今日こんなことが

山根一郎の極私的近況・雑感です。職場と実家以外はたいていソロ活です。

野川を歩く6:真の水源に到達

2023年11月26日 | 川歩き

「三度目の正直」という言葉通り、野川の真の水源がある日立製作所中央研究所内に、三度目の訪問でやっと入れた。

元々、ここは年に2日だけの公開の日(4月第一日曜と11月第三日曜)があるだけだが、コロナ禍の煽りで過去の2度はいずれも門前でシャットアウトを喰らった。
なぜ門前まで達してこのように憂き目にあったかというと、国分寺市の観光サイトにも当の日立中央研究所のサイトにもいずれも今年度の公開について情報が載っていなかったため。

その代わり、たとえば前回(今年の4月第一日曜)は、野川に流れ込む別の水源に切り替えて、一応の到達(完歩)ということにした☞記事
だが、それは自分にとっても誤魔化しであることは明白なため、コロナ禍の影響が完全に吹っ切れた今年の11月こそ、真の水源に達したい。


そこで今年は事前に確認するため、日立製作所中央研究所に直接電話して、今年の公開の有無と公開する場合の日を尋ねた。
すると、11月26日に公開するという。
それって第四日曜ではないか。
電話で確認しなければ、今回は公開日のズレでまた入園できない羽目になっていたところだった(実は公開日が第三日曜だったら、大学で仕事があって無理だった)


中央線の国分寺駅の北口から、3度目の訪問で歩き慣れた道を地図を見ずに進む。
過去2回と違うのは、研究所入口のある通りに、人が行き交っていること。
そしてその人たちが出入りしている所こそ、中央研究所の正門だ。

警備員が立っている前を抜け、開門している扉を抜け、木立が密の敷地内に入る(10:00-14:30の間、入場無料で、自由に出入りできる)。
ここは日立製作所の創設者である小平浪平が「良い木は切らずによけて建てよ」と指示したため、自然に育った木が立派に成長している。
※:もらった案内図による。

研究所の建物の前で園内の案内図をもらって、広場に出ると、出店用のテントがあって、地元野菜や軽食を販売している。

いつもの川歩きなら、まずは出発駅付近で腹ごなしにそばを食べるのだが、今回は、研究所に入れるのを一刻でも早く確かめたかったのと、公開日用の出店で食にありつけることを期待して、空腹のままここに来た。

期待通り、地元国分寺ではないが、東村山の黒焼きそば(500円)を売っていたので、迷わず買って、付近の木の根元に座って食べた。
※:東村山の「黒焼きそば」は、村山産の黒いソースがオリジナル。東京の多摩って区部(江戸・旧東京市)とは違うオリジナル文化がある。今や全国区になった「油そば」も元は多摩オリジナル(区部の私は大人になるまでその存在を知らなかった)。


人心地ついたので、野川水源の大池に向かう。
池の周囲の自然林は赤や黄色に色付いている。
まずは池の南側にある水門に達する(写真:この水門の右下にある暗い流れが最初の野川の姿)。
水門脇には、ここが野川の源流であるという説明板がある。

そもそも川歩きは、河口から水源に遡(さかのぼ)る方向で歩く方が最後に盛り上がりがあってよい。
しかも武蔵野の川は水源が池になっているため、池から最初の川となる水門とさらにその池に注ぐ湧水とで二重にクライマックスが味わえる。

大池から野川の一滴となる水門の先は野川の最初の流れが庭園の境界から西武線・ JR中央線の線路をくぐって、園外で野川として顔を出す。
その庭園の境界内に入るのにこうして「三度目の正直」を経験したわけだ。

ここの大池は人工池というが、鯉や水鳥が泳ぎ、池の先端では2羽の大きな白鳥が池から上がって、来園客の目の前で悠然と歩き回って地面の食べ物を探している(写真:目の前に来たので、カメラに全身が収まりきらない!)。

池から少し離れた所に湧水の看板(一方通行)があり、そこに行くと、国分寺崖線(通称”ハケ”)からの湧水だった。
ここから始まって世田谷で多摩川に合流するまで、野川はずっと国分寺崖線に沿って流れており、その間の支流はもとより水源そのものも国分寺崖線によって生まれたのだ。

池の畔(ほとり)には、ヤマモミジの紅枝垂(べにしだれ)がひときわ鮮やかなオレンジの葉をまとっていて(写真)、皆そこで記念写真を撮る。

カメラを首からぶら下げたまま広場に戻ると、国分寺観光協会のテントから人が出てきて「こくぶんじ写真ウォーク」の応募案内を手に、私に写真の応募を誘ってきた(道行く人全員に誘っているわけではない)。
来園者の中には、望遠レンズをつけた大きいデジタル一眼を抱えている人などがいて、彼らは見るからに写真愛好家とわかるが、私は単なるコンパクトデジカメを首からぶら下げただけなのに、あえてその私に写真コンクールの応募を誘うとは、私の一見平凡そうなカメラが、実はライカのカメラだと目ざとく見つけた結果かもしれない。
確かに、私が下げていたカメラにはライカの赤いロゴがついており、レンズキャップにもLeicaの文字が入っている。
そうだとすれば、その人はそれなりにカメラに詳しいのかも(かようにライカを持つと、どうしてもライカ自慢をしたくなる)。

かくして、源流に達するのに苦労した野川遡行の旅も、6年半かかって、これでやっと終わった。

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秋川高校八期会2023

2023年11月25日 | メモリアル

廃校になった都立秋川高校(全寮制)の、同期会である「八期会」に今年も参加した(写真:私はどこでしょう。答えは文末の※)。

寮の部屋やクラス・部活(運動部に必ず入る)の違いで、当時は接点のなかった同期生とも、(互いに名前だけは知っていたこともあり)ここで会うことで親しく言葉を交わす。

逆に当時寮の同室だった者との再会が何よりも嬉しく、その頃の思い出話に花を咲かせるだけでなく、その頃の知らなかった側面を今更ながらに知って、思い出の修正をするのも新鮮だ。

そんな中、残念なのは、同期の訃報で、今年も複数名の訃報の報告があり、
初参加の僧侶をやっている同期の音頭で、全員が起立して黙祷した。
それを終えて思ったことは、いつか私もこの皆からの黙祷を受けたいなということ。

そして出席した者も、何らかの疾患を経験しており(同室同期のある者は脳梗塞、ある者は心不全)、中にはほとんど失明していたり、手足が痺れて動きづらい者もいる。
当然、病いのために出席できないと知らせた者も。
ということは、年々参加者が減っていくのだろうな。

その一方で、現役で音楽活動をしている者が、今回楽器持参で特別に演奏を披露してくれた。
それを聴いて、自分もかつては尺八とタブラ(インドの打楽器)をやっていて、それらを続けていれば皆の前で披露できたのに、と残念がった。

会場は、例年通り同期がシェフとして経営しているイタリア料理店。
コロナ禍の危機を乗り越えて繁盛している。

そういうこともあって、この日は一年で一番酒に酔う。
かつて同期の前で酔い潰れた失敗があるので、私に対してウコンが供された。
それも肴にさらに飲み、帰宅してそのまま床に入る。
こういう時って、宴会の続きの夢を見るものだ。

※:私は中央の上部に赤黒い服で右手を挙げています。


観光客完全復活

2023年11月21日 | 

旧定宿の近くに木曽路の入口である馬籠(まごめ)宿があり、必ず立ち寄って、旧街道の宿場風情を堪能し(毎回訪れているのに一向に飽きない)、木曽漆器などを買うようにしている(私の食器・カトラリーは木製で揃えている)。

昨日月曜の午後、いつもの馬籠館の無料駐車場に車を止めようと思ったら、満車。
その先の無料駐車場も満車で、仕方なしに馬籠上の休憩所の駐車場に1台分のスペースがあったのでそこに止めた。
そこからは恵那山から伸びる冠雪した稜線が望め、目の前の黄・紅葉と季節の対比をなしている(写真:iPadで撮ったので発色が不自然)。

毎年( GW,夏以外に)数回訪れている馬籠で、平日に駐車場が満車で入れなかったことは、記憶にない。

馬籠内を歩くと、外国人も大勢来ていて、特に西洋人は、木曽街道を歩き通すきちんとした格好をしている。
実際、馬籠の南の荒町から落合宿に向かう石畳を車から見ると、西洋人が幾人も歩いている(団体ではない)。
また中津川から路線バスに乗ってくる。
一方中国人系はバスでの団体旅行で、食べ歩きをしながら土産物店に入ってきて、店員に注意されている。

もちろん、駐車場に止めているのは日本人。
かように、馬籠の賑わいが戻った。

2泊旅から帰る本日、阿木の長楽寺の大銀杏(樹齢1100年)の黄葉を見に立ち寄った(写真:これもIPad)。
中津川に通い慣れた私でも初めて訪れる隠れた名所で、さすがに観光客は私の他2組だった。

さらに恵那市の道の駅おばあちゃん市・山岡(日本一の水車がある)に立ち寄ると、昼時であったためかここも満車で、これも初めて。
平日の火曜なのに。

どうやら、紅葉のシーズンでもあることが混雑に拍車をかけているようだ。
いずれにしても、あちこちで観光客の足が戻ったのは確かだ(この分だと、愛知一の紅葉の名所・香嵐渓も大混雑に戻ったろう)。


私の旅装備

2023年11月20日 | 

毎月泊り旅をしていると、それなりに装備が決まってくる。
長年の試行錯誤を経てほぼ固定したので、それを紹介する

旅行用キャリーバッグ(機内持ち込み用サイズ)。
重くても車輪がついているので、車でない旅行にも移動が楽。
絶対条件として、2輪ではなく4輪(方向転換がスムースで、後ろではなく真横で引ける)、外にポケットがあること。
日頃は使わない旅行専用の小物(フック、懐中電灯や錠剤ケースなど)はそのポケットに入れっぱなし。

肩掛けバッグ
肩掛けの紐がついた大きなバッグには、カメラ、筆記具、家の鍵(バッグ内で別収納)、予備ティッシュ、iPad、行先で得たパンフや買った物などを入れる。
このバッグのポケットには、さらに買い物用の手さげ袋も入れてある。
実際には肩にかけるのではなく、身体バランスのためにたすき掛けにする。
旅先の訪問先では、このバッグを持参する。
日帰りの小旅行は、この肩掛けバッグだけで済ませる。

【服装】ついでに服装では以下が私の定番
メッシュのベスト
これはポケットをたくさん使うためで、財布、車のキー、スマホ、ティッシュなど移動中も使用するものを入れる。
メッシュなのは夏でも着用できるため。
ポケットが上下左右に6つほどあるいわゆる「釣り用ベスト」に違和感ある場合、例えば街中を歩く場合は、よりファッショナブルな2つポケットの目の細かいメッシュベストにしている。
ただしポケットには中の物が落ちないようにチャックか蓋は必要で、その点やはり釣り用がベスト(best)。
もちろん、街中ならポーチやミニバッグでいいが(私の東京での外出はミニバッグ)、泊り旅行の場合は肩掛けバッグも併用するので、ミニバッグ類は邪魔になる。

にもこだわりがある。
旅先では、寺や古民家など、靴を脱いで入る所があるので着脱しやすいよう紐なしが前提。
それでいて未舗装の悪路を歩くこともあるので、底はビブラム
アッパーは皮だと夏暑いので、通気性と防水性を兼ね備えた材質(ゴアテックスなど)がいい。
この条件を満たす靴はかなり限定されるがないことはない。

【バッグ内に入れているもの】
さて、キャリーバッグの中には何が入っているか。
まず、泊まる場合は、旅先での仕事とメールチェック、寝る前の映画鑑賞のためにノートパソコンは必携(もちろん電源一式も)。
嬉しいことに、最近はWi-Fiのない宿がないので、旅先でも仕事の書類を勤務先に提出できる。
ノートパソコンは15インチなので映画鑑賞の画面としても不満がない。
音声は、肩掛け式のスピーカから流している。

旅先の宿では、歯ブラシ・タオル・バスタオル・ひげ剃りは供給されるので、それらは入れない。
必須なのは電源ケーブル延長コード・分配器・USBケーブル・USBアダプタだ。
ここで思い出したが、肩掛けバッグにもUSBケーブル・USBアダプタ、それに充電用バッテリもミニポーチに入れてある。

●着替え
常用している下着(ふんどし)とくるぶし丈のアンクルソックスは、何泊しても1セット分の用意。
これらと今着用している分を合わせて2セットを、毎日、洗面所で洗って交互に使用するから。
洗うタイミングは、チェックイン後の最初の入浴後。
ふんどしとアンクルソックスは、元より乾きやすいので室内干しで翌朝には乾く(部屋にあるタオル干しの余った欄干に干す)。
下着のシャツは、スポーツ用の速乾性のものを着用すれば、2泊程度なら予備は不要(宿にいる間は浴衣で過ごすため、シャツを着ない)。
シャツを予備で持っていく場合、洗濯して干すための折り畳みハンガーも持っている。

宿の室内では裸足ですごしたいが、カーペットが古い場合などは、備えつけのスリッパより、自分用のスリッパがいいが、そもそもスリッパ自体の履き心地が悪く(携帯用のスリッパは尚更)、またかさばる。
なのでネットで買った足半(あしなか)を持参する。
足半は、文字通り長さが半分なのでスリッパよりかさばらないし、足の裏の肌触りがいい(もちろん室外の館内移動には備え付けのスリッパ)。

●充電式ランプ
客室内が暗い場合(私はそれが好きなのだが)、紙の本を読むのに暗すぎる。
そこで充電式のランプとそれを吊り下げる鉄棒のスタンドも装備している(いずれもネットで購入)。
洋室だとベッド頭側のスタンドで間に合う場合もあるが、読書用には高さが合わない場合が多い。
この手のランプは、他のUSB機器の充電用バッテリとしても使えるから便利。
もちろん夜間停電時の室内灯としても心強い(携帯用の懐中電灯は別用途)。

●飲食の補助
私は朝はコーヒーを飲みたいのだが、宿だとお茶しかないし、朝、食堂で飲めても、部屋で飲みたい(休暇村だと食堂のコーヒーをカップに入れて部屋に持っていける)
そこで、ドリップコーヒー数袋と金属製のカップも入れている。
カップはビールや寝酒(焼酎の水割り)にも使う(金属の方が陶器より軽くて割れない)。
アウトドア用の5〜10徳ナイフがあれば、栓抜き、ワインコルク抜き、それに寝酒のつまみに食べる魚肉ソーセージを切るナイフ、さらにはフォーク・スプーンも使える。

最近は、チェックイン後の一番風呂の湯上り用に、ノンアルコールビール(350ml缶)を持参する。
ビールは風呂上りの爽快感を高めてくれるありがたい飲料だが、夕食前の明るいうちからアルコールを飲むのは気が引けるし、もしかしたら運転する必要が発生するかもしれない。
なので、ほとんどビールと思える味に進化したノンアルコールビールがちょうどいいのだが、宿の自販機にはほとんどないので、持参するしかない。
最近の宿は空の冷蔵庫があるので、着いたらまずはそこに入れておく。

●衛生用品
宿でも借りれるが、自前で持っておきたいのが爪切り絆創膏テープ
あと毎晩使っている睡眠中に口を閉じるためのサージカルテープも入れている。
ヒゲ剃りは、宿の備品を1回で捨てずに使い回すので、溜まっている。
でも時に顎の皮膚を切ったりするので(出血した顔で朝食に臨むハメに)、それに懲りて携帯用の電動ひげ剃りを買った(電池式)。
電池はもちろん充電式を使っているので、USB接続の電池充電器(単三・単四併用)も入れている。
あと幸い一度も使ったことはないが、洗浄器付きトイレでなかった場合の備えとして、手動洗浄器のセットも入れている。

●便利な小物
ルームキーをかけておくためのフック。
ルームキーは室内で見える場所に置かないと、探すはめになる。
一番いいのは、ドアにぶら下げておくことだ。
そこで、そのためにフックを揃えた。
ドアが金属用のマグネットのフックと、非金属用の吸盤のフックの二種類だ。
これらは100円ショップで買える。
滞在中は、このフックをドアに付てそこにキーを下げ、チェックアウトする時に外してキャリーバッグの外ポケットに入れる。

●防災用品
旅先の宿で一番怖いのは、就寝中の火災だ。
部屋が階上だとなお怖い。
まずは懐中電灯
客室に備え付けてある宿もあるが、ある宿では電池が切れていたので、持参すべき。
手に持たずに着用できるタイプがいい(私は首に掛けるタイプ)。
乾電池よりも充電式がお勧め(寝る前に充電状態を確認)。

次に緊急脱出用の体重を支えられるロープを20m分。
二重にして使う(強度が2倍)ので、使用時の長さは半分の10mを想定。
10mあれば2階下に降りれる(そのためのロープワークは習得済み)。
体重を支える強度が必要なので、それなりの店(ハンズでOK)で買う※。
あと防煙マスクも一緒にキャリーバッグにしまってある(備付けのタオルを濡らして使ってもよい)。
※:このロープ装備は一番ハードルが高いと思う。ロープがない場合、部屋にあるシーツを全て結べば、同じ用途に使えることは知っておいてほしい(ホテルニュージャパン火災の時、そうやって助かった泊り客がいた)。

これらは、宿でもらう(宿の名の付いた)ビニールのカラー袋に分類して入れておく。

●時々持っていくもの
頭の先から足先まで支えてくれる折りたたみ式のリラックスチェア(なぜか現在では販売していない)が、ハンモックのようにとても心地よいので、旅先でリラックスしたい時にはこれを持っていく。
ただし重さが6kgあり、しかもかさばるので、車に積んでいくことが前提。
といっても、浜名湖グリーンプラザに電車で行く時もこれを担いで(袋がショルダー式)、和洋室の室内だけでなく、浜名湖畔の木陰で使ってとてもいい気分になれた。

茶臼山に行く時は必ずだが、他の旅先では目的に応じて、計測機器を持参することがある。
測るのは、空気中なら、地磁気、静電位、放射線。
温泉なら、電気伝導度(温泉の濃さ)、酸化還元電位(温泉の鮮度)、 pHなど。


リフレッシュ温泉旅

2023年11月19日 | 

土日の連続出勤を終え、その足(車)で、旧定宿の中津川温泉に投宿。
※:もう「旧」を外してもいいのだが、宿のスタッフに顔馴染みがいなくなったので、「定宿」という特別な称号は与えにくい。今回も受付スタッフは外国人になっていた。

中央アルプスの恵那山と中山道の馬籠宿の麓という転地効果抜群の地ながら、名古屋宅から目の前の高速(東名→中央)に入れば1時間で来れる。

明日の月曜は元々出勤する用事がなく(そういう場合、大学教員は無理に出勤しなくていい)、明後日の火曜もこの週に限って会議がないので、2泊のリフレッシュ(気分転換)を堪能できる。

その間、作業は論文原稿の校正だけで、あとは仕事を忘れて気分転換と温泉三昧といきたい(まずは併設のクア施設バーデゾーンの水圧で筋肉をほぐす)。


エアコンの風速は「自動」が最適とは限らない

2023年11月18日 | 生活

エアコンの風速は、(暖房でも冷房でも)「微風」(最小)はもっとも効率悪い(電気代が高くつく)ことはネットでも紹介されているが、その文脈で言われる「自動」が最も効率がいいとは限らない。
そうかどうかは、エアコンの電源につなげた電力計(ワットチェッカー)と室内の温度計との両方の計測によって実証的に確認できる。

例えば、わが名古屋宅のエアコンで、本日、室温14℃の時、エアコンの温度を17℃設定にして、風速は「自動」で暖房の電源を入れた。
風速はなかなか強まらない中、電力計を見るとどんどん上昇して745Wになっている。
そこでリモコンの風速を「最大」に変更した(わがエアコンは風速設定が3段階しかない)。
するとにわかに暖気を含んだ風が勢いよく出てきた。
ところが使用電力はどんどん下がって500W前後を行き来している。
その差およそ250W、すなわち使用電力が2/3に減った。
そのくせ、暖気が一挙に部屋に広がる。

少なくとも我が名古屋宅のエアコンはこのような調子なので、暖房も冷房も温度設定は遠慮気味にして、風速を「強」のままにする(夏は冷房で温度が下がったら、除湿に切り替える)。
もちろんエアコンにはサーモスタットがついているので、目標温度になると自動停止し、そこからずれると再び動き出すが、風速が「強」なのですぐに目標温度に達して止まる(止まっている間の使用電力は13W)。

この設定だと室内が素早く至適温度になり、しかも電気代が安くつく。
実は、エアコンの設定温度を17℃にしているのは、サーキュレーターで床の(相対的に低温の)空気を天井にもっていくと(エアコンは天井近くに設置)、室温が(床付近とエアコン付近ともに)20℃(冬の至適温度)に達するのがこの温度設定だから。

最新のエアコンはもっと賢くて自動設定が効率的かもしれないが、本当にそうかどうかはこうやって実測して確認するしかない。


戸田市郷土博物館を見学

2023年11月13日 | 東京周辺

昨日、雨上がりで1桁の気温に下がった中、埼玉県戸田市の郷土博物館を見学した。

戸田市は、荒川を挟んで東京と接する所だが、東隣の川口市が、鋳物・キューポラ、あるいは御成街道の宿場(鳩ヶ谷)で特色あるのに対し(→鳩ヶ谷の博物館)、
1985年に埼京線が開通するまでは東京からの鉄路がなく、一部の人が国道17号(中山道)で通過するだけで(中山道の宿場は戸田にはなく隣の蕨)、知られているのは唯一、東京オリンピックで使われたボート場(競艇も)がある事くらいで、
かように、東京に隣接している割に存在感に乏しい(それって、埼玉そのものに言える?)

そんな戸田市にも郷土博物館があるので、全く知らない戸田市を学ぶべく、そこを目指した。

埼京線の戸田駅で降りると、新興住宅地の駅前は広いロータリー状になっていて、その周囲にサイゼリアと日高屋がある。
まずは見学前の腹ごしらえということで、どちらにしようか迷ったが、ここは埼玉が地元の日高屋にする(かた焼きそば)。

駅前から徒歩10分弱で戸田市立図書館の立派な建物内の郷土博物館に達する(写真)。
入館料は無料で、新興住宅地で競艇もあるので市の財政は豊かなんだろう。

フロアを左から一周するようになっていて、まずは縄文前期の土器と縄文人(6000年前)の頭蓋骨から。
これらについては、スマホアプリ「ポケット学芸員」で説明が聞けるが、館内はフリーのネット環境がないので、
アプリが入っている私のタブレットでは利用できなかった。

もっとも帰宅後に確認したところ、アプリでの説明は、館内の説明文と同じだった。

ほとんど知らない戸田市だが、縄文時代から人は住んでいたようだ。
それに続いて弥生式土器と古墳時代の埴輪が並ぶ(市内に墳墓のある遺跡もちゃんとある)。
地元出土のオリジナル埴輪を見るのはいつも楽しい(写真)。

中世は案の定、板碑(中世南関東に特有)が並ぶが、印象に残ったのは、古代から中世にかけて、愛知の猿投(さなげ:瀬戸焼の前身)や常滑の焼き物がこの地にも流布していたことで、現代まで続く愛知の陶器の生産・流通力に(半・愛知県人として)今更ながら感心した。

近世になると、中山道の”戸田の渡し”が重要ポイントとなり、この渡しを中心に、荒川での水運業が、また漁業も盛んだったようだ(荒川氾濫による水害にも悩まされた)。

近代以降は、東京のベッドタウンとしての発展とボート場と戸田橋の架け替えによる発展が示されている。

同じ階の別室には、所蔵絵画展が催されていて(〜11/19)、”浦和画家”という関東大震災後、浦和に集まった画家たちの作品などが展示されていた。

図書館入口のミュージアムショップコーナーには、過去の特別展のパンフや地元民俗芸能の研究書、学芸員の研究紀要なども販売されていた
(申し訳ないが戸田市の民俗芸能には関心がない。民話集だったら地域を問わず購入した)。
私が各地の郷土博物館を応援するのは、そこで働く学芸員の活動を応援したいからでもある。
歴史学や考古学を大学・大学院で学んだ人たちにとっての数少ない専門職である学芸員の活躍を、
微力ながら一入館者となって応援したいのだ(人類は、文化面においても情報・知識の高度化方向に進んでほしい)。

さらにここには戸田市の散歩コースの地図と埼玉県の博物館の一覧マップがあった。
前者はこの後のお寺巡り(妙顕寺、観音寺)に使い、後者は今後の郷土博物館巡りのありがたい参考にする。


露点温度から最高気温を予想できるか

2023年11月12日 | お天気

「露点温度」という気象観測項目の活用性を考えている☞「露点温度って使えそうだが

もっとも、露点温度を測る簡易な気象計は日本製では見当たらないので、ほとんどの読者には無縁の話となりそうだが。

露点温度(℃)は、その空気で結露する温度なので、空気の湿潤度合い、すなわち”湿度”の指標となる。
同時に、何らかの温度の指標にもなりそうで、まずはその空気で可能な最低気温の指標となる

なぜなら、その空気の温度は、露点温度以下には下がらない、ことがはっきりしているから。

あと、気温のように日射による影響を受けないので、暖気・寒気移流の確認に使える。

ならばもうひと推し、最高気温の予測に使えないか(実際には、天気予報を確認した方が早い)。
最低気温と違って理論的には使えそうもないので、そこは実測(統計)的に探ってみたい。

今、手元に名古屋地方気象台の2016年10月1日0時から2017年9月30日24時までの毎時データ(8761個)があるので、
それを元に気温と露点温度の差(気温露点差)を算出し、その年間の分布を見る。
すると年間を通じての75%が、気温露点差は10℃以下と出た。
すなわち、露点温度に10℃を足した値に、同時刻の気温の75%が収まっている。

ということは、朝の露点温度に10℃を足した値が、日中の最高気温の限度(それ以上には暑くならない)と予想してよいかも
(露点温度は日射に影響されないので、日中も朝と同じ値と仮定した場合)。
ありえる最高気温=露点温度+10,というのは頭に入れやすいので、露点温度計を所持している私にはありがたい。

ちなみに実際の気温露点差の分布の範囲は、最低の0℃(理論的最低値に等しい)から最高は31℃にも達している。
気温露点差=0というのは、空気が結露、すなわち湿度100%を意味する。
実際、高層天気図では、気温露点差が3℃以下で示される領域があり、その高度での雨天の指標とされている。
もちろん実際の計測でも気温露点差がマイナスになったことはない。

一方、気温露点差が31℃を超えたのは、5月7日の16時で、気温は24℃で露点温度は-7℃だった
(太平洋側では1-3月に露点温度が0℃を大きく下回ること多い)。
すなわち気温は夏日に近い一方で空気中の水分は冬レベルの乾燥した状態だ(その時の相対湿度は12%と年間最低値)。
GW頃の晴天は、気温が上がっても(30℃を越すこともある)、サラッとして蒸し暑くないわけだ。

これが梅雨〜盛夏になると、露点温度は20℃を常に上回るようになり、
気温が35℃になっても気温露点差は15℃以内に収まるのだ(盛夏でも露点温度が30℃に達することはない)。

ということで、5月を除けば、「今日の最高気温は、露点温度+10に収まる」と思ってなんとかなりそう(確信度75%)。

追記:早速の翌日(13日)、東京文京区にある私設本駒気象台では12:30で露点温度が1.1℃、気温が15.0℃で、「露点温度+10」に収まらない値となった。
考えてみれば、乾燥空気が残っている初夏が範囲外となるなら、乾燥空気が入り込む晩秋も範囲外となっておかしくない。
露点温度が0℃近くなったということは、冬の空気が入り込んできたことは間違いないと思う(実際、天気図は西高東低の完全な冬型気圧配置)。

追記2:そして14時すぎにそこでの露点温度はとうとう0℃を割り込み、14:53に-1.7℃まで下がった。その一方で、気温は14:44に本日の最高気温16.5℃を記録)。冬の空気が入ってきても、日射がまだ最弱レベルでないためだ。
また上記時刻に寒気移流は底を打ち、その後は反転してゆっくり上昇している。
すなわち明日14日は今日よりは寒気が緩むとみてよい。


インフルエンザ予防接種2023

2023年11月11日 | 健康

インフルエンザ患者が急増しているらしい。
すでに治療薬が不足気味だという。

周囲を見る限り、新型コロナは弱毒化してほとんど怖くないが、
インフルエンザは、3年前の元日に頭痛と高熱で苦しい思いをした(→「インフルエンザで寝正月」)。
※:実家の弟一家(夫婦と二人の姪)はコロナに感染・発症したが、ワクチンを6回打っている母と私は全く無縁。

先日、住民票のある区から、インフルエンザ無料予防接種の案内(問診票付き)が届いた。
2年前にも通知を元に予防接種を受けたが、その時は2500円だった(年齢が上がったために無料の対象になったのか)。
愛知の勤務先が忙しい時期で、週末帰省する東京での予約が曜日的に取りにくく、
とりわけ今年は、通院している馴染みのクリニックが改装閉院中なので、ますます予約しにくい状態だった。

だが、いつにない感染拡大に怖気づいて(この時期に感染したら仕事に差し支える)、せめて予約だけでも取っておきたいと思った。

近所の医院に詳しい母に相談したところ、私が行ったことのない近所のクリニックに母の知人の看護師がいて、その人から空いているとの話を聞いたという。

今朝、母が起き抜けにそこに行って直接問い合わせたら、今からでも接種可能だという。

急いで問診票を記入して、近所のそのクリニックに駆け込み、今母が問い合わせた者ですけどと言って問診票とマイナンバーカードを提示した。

それはバスしたのだが、医療機関は今でもマスク着用が求められていることを指摘された。

私は、今では日常的にはマスクを着用しておらず、この時もノーマスク。

家が近所なので取りに行きますと言いながら、着てきたベストのポケットをまさぐると、内ポケットに不織布マスクが入っていた。
いざという時のために、マスクを入れたおいたのを思い出したのだ。

その場でマスクをして、程なく、母の知人の看護師の注射を受けた。

今回の帰省時には数週間後の予約だけでもしておきたかったのだが、
こうして即日、しかも院内でほとんど待つことなく、予防接種を受けることができた(前回はクリニックで80分待った)。→前回記事

帰宅して、あちこちのカバンに不織布マスクを入れた。


建長・円覚寺の宝物風入れ

2023年11月05日 | 東京周辺

鎌倉の2大名刹である建長寺・円覚寺の宝物(ほうもつ)の「風入れ」(一般公開)が毎年この時期に開催される。
両寺を拝観するならこの時がベスト。
もっとも、過去の宝物ばかりで(新しいものはなく)、しかも美術的にすごい物があるわけではないので(国宝・重文は幾つかある)、毎年訪れるほどではないが、
東京都内でこの時期開催中の「文化財ウィーク」に比べれば、歴史的・美的に価値が高いものばかり。

私にとっては、2015年以来の8年ぶりの訪問となる(→前回記事)。
今回は、半袖のポロシャツ姿で。


横須賀線の「北鎌倉」で降りるとそこはもう円覚寺の門前。
拝観料は、宝物公開ながら通常通りの500円(建長寺も)。
山門をくぐった左横の十王堂には、閻魔様をはじめとする十王が並んでいる。
その北(奥)の選仏場も開いていて、仏様を拝める。
仏殿の宝冠釈迦如来を拝むが、はっきり言って、両寺とも寺格の割には本尊の美術的価値が低いのが残念。
ここから方丈に向かって境内を歩くと、外国人を含めた拝観者が大勢いるのに、境内がすごく静か。
物音一つしない。
人の声も足音もその他の騒音もないのだ。
禅寺の雰囲気をこのように無音として感じることができた。

風入れの宝物展示場になっている方丈に上がり、羅漢などの仏画や頂相(ちんぞう)を見学。
方丈の裏には池のある庭園が広がるが、周囲の木々が紅葉していないのが残念。
境内最奥の黄梅院に足を延ばし、お堂の聖観音を拝観(写真)。
こういう何気ない仏像も、それなりに洗練された造りなのはさすが鎌倉(所謂”地方”的ではない)。
隣の立ち入り禁止の続燈庵の門には野生のリスがいた。

前回見学した佛日庵は素通りするも、国宝建築の舎利殿は素通りするわけにはいかない(+300円)
今回は、隣の建物で舎利殿の詳しい建築解説のビデオを視聴でき、その後に中には入れない舎利殿と内部の仏像を眺める(8年前と同じ)。
円覚寺だけで2時間費やしたので、急いで建長寺に向かう。


建長寺も、仏殿法堂内の諸仏を拝観し、真新しい大庫裡に上がって宝物を見学。
ここも方丈の裏に庭園があるが、やはり紅葉の時期(11月下旬)がベストシーズンと思った(緑の中の赤は補色対比ですこぶる映える)。

建長寺は、最奥の半僧坊以外の塔頭(たっちゅう)は見学できないので、1時間あまりでここを後にし、巨福呂坂を下って、鶴岡八幡宮に横道から入る。


参拝者が大勢いる拝殿の前で、私だけが大きな柏手の音を響かす。→神社参拝のコツ
八幡宮の宝物館(200円)を見学し、授与所で静御前の土人形(写真:1000円)を買う。
神社ではお札の代わりに、こういう神社ゆかりの人形があったら買うことにしている。

そして境内にある鎌倉市立鎌倉国宝館に入る(700円)
ここは小さいながら、鎌倉周辺の仏像が多数展示されているので、鎌倉で仏像を見たければ外せない(鎌倉彫刻の代表作・円応寺の初江王は寺になくここに展示)。
なのでここも今日の目的地の1つだった。

ここの常設展示(鎌倉の仏像)は、スマホからQRリンクで展示の音声解説が聞ける(要イヤホン持参)。
特別展は、県内国府津の宝金剛寺の本尊を含む寺宝の展示だった。

以上、鎌倉中心部の宝物見学をはしごした。
西鎌倉(大仏・長谷観音)


久々の山歩きで

2023年11月04日 | 山歩き

秋の三連休。
しかも晴天率が最高の休日である「文化の日」を含んでいる。
実際、三日間とも雨にはならない。
例年と違うのは、いずれも夏日になりそうな暖かさであること。

初日の3日は、あえて外出せず、今一番読みたい本を読み込んだ。

中日の今日は、久々の山歩きに出かけた。
どのくらい久々かというと、5月に茶臼山山頂(1419m)に立ったが、高原から標高差200m程なのでそれを除外すると、3月の高尾山(599m)以来(→記事)となり、なんと8ヶ月ぶり(行ける山が低山限定なので、夏季は無理)。
その間、平地の名所巡りで、ある程度歩いても、足腰を鍛えた覚えはない。

ということもあって、行く山も抑え気味に、高尾山とその奥の小仏城山(670m)にした(この山は10ヶ月ぶり)。
一応”峰入り”行のつもりで、蔵王権現の念持用カプセル仏をリュックに入れ、頭に白鉢巻を巻く。
※:修験道の本尊で和製の仏の化身。本地は孔雀明王という。

登りはいつも通り、蛇滝道の直登コース。
そこから2号路を経て1号路に合流してからは舗装道路となり、ケーブルで来た軽装の観光客と混じって歩く。
薬王院の本堂・愛染堂・歓喜天堂、そして奥の院の不動堂と富士浅間神社を参拝し、山頂直下で巻道に入って山頂をショートカットし、観光地ではない奥高尾山域に入って、小仏城山に達する。
ここの茶屋でおでん(500円)を食べる。

ここから下界に一番近いのは、小仏峠経由で小仏バス停に降りるルートだが、バスのとその後の電車が混みそうなので、時間はかかるが始発駅から乗れる高尾山経由の往復路にする。

往路を高尾山まで戻って、下山路もいつも通り稲荷山コース(元は高尾山で唯一露岩と木の根の本物の山道だったが、道のかなりの部分が板敷きに整備されていた)
ケーブル下の駅前に降り立ち、高尾山に振り返って無事下山を感謝して光明真言を唱えた。

久々の山歩きで、登りも下りも脚の筋肉が疲れた。
平地の歩行とは使う筋肉が異なることを文字通り”痛”感。
今更痛感するということは、これらの筋肉が実際に衰えているということだ。


夢で”重さ”を経験

2023年11月01日 | 心理学

睡眠中の夢ではどこまでリアルな感覚経験ができるのか。

今回、重さ(重量感)を経験した。

実在しない親族たちと一緒に都内新宿区(ただし実際の風景とは異なる)を歩きで移動中、同行者の男の子(血縁関係は不詳)の荷物の世話をしているうち、その子がこれを持ってと、私に取手付きの袋(買い物袋のようなもの)を手渡してきた。
このように夢の中の他者は、現実の他者と同じく、こちらの予想外の行動をしてくる。
その袋を受け取った時、袋の外見に似合わない、ズシリと重さを感じた(中身は不明)
こんなに重いものを子どもが持つのは哀れだと重い、持つことを承諾し、その重さを感じつつ歩行を続けた。

もちろん、夢での感覚も実際の感覚もどちらも同じ脳で感じるものだから、理論的には 感じて当然といえる。

過去には「痛み」を感じた(実際に発生する痛みではない)
次回は「寒さ」を感じてみたい(寝具を剥いで眠っている状態ではない時に)