羊日記

大石次郎のさすらい雑記 #このブログはコメントできません

ルパン三世 1

2015-12-11 21:32:19 | 日記
煙草を山程吸って奇妙な本の解読に苦戦しているレベッカ。部屋には少女と顔のハッキリ見えない男の写真が立て掛けられていた。「なんでこんな物遺したの?」呟くレベッカ。と、開けた窓から風が吹き込み本の捲れ、ある項が開かれた。そこに書かれた詩を読んでハッとするレベッカ。地図を拡げ確認するレベッカ。程無く、館の屋根の上に潜入用のコスチュームに着替えたレベッカがいた。リストバンドに仕込んだワイヤーで一気に地上に降り、掛けてゆくレベッカ。「こんな時間にどこへ?」窓から見ていたロブソン。メモを見ながらとある廃屋まで来たレベッカ、中から黒服の男達が現れた。
「MI-6の?!」「なぜここに?」舌打ちして襲い掛かるMI-6構成員。一人に羽交い締めにされ、腹を殴られ気絶させられるレベッカ。走り去るMI-6の車に気を失ったレベッカが乗せられているのを、茂みに隠れたロブソンは気付いていた。「レベッカが誘拐された?!」イタリアの当座のアジトにいたルパンは電話を受けていた。次元と、珍しく五ェ門も居合わせていた。
ルパンのアジトに来たロブソン。「どうかお力添えをお願いできませんでしょうか?」相手がMI-6だけに警察も当てにならないという。泥棒稼業を行う条件としてレベッカの奥歯には発信器が入れられており、ロブソンが差し出した端末には確かにMI-6の隠れ家だというローマの古代遺跡の地下が示されていた。さらにレベッカの本を差し出すロブソン。「まるで奇書だな」内容の奇妙さに驚く次元。心理学から物理学、特に脳科学に精通した日本人の天才が書いた物だった。レベッカは長年、この本の解読を試みていた。
「よろしいですか?」ロブソンはレベッカが見ていた最後の項を開いた。『君に不滅の想いを捧げよう四つ目の塔無き地にてリベルタスに見守られながら』そう詩が書かれていた。
     2に続く

ルパン三世 2

2015-12-11 21:32:11 | 日記
サンマリノの地図を拡げ、確認したルパンはすぐに察した。サンマリノには三つの塔が等間隔に建てられていた。『四つ目』はその延長線上、女神はリベルタ広場の女神像。塔の延長と像が向いている線を結んだ所がレベッカが拐われた廃屋だった。が、廃屋には何も無かったという。「MI-6の礼儀はなっちゃいねぇなぁ。旦那に断りも無く、人妻に手ぇ出すとは」ルパンは不敵な笑みを浮かべた。
MI-6の構成員は隠れ家から上官と連絡を取っていた。「イタリアの夢について、何か掴んでいるはずだ。白状したら全ての痕跡を消して始末しろ」命じる上官。スタンガンや薬剤等の拷問具が置かれた部屋には傷付いたレベッカが囚われていた。ロブソンの話ではMI-6の隠れ家は難攻不落の様子だった。ルパンは高級ホテルにいる不二子に電話を入れた。「珍しいわね、ルパンが私に頼みごとなんて」「報酬は言い値でいいよぉ」「やぁよ、ヤバい仕事は」「不二子なら朝飯前さ」内容を聞いた不二子。「え? たったそれだけ?」不二子は拍子抜けしていた。
隠れ家となっている遺跡の出入り口に銭形が現れた。ちょうど入ろうとしていた構成員に話し掛ける銭形。「ICPOの、銭形と申します」銭形は午前0時に遺跡地下の宝を奪うというルパンの予告状を差し出した。「警備に協力致します」「イタズラですよ。この遺跡に地下施設等ありませんし」とぼける構成員。「ルパンが現れる所に必ずお宝がある。どんなお宝をお持ちですか? MI-6が」「急いでいるので」構成員は施設に入るの一旦やめ、去って行った。レベッカの館にいるロブソンは思い詰め、小型のスーツケースを手に取っていた。
「総員、ルパン三世をただの泥棒だと侮るな」上官の指示の元、隠れ家のMI-6達はルパン侵入に備え出した。その中にはニクスの姿もあった。だが、予告された0時になってもルパンは
     3に続く

ルパン三世 3

2015-12-11 21:32:03 | 日記
姿を現さない。「どうしたルパン?」銭形は建物の外で様子を見ていた。「怖じ気付いたか」ニクスが呟いているとインカムに上官から連絡が入った。「緊急事態だ。他の職員には悟られないよう、一人になってくれ」「ここは頼むぞ」ニクスは平静を装い、傍にいた構成員から離れた。上官はルパン一味が既に施設に潜入し、職員に成り済ましていると言い出し「今すぐレベッカを保護し、イギリス大使館に向かえ」「しかし」「君だけが頼りだ。他の誰も信じるな。君一人で保護するんだ」「了解」ニクスがレベッカの監禁部屋に向かうと、一人の構成員が監禁部屋に入ろうとしていた。
「動くな!」銃を構えるニクス。「貴様、何者だ?」「そこにいるお前こそ、本当にニクスか?!」振り返って銃を構える構成員。ニクスは一気に距離を詰め、銃を払い、格闘になり、叩き伏せるニクス。認証を通し、中へ入ったニクスは「移動だ」レベッカを連れ出しに掛かった。途中で出会った全ての構成員の銃撃を避け、格闘では叩き伏せるニクス。事態に気付く銭形。戸惑うレベッカ。「なんなのこれ?!」「来いっ!」ニクスはレベッカを専用車に乗せ、走り出した。大使館前まで来ると専用車は銃撃された。車外に対応に出るニクス。次元だった。その隙に「俺のワイフにひでぇことしやがって」ルパンはレベッカを救出した。発砲するニクス。弾丸は飛び出してきた五ェ門が刀で全て斬り、落下させた。
「一体何をした?」「簡単なことさぁ」衛星通信施設に潜入した不二子が「最近ご無沙汰なぉ」と施設管理者に迫り「暗くなきゃ、嫌っ」部屋の電気を消させた不二子は「この部屋じゃなくて、建物ごとよ」管理者に麻酔を打ち、施設の電源を落とした。後は回線を乗っ取ったルパンがMI-6上官の声色を真似て偽の指示を『全員』に出し、結果、最も優れたニクスが指示を完遂して
     4に続く

ルパン三世 4

2015-12-11 21:31:54 | 日記
レベッカを連れ出したのだった。
落ち着いているニクス。「それで勝ったつもりか?」「3対1だぜ?」ルパンが言った傍から「待て」気付いた次元。直ぐに回復していた構成員達が追い付き、周囲を囲んだ。「無駄話が過ぎたな」もっともなことを言う五ェ門。緊張するルパン一味とルパンの上着を掛けられたレベッカ。そこへロブソンが車で走り込んできた。「彼等に手を出すな!」ニクスの家の前にスーツケース置かれた様子の映る端末を掲げるロブソン。「私にはお嬢様を守る使命がある。もしものことがあったら、電話1本で、あなたの家は粉々です」「おいおい、そんな仕込み聞いてねぇぞ?」不満げな次元。「警告したはずだ。お前の差し金か?」「ああ、万が一の為の保険さ」答えるルパン。
「これは私が」振り向くロブソン。「んんっ」ニクスは異様な怒りの表情を浮かべ出した。「手を出してはならない者に手を出したなッ!!」「どうやら怒らせちまったようだな」復旧した回線で上官に指示を仰ぐ他の構成員。「ニクスが暴走をっ」「食い止めろッ! 最優先事項だ!」構成員達はルパン達を無視してニクスを取り囲んだ。ロブソンの車に乗り込み逃げるルパン達。ニクスは構成員達の銃弾を近距離発砲を軽々と避け、さらに構成員達は全員で格闘を挑んだが、吹き飛ばされていた。「まるで鼠(ミッキーマウス)だな」車から顧みていたルパンは呟いた。
ルパンのアジトで礼を言うロブソン。「ありがとう、皆」レベッカも礼を言った。「いつになく、素直じゃなぁい」軽いノリのルパン。不二子も来ていた。「それはさておき、なんでこんな奇書に拘ってんだ?」レベッカの本を手に取るルパン。「またお得意の『こんなスリル、他に無いでしょう?』ってか?」「馬鹿にしないでっ! 何も知らないくせにっ」レベッカは意外な取り乱し方をして、
     5に続く

ルパン三世 5

2015-12-11 21:31:44 | 日記
別室に下がってしまった。「お嬢様の名誉の為に言わせて頂きます。その奇書を遺した男性は、お嬢様がただ一人、愛したお方なのです。ですがある日、彼は遺書を遺さず、自ら命を。だからお嬢様は、彼が一体何を考えていたのか? その真意を探っていたのです」「男はアクセサリーなんて強がっちゃって、可愛いとこあるじゃない」面白がる不二子。
「解せんな。その男とMI-6になんの関係が?」問う五ェ門。「答えは、この中だ」奇書を掲げるルパン。「解読できないのか?」煙草を吹かす次元。「それは不可能かと。我々が長年かけても無理でしたので」ロブソンはそう言ったが「やったろうじゃねぇの、ワイフの願いを叶えてやるのが、旦那の務めってもんだ!」ルパンは宣言した。一方、叩きのめされた構成員達の元に追い付いた銭形。「何があった?!」「こちらの問題だ。構うなっ」答えない構成員。思わぬニクスの暴走に「このままでは外交問題に発展するぞ!」上官も焦っていた。当のニクスは、血走った目の異様な形相で専用車を駆り捜索していた。虫眼鏡等も使い本の解読に取り掛かるルパン。レベッカは灯りも点けない別室で一人佇んでいた。
・・・7割がたニクスのおかげっ! ヤツはいい仕事する。次回は考察するルパンのイメージかな? ドゥルンドゥルンになってたが。