り騒ぎだった
(お祭り騒ぎは勿論手振り身振りです。)と言うと暫しの間、野球とボストンの話になります。「ボストンに何日いたのか?」「何処を見たのか?」「クジラは見えたのか?」
(注:その後ボストン・レッドソックスはワールドシリーズでも優勝したのですが、
大統領選挙での地元のケリーは敢え無く惨敗の結果になりました。この旅行記は2004年の10月です。)
アメフト(米国では単にフットボール)の話にも飛び火します。アメフトを少し知っていると彼は喜びます。
待ち時間に:
又ある時、ホエールウオッチングの船の待ち時間に、老夫婦が話し掛けてきます。
「英語は分からない。」と言うと「私たちもフランスから来ているので、英語はダメ。日本人か?」とさらに食い下がって聞いてきます。嬉しかったです。「日本人か?」と聞かれて。夫の方がニコンの立派なズーム付きのカメラを持っていたので、
「そうです。良いカメラですね。」「日本ではクジラを食べるんです。」とこれも話が繋がります。下船する時にはこれも伝わるか分かりませんが、「ハブ ア グッド トラベル。 バーイ。」と思わず声が出て握手してお別れです。
日本人
日本のツアー客とは、ヨセミテでもそうでしたがそれなりに話もします。それに反して、お互いに日本人と分かる、例えばボストンの美術館で日本語の館内案内を持っていて見え見えの一人の日本人の場合には、お互いに話し掛けることはありません。
単に日本語でなれなれしく話してくる人には「要注意」の一般的なアドバイスだけのためではないようです。私の様に「孤独を愛する」だけでもないようです。老人で、貧弱な旅行者の私には「日本人なんて眼中にないわ」「日本人の恥」の様に感じてしまいます。
話せなくとも、会話でなくて、単に単語の羅列であっても、勿論英語を流暢に話せれば、更にですが、単に下手な発音の単語と身振り・手振りと笑顔でコミュニケーションは取ろうとすると、何とかなると思いました。これが今回の一番嬉しいことでした。
米国一人旅(25)街の中で(12)会話と親切(1)
会話と親切
数は少ないですが、ヨセミテでのレンジャーの方との辞書を引き引きの会話。食堂で、親切に手振りで、間違いを教えてくれたウエイトレス。ホテルでは、私の英語と同じように、片言の日本語の単語で「おはよう御座います」「大丈夫」と声を掛け、話し掛けてくれたボーイ。本当に嬉しく思います。その様な会話とか親切のうち印象に残っていることを少し話そうと思います。
シカゴ空港にて:価格表示
不安一杯の異国の地での親切は本当に嬉しく思います。最初の買い物は乗り継ぎのシカゴ空港での「ホットドッグ」でした。時間があるのと、一応入国審査等が終了したと言うこと、ボストン到着が10時を過ぎることで、空港の見学も終了し、一段落で「ここらで腹ごしらえ」の気分です。と言っても、その時は未だレストランに入る勇気はありませんでした。取りあえず口に入るものをの心境です。その時には気付かなかったのですが、表示価格は殆どの場合に、消費税抜きの価格です。消費税込みの場合は「インクルード タックス」と表示されています。何故そうなっているのか、多分米国の制度か利便性かと思います。消費税は州によって率が異なりますので、必然的にそうなるのかもと思いました。ですから、表示価格と違って実際に支払う時には端数が出てきます。そこで、トラブルが発生しました。
全く聴き取れなかったと言うか、用を足せなかったので、「会話」の表題はおかしいのですが、迂闊でした。亭主が支払う金額を言っています。$までは何とか分かるのですが、その後何を言っているのか旨く聞き取れません。何?¢?確か看板には¢は書いていないのに?何故?と疑問も出て来ます。何回か聞いている内に漸く端数が3¢らしいと理解出来て、どうも3¢を「小銭で出せ」と言っているようです。何故3¢の端数が?と更に疑問も募りますが。亭主にすれば、$までのお釣りは仕方がないにしても、97¢のお釣りは多分面倒だったのでしょう。今考えると尤もなことです。ヒョッとして引き算が出来ないのかも知れません。しかし、私ならサービスで3¢は「チャラ」です。外国の言葉の不自由な旅行者にはです。しかも、最初の買い物と言うこともあって、1$紙幣しか持っていません。小銭は本当に持っていません。亭主の声が大きくなってきます。何か段々と早口でまくし立てているように思います。ただ呆然として$紙幣を持って立っているだけです。
親切な婦人
困っていると後に並んでいた勿論知らない婦人が事情を察したのでしょう。ホットドッグ屋の亭主と何か話しています。そして、そのご婦人は財布から3¢出して亭主に渡してくれました。本当にその婦人は異国で出会った女神様に思えました。正しいのかどうか分かりませんが本能的に「サンクス。メニ メニ サンクス。」と思わず頭を下げました。その婦人はにっこりと微笑んで「ドント ウオリー。」だったと思うのですが。その親切に感謝すると共に、米国での最初の教訓「買い物は必ずレジスターが有る所で。」「表示価格は消費税抜き。」「お釣りを出すことを嫌がる習性がある。」「決してまけないこと。」を得ました。
同じようなことがホテルの売店でもありました。その時は小銭を持っていたのですが・・・。その時は店員さんがニコッとして自分の財布から1¢出して、私にくれました。私はその頂いた1¢と共に代金を支払いました。異国の地で人の親切を身に感じました。
ボストン空港にて
他にもあります。ボストンの空港で迷うと嫌なので、事前に見に行きました。地下鉄でです。地下鉄の「エアポート駅」で降りて、エスカレートに乗るとシャトルバスの停留所が確かにあります。ところがそこにはバスの乗り場が幾つもあります。何処の乗り場で、どのバスに乗るとターミナルに行けるのかが分かりません。キョロキョロ、呆然としていると、それは若い金髪(以外と「金髪」はいません。)のチャーミングな女性でしたが、舌に小さい球のピアス?をしているお洒落な女性です。その女性は今来た道の方を指さして私に何か言っています。当然理解できません。全く乗り場が違うのか?迷子になるのか?それとも誘われているのか??と思いましたが、思い切って「ショー ミー、 プリーズ」と言ってみました。その女性は少し戻って案内板の所に立ち止まってくれます。その案内板を見ると各ターミナルで利用している航空会社の表とバスの番号、乗り場が図入りで書かれています。異国で緊張しているとこのように注意力散漫が起こります。この場合は若い女性だったこともあって「アイ シー。サンキュー」とあっさりでしたが、実際の所ホッとしました。
米国一人旅(26)街の中で(13)会話と親切(2)
朝食
ホテルで朝食の時に昨夜の野球のビデオをしていました。それをじっと見ていると、隣の人が「野球は好きか?」と聞いてきます。先週ボストンに滞在していて、ボストンがニューヨークに勝った(リーグ優勝)ためにボストンはお祭り騒ぎだった
(お祭り騒ぎは勿論手振り身振りです。)と言うと暫しの間、野球とボストンの話になります。「ボストンに何日いたのか?」「何処を見たのか?」「クジラは見えたのか?」
(注:その後ボストン・レッドソックスはワールドシリーズでも優勝したのですが、
大統領選挙での地元のケリーは敢え無く惨敗の結果になりました。この旅行記は2004年の10月です。)
アメフト(米国では単にフットボール)の話にも飛び火します。アメフトを少し知っていると彼は喜びます。
待ち時間に:
又ある時、ホエールウオッチングの船の待ち時間に、老夫婦が話し掛けてきます。
「英語は分からない。」と言うと「私たちもフランスから来ているので、英語はダメ。日本人か?」とさらに食い下がって聞いてきます。嬉しかったです。「日本人か?」と聞かれて。夫の方がニコンの立派なズーム付きのカメラを持っていたので、
「そうです。良いカメラですね。」「日本ではクジラを食べるんです。」とこれも話が繋がります。下船する時にはこれも伝わるか分かりませんが、「ハブ ア グッド トラベル。 バーイ。」と思わず声が出て握手してお別れです。
日本人
日本のツアー客とは、ヨセミテでもそうでしたがそれなりに話もします。それに反して、お互いに日本人と分かる、例えばボストンの美術館で日本語の館内案内を持っていて見え見えの一人の日本人の場合には、お互いに話し掛けることはありません。
単に日本語でなれなれしく話してくる人には「要注意」の一般的なアドバイスだけのためではないようです。私の様に「孤独を愛する」だけでもないようです。老人で、貧弱な旅行者の私には「日本人なんて眼中にないわ」「日本人の恥」の様に感じてしまいます。
話せなくとも、会話でなくて、単に単語の羅列であっても、勿論英語を流暢に話せれば、更にですが、単に下手な発音の単語と身振り・手振りと笑顔でコミュニケーションは取ろうとすると、何とかなると思いました。これが今回の一番嬉しいことでした。