「彼は自首するつもりだったんだ」早瀬に詰め寄る為頼。「あいつはまた人を殺す。南サトミだってどうなったか」「あの子は家で預かっている! イバラ君が連れてきたんだ、助けてくれと。なのにお前はっ!」為頼は早瀬よ肩を押して去った。早瀬は応援を呼んでから白神にも知らせた。為頼が診療所に戻り、菜見子達に事態を話すと、立ち聞きしていたサトミが動揺し診療所を飛び出そうとした。菜見子と和枝が押さえ、呼吸器の発作を起こしかけた為、サトミは寝室に運ばれていった。
翌日になってもイバラは見付からず、白神の病院では他に仕切る者が見当たらなくなったこともあり、橋本の指示で患者の転院が進められていた。横井は院長室に来たが白神は居らず、連絡もつかなかった。為頼は早瀬が診療所に来ると早速イバラについて口論になった。「これを見ろ」データを見せ、イバラが操られていた可能性が高いことを話した。「白神が石川一家を?!」今度は白神に怒りの矛先を向けるのかと諭そうとする為頼に「そのデータ、コピー取っておいて下さい」早瀬は言って、白神のさらなる身辺調査に出掛けて行った。為頼はメモリを手にしていた。
イバラは川から岸にたどり着いていたが、自分の傷口を見て顔を歪め「ああぁッ!!」叫んでいた。白神の病院に来た為頼。茫然と院長室に居る横井。横井が全て承知の上で看過していたと認めると「あなたみたいな優秀な人は、どこへ行っても立派な仕事ができただろうに」為頼はメモリを机に置いて、出て行った。横井はハンガースタンドに掛けられた白神の白衣に近付き、身を寄せた。帰宅した為頼。夕食の支度ができたと和枝はサトミを呼びに行った。菜見子は石川妻の手記を手に取り、石川が幸福な家庭を築きながらサトミを追い詰めたことを改めて話した。
「完璧な先生なんて、いないのかもしれませんね。
2に続く
翌日になってもイバラは見付からず、白神の病院では他に仕切る者が見当たらなくなったこともあり、橋本の指示で患者の転院が進められていた。横井は院長室に来たが白神は居らず、連絡もつかなかった。為頼は早瀬が診療所に来ると早速イバラについて口論になった。「これを見ろ」データを見せ、イバラが操られていた可能性が高いことを話した。「白神が石川一家を?!」今度は白神に怒りの矛先を向けるのかと諭そうとする為頼に「そのデータ、コピー取っておいて下さい」早瀬は言って、白神のさらなる身辺調査に出掛けて行った。為頼はメモリを手にしていた。
イバラは川から岸にたどり着いていたが、自分の傷口を見て顔を歪め「ああぁッ!!」叫んでいた。白神の病院に来た為頼。茫然と院長室に居る横井。横井が全て承知の上で看過していたと認めると「あなたみたいな優秀な人は、どこへ行っても立派な仕事ができただろうに」為頼はメモリを机に置いて、出て行った。横井はハンガースタンドに掛けられた白神の白衣に近付き、身を寄せた。帰宅した為頼。夕食の支度ができたと和枝はサトミを呼びに行った。菜見子は石川妻の手記を手に取り、石川が幸福な家庭を築きながらサトミを追い詰めたことを改めて話した。
「完璧な先生なんて、いないのかもしれませんね。
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