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毎日HAPPYDAY

いくつになっても人生これから

今年は読書⑥散歩する猫~れんげ荘物語

2021-02-01 15:48:10 | 読書メモ

散歩する猫 ~ れんげ荘物語

群ようこ 角川春樹事務所 2019年

 

いつも本を紹介してくれるブロ友さんがたくさん読んでいた

作家さんの作品の中から1冊。

きれいな本だったので選びました。2019年とまだ新しい。

うちの図書館は新しい本は予約した人たちの間で回っていて

書架にあるのは古い本が多い。

 

キョウコは50代半ば(なのかな?)れんげ荘で一人暮らし。無職。

もうじき入るはずの厚生年金の前倒しを期待しながら、節約生活。

家賃3万円のれんげ荘の住人は3人。

物置に一人。なぜか格安で住んでいる。

 

映画化するなら絶対に小林聡美がキョウコさんだなあ。

起伏は特になくて、キョウコさんの毎日がつづられていく。

オスねこのぶっちゃんとたまに会うとすごくうれしい。

「山のトムさん」にも猫いたな~。

普通の生活なんだけど、今は普通にできなくなったことがあるなあと

思いながら、飽きもせず読める。

 

なんか、穏やかな気持ちになったね~

 

 

 

 


今年は読書⑤王朝小遊記

2021-01-26 15:09:55 | 読書メモ

王朝小遊記

諸田玲子 文芸春秋 2014

 

前の6冊を返して次にまた6冊くらい借りるつもりでしたが

緊急事態宣言が発令されて、図書館の滞在時間が30分限定でした。

関係ない感じで本を読んでいる人もいましたが、

一応決まりを守りまして、30分で選びました。

 

平安朝の時代。学問を身に着けてはいるけれど、家が没落して

物売りになって、細々と暮らしを立てながらも必死で蓄えをして

いつか家を建てようとがんばるナツメ。

理不尽に蓄えを奪われ、住まいも追い出され生きる当てなく

死のうと河原にやってくる。

河原には流行り病で死んでしまった人が打ち捨てられ、

とぼとぼ川に向かうナツメを気にする人もない。

 

この河原で変な爺さんと出会い、ナツメの運命は変わっていきます。

平安朝の冒険物語。

一つ一つのお話が次第にまとまっていく手法で、なんとなく予想はできますが

登場人物が魅力的に生き生きと描かれていて、私にしてはめずらしく

一気に読みました。

これ、NHKでドラマ化できそうだけど。

 

ドラマにする時は一応声を掛けてください。

キャスティング終わってますので。

 

 


今年は読書④ランチ酒~おかわり日和~

2021-01-16 18:35:27 | 読書メモ

ランチ酒 ~おかわり日和~

原田ひ香 (ひか) 祥伝社 2020年

 

ブロ友さんがいつも紹介してくれるおいしそうな本を探していて

そちらは見つからなかったけど、これを見つけました。

 

犬森祥子はバツイチアラサーで小学生の娘がいます。

娘は元夫と暮らし、元夫は再婚しました。

祥子は「見守り屋」という仕事をしています。

夜8時頃から翌朝まで、いろいろな見守りをします。

その勤務明けにおいしいお店を探してお腹を満たし、プラスお酒も。

祥子にもいろいろなことが起こります、少し恋、少しミステリー。

出てくる食事がおいしそう。変わった物はなくてご飯もお酒もどんどん進むもの。

唐揚げをがぶり白米もぱくり・・・・これおいしいですね。お酒なしでも。

ランチも物語も沁みました。

 

物語系を最後まで読めたのは久々ですな。

最近、根気がないからね~。

 

 

 

 

 


今年は読書③ヘタな人生論より徒然草

2021-01-12 09:41:45 | 読書メモ

ヘタな人生論より徒然草

荻野文子 河出書房新社 2003年

 

 

お習字で徒然草を書いているので目に留まりました。

著者は マンドンナともてはやされた古文の予備校講師。

 

徒然草を一節づつ現代語訳して解説し、現代社会と対比したり

参考にしたり。

 

人生論というか人生相談のようでした。

 

*この四つさえあれば本当幸せに生きられる

 食う物、着る物、住むところ + 薬   

 

*政治家の意識と目線で私たちの暮らしは決まる

 私たちの暮らしは個人でどれほど努力しようとも最終的には

 政治の動向に左右される。

 世の人が飢えずに寒くないように世を収めてほしいものである

 

*未熟な初心者こそ一流の人に混じって学べ

 未熟なうちから上手な人の中に混じって貶されても笑われても

 恥ずかしがらずに平気で押し通して稽古に励む人は天分がなくても

 最後は上手と言われる地位に達する。

 

~賢者の知恵が身に付く大人の古典~がサブタイトル

 

今年初めに読んだ「あなたを変える枕草子」にも知恵と勇気という言葉が

出て来ました。現代よりも格段に不便な生活であった人びとは

知恵と勇気で乗り切っていたのですね。

 

現代そのままみたいで、面白く読みました。

特に、政治家のところでは著者が「政治家に最悪のシナリオを想像することができれば

今のような経済危機(バブル崩壊後の惨状)は訪れなかった」と書いていて

今のコロナ感染の状況に当てはまると思いました。

そうだよ!過去に学べば「最悪のことが起こりうる」と想像して準備できるのに。

まったく、何も学んでいないんだね。

 

        

肝心の「賢者の知恵」は身についたのでしょうか?

 

私より、政治家に知恵を付けてほしいよ。

 

 


今年は読書②発達障害に生まれて

2021-01-09 17:52:31 | 読書メモ

発達障害に生まれて ~ 自閉症児と母の17年

松永正訓  中央公論社

 

 

2年くらい前に短期間ですが、障害児の放課後等デイサービスで

アルバイトをしまして、それからなんとなく気になっていました。

モデルは「母」は立石美津子さん「自閉症児」は勇太君(仮名)。

母は幼児教育に関わり、息子に専門的な英才教育を施しているほどの人。

その息子勇太君は知的障害を伴う自閉症だった。

 

母からの聞き書きを中心に小児科医が執筆しています。

淡々としていますが、内容は濃かったです。

私は何も見て来なかったんじゃないかという気がしました。

 

「普通」の呪縛にとらわれていないだろうか?

そもそも「普通」とはなんぞや。

 

万人に共通する普遍的なものがあるはずなのに「普通」が

隠してしまうというといえばいいのか。

 

勇太君は17歳(現在は20歳)。

若い修行僧のような外見ですが、精神年齢は6歳くらい。

驚異の記憶力と絶対音感の持ち主。

勇太君のこれからの居場所を作るべく母は模索中。

 

 

 

久々の感動でした。

 

*********

何冊か借りてきて

美男の国へ (旅行記かと思ったらつまらん話だった)

私の嫌いな10の人びと(わからないでもないけど、ちょっとこじつけだし意地悪)

は、リタイア。

こういう時は図書館はありがたいです。

しかし、本にして出版する基準てどうなってるんだろ。