羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

手裏剣戦隊ニンニンジャー 1

2015-12-13 21:55:08 | 日記
一人で戦うことはやめたらしいキンジの案内で十六夜の住処の森に来た天晴達は「何事だい?」「四の五の言う必要は無いだろう、お前を倒す!」と問答無用に交戦を始めたが「嫌な臭いがすると思ったら、忍者と狐がいやがったか」萬月がヒャッカラゲとジュッカラゲ群さらにガシャドクロ2体を引き連れ現れた。「ちょうどいい、行け!」一気に場は乱戦となった。「僕は一遍には相手できないからね」十六夜は争いに紛れ姿を消したが「もっと暴れろ!」参戦せずに後方で様子を見ていた萬月は特に構わず、引き続き天晴達に兵をけしかけた。「俺が行く!」「いっちょ、暴れまくってやるか」乗り気な獅子王。天晴はライオンハオーでガシャドクロに対応し、1体を撃破した。
これを見た萬月は「気が変わった」幾らか手勢は残したものの、さっさと離脱して行った。「大手裏剣クラッシュ!!」天晴は大手裏剣を飛ばして残りのガシャドクロを撃破した。だが、実は完全には去らず森の奥に下がっただけだった萬月。正影が傍に控えていた。「あの忍者どもの今までのデータはあるだろうな?」「勿論でござりまする」正影は応えた。間を置かず、残りの兵と戦っていた八雲に矢文が飛来した。文を取る霞。「牙鬼家当主継承の御披露目式への招待状です!」「え?」天晴は戸惑っていた。
「明らかな罠ですが、逆に敵を倒すチャンスともいえます」皆に話す霞。道場に戻った天晴達は協議していた。その様子を旋風が少し顔を出し見ている。「お爺ちゃん、どうしたらいいかな?」「気付いておったか」梁の上にいた好天は身軽に降りてきた。「遠足の際、バナナはお弁当に入るかおやつに入るのか、どっちだと思う?」「なんの話?」面食らう風花。「真剣な時に、意味不明なこと言うのやめてよね!」迷惑げな凪。考え込む霞。「よくわかんないけど、自分達で考えろってことだろ?」天晴は間に入った。
     2に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 2

2015-12-13 21:55:01 | 日記
「最初からそう言えばいいのに、回りくどい」やや怒る八雲。「とにかく! 俺達は俺達の、爺ちゃんは爺ちゃんのやりたいことやればいいんだ。な? 爺ちゃん」「まさか、天晴にフォローされるとはな。では、チャオ」ややバツが悪そうにして、好天は煙玉を使って去って行った。 ここで旋風が一同の前に出てきた。「説教する前に、天晴が答えてしまったから驚いたんだろう。皆、修行の最終段階に来たってことだな。『守破離』だな」『守』は弟子が師の教えを守り型を身に付けること『破』は型を破ることに挑戦すること『離』は師から離れることだと語る旋風。「例えば、誰にもできない忍術を身に付け、爺さんから離れることができれば、一人前の忍者ってことさ」聞き入った一同。一同は萬月の企みに乗る覚悟を決めた。
街中に陣を張り、ジュッカラゲ達に適当に街の人々を脅させている萬月。正影と有明も来ていた。「よいぞ萬月っ! 母上嬉しい! よいぞよいぞぉ!」騒ぐ有明に構わない萬月。「招待客が来たようだなぁっ!」萬月は前方に斬撃を放ち、爆発を起こした。隠れ身の術で姿を隠していた天晴達は布を払って姿を表した。「俺も準備満タンだぜ?!」やる気の獅子王だったが「いや、今は大丈夫だ。おっちゃん」「え? そうかよ」天晴は超絶チェンジャーを使わなかった。「出てこい、超上級妖怪!!」萬月は封印手裏剣を4枚使って牙鬼軍旗から超上級妖怪酒呑童子を発生させた。「封印の手裏剣を4つとは、なんと贅沢な」驚く正影。「よう若君、あんたの右腕となってやるぜ!」酒を呑む酒呑童子。「俺様相手に豪気なヤツだ」気に入ったらしい萬月。
「おいっ、忍者ども! 俺と五番勝負といこうじゃねぇか?!」「そんなものに付き合ってられるか!」拒否する八雲。「ならばっ! 無理矢理にでも付き合わせてやるぜ!!」酒呑童子は妖術で街の人々を豆に変え、
     3に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 3

2015-12-13 21:54:52 | 日記
袋に詰めた。「コイツらを喰われたくなかったら五番勝負に付き合えやっ?!」「仕方がありやせん、受けやしょう」キンジに意見に異論無く、天晴達は五番勝負に乗ることした。勝負一番目は八雲が出る喧嘩凧。力負けして吹っ飛ばされる八雲だったが「レーナニ・コタノンデオ」魔法で酒呑童子の凧を『おでんの蛸』に変え「うわあぁーっ!」と落下させて勝利した。
二番目は流鏑馬。天晴、八雲、凪を馬にした霞が次々と的を矢で射抜いてゆくが、最後の的はジュッカラゲがずらして外してしまった。対する酒呑童子は兵を馬にして的のすぐ傍を走らせ全ての的を射抜いた。「私が外すなんてあり得ません! しかも的が近過ぎますっ!」霞は猛抗議したが酒呑童子の勝ちと判定された。三番目はダンス。先攻で風花とキンジが何やら奇妙な振り付けながら激しいダンスをバッチり決めたが後攻で酒呑童子達が踊り出すと事態は一変。酒呑童子は一貫してノロノロ踊っていただけだが、二人セットで登場したジュッカラゲの1体がやたらハイレベルな上に最後になってドジョウ掬いをしていた残り1体が突然もう1体をお手玉して派手にアピールし始め、酒呑童子側の勝ちとなった。「そんな、負けるなんてっ」ダンスに自信のあった風花。
四番目は綱引き。天晴が出て苦戦し、獅子王が協力しようとしたが「ここはなんとか踏ん張るぜっ!」とまた断り、一人で激しく回転して酒呑童子を引っ張り倒し天晴が勝利を納めた。これで2対2。有明は応援で大騒ぎしていたが、霞はここまで何も動かない萬月を疑わしく見ていた。最終、五番目の勝負は腕相撲。これも天晴が出たが、酒臭い酒呑童子の呼気にとても勝負にならない。そこへ獅子王が実体化して現れた。「目には目、オッサンにはオッサンだろ?! なんで俺を頼らねえ?!」珍しく言葉を濁す天晴。「ラストニンジャの爺さんを意識してんだろ?」
     4に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 4

2015-12-13 21:54:42 | 日記
「俺達、一人前になれるように頑張っててさ、自分達の力でなんとかしたいんだ」「そういうこと言ってんじゃねぇ、とにかくここは、俺に任せろ」話を切り上げ、酒呑童子と腕を組んで対峙する獅子王。酒呑童子は酒の息を吐くが獅子王は動じない。「こちとら、お前と同じ呑兵衛だ」獅子王は酒呑童子の腕を勢いよく倒し、勝利した。
喜ぶ天晴達。豆にされた人々も元に戻ったが「牙鬼萬月が、何もしてこないというのは妙ですねぇ」霞は警戒していたが「キーッ! なんとなさけ無いっ!!」有明は単純に悔しがっていた。「俺がお前と暴れようと思ったのは」獅子王は天晴達に語り出した。「半人前のお前達のことをラストニンジャの爺さんよりも可能性があると思ったからだ。その俺から助言を受けなくてどうする? 一人前ってのは、巣から飛び立つ為に、より人の意見に耳を傾けられる、大人になれ」「そっか。わかったよ、おっちゃん」吹っ切れた様子の天晴。「余興は終わりだ!」酒呑童子は兵を率い、戦う構えを見せた。「俺達も行くぞっ!」構える天晴。「ザ・変化!」「手裏剣変化!!」天晴達は変化した。
「手裏剣戦隊、ニンニンジャー!!」「忍ぶどころか、暴れるぜ!」天晴は声を上げ仲間と共に突進した。乱戦になる。ヒャッカラゲが地味に手強い。酒を呑みながらの酒呑童子の酔拳の様な動きに手こずる風花とキンジ。「おらぁ、どんどん強くなるぜぇ?!」全員纏めて相手する酒呑童子。払われる霞。酒瓶棍棒でブッ叩かれる風花。投げられる八雲。頭突きを喰らう凪。「くっさぁっ!!」酒の息を的もに喰らう八雲。「ノットイージーだな」「こうなったら、どんどん頼らせてもらうぜっ!」天晴は獅子王の力を使おうとしたが反応が無かった。見れば獅子王はぐでんぐでんになって寝むりこけていた。
「まるでダメなおっちゃんじゃん」呆れる凪。
     5に続く

手裏剣戦隊ニンニンジャー 5

2015-12-13 21:54:31 | 日記
「人生の先輩に向かって失礼だぞ?!」ぐでんぐでんだが一応聞こえてはいるらしい獅子王。「人生の先輩、そっか!」何か思い付いた天晴。「先輩の手裏剣で行くぞ!」一人、酒呑童子と対峙した天晴はハリケンジャー手裏剣、カクレンジャー手裏剣、ジライヤ手裏剣を重ねがけした。「上級手裏剣忍法奥義、レジェンド忍烈斬!!」加速して「カクレンジャー!」ニンジャレッドの姿で一ノ太刀酒呑童子に入れ「ハリケンジャー!」ハリケンレッドの姿で二ノ太刀を入れ「世界忍者!」ジライヤの姿で三ノ太刀を入れ「アカニンジャー!!」本来の変化姿で止めの四ノ太刀を入れた天晴。「これは、俺が呑み過ぎただけかぁ?!」「忍ばず、わっしょいっ!」酒呑童子は爆発した。
これを屋上で見届けていた好天。「まだ一人前とは言えぬが、一歩は踏み出せたか」好天の指先が一瞬光になって消えかけた。「そろそろあやつらも、ワシから巣立つ時が、来たようじゃなぁ」好天は呟いていた。「超上級妖怪の力、見せてやる!!」酒呑童子は自ら巨大化した。ゲキアツダイオーで応戦する天晴達。連続蹴りを放ち「ゲキアツファイアー!」炎を撃って押していたが「とっておきを見せてやるッ!」酒呑童子は妖力を使い眠っていた獅子王を操り、ライオンハオージョウで天晴達を攻撃させた。「おっちゃんどうしたんだ?!」焦る天晴。「まさか、これは?!」察する霞。酒呑童子は酒を息を大きく吸い込んだ者を操る力を持っていた。一連の五番勝負は全て獅子王をハメる罠だった。他のオトモ忍達も集まり、合体して覇王シュリケンジンになった。
「大成功!!」ヒャッカラゲ達と共に覇王シュリケンジンに乗り込み高笑いする萬月。「アッパレ斬りッ!!」ボディから飛び出したシュリケンジンの斬撃を受ける天晴達。「覇王萬月バスターッ!!!」一斉砲撃を受け「うわあああぁーっ!!」悲鳴を上げる天晴達。
     6に続く