山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ウメハタザオ (アブラナ科)

2021年10月16日 | アブラナ科
高山帯の砂礫地に生育する多年草である。葉は長楕円形で浅い鋸歯縁があり、茎を抱き、両面には星状毛がある。花は白く、背丈の割に大きく、花弁の長さ 10 ~ 12㎜。花期は 7 ~ 8 月。近縁のイワハタザオの高山型で花が大きい。山梨県では北岳周辺に生育しているが個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省カテゴリー:なし

    ウメハタザオ 2022年7月 北岳で撮影

    大き目の花が咲き、長角果は長めである。

    葉は茎を抱き、茎や葉には星状毛がある。

    ウメハタザオの花

 葉の星状毛や根生葉などまだ観察不十分なところが多い。もう少し良い個体を見つけたいところである。



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タヌキマメ (マメ科)

2021年10月16日 | 絶滅危惧種
 日当たりのよい草地や道ばたに生育1 年草。高さ20 ~ 50㎝で全体に褐色の長毛がある。葉は線形~狭長卵形で互生し、ほとんど柄がない。花は青紫色。萼は褐色の毛が密生する。和名の由来は、毛の多い萼を「狸」に見立てたもので、この植物の様子を良く現している。花期は 7 ~ 9 月。山梨県では生育地が限局しており、群生している場所もある。しかし、草刈りや宅地開発の影響でいつ消滅してもおかしくない環境にある。

  2018年山梨県カテゴリー絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017:環境省カテゴリー:なし


    タヌキマメ 令和3年9月 北杜市で撮影


    この場所では群生が見られたが、後に草刈りが行われ全て刈られてしまった。


    タヌキマメの花。日当たりの良い午後に花が開く。


    側面から見る花と実。狸豆とは良い名前を付けたものである。


    白花のタヌキマメ


    あまり見かけることは無い。

 ⇒山梨県の絶滅危惧のマメ科植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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アカイシリンドウ (リンドウ科)

2021年10月16日 | リンドウ科
 高山帯の日当たりのよい砂礫地に生育する1 年草または 2 年草である。高さ5 ~ 30㎝。茎は紫色を帯びることが多い。茎葉は卵状披針形~楕円形、長さ1 ~ 4㎝で、茎を抱く。花柄は直立し長さ2 ~ 8㎝。萼筒は長さ5 ~ 10㎝。花冠の長さ7 ~ 25㎜。花冠は筒状鐘形で約1/3程4裂して青紫色の花を咲かせる。タカネリンドウの変種で南アルプスと白山の高山帯の草地に特産する。花期は 8 月下旬から9 月。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN)


    アカイシリンドウ 令和3年8月 北岳で撮影


    石灰岩混じりの砂礫地に生育していた。


    好天の時でないとなかなか花を開いてくれない。


    筒状鐘型の花冠の先端が4裂して青紫色の花を咲かせる。

 ➡山梨県の絶滅危惧のリンドウ科植物一覧に戻る

⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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サワルリソウ (ムラサキ科)

2021年10月16日 | その他の絶滅危惧種
 関東以西から九州の太平洋側に分布し、山地の林床に生育する多年草である。日本特産属の 1 属 1 種。草丈は 50 ~ 80㎝。葉は互生し無柄、葉身は長さ10 ~ 20㎝の長楕円形で鋭頭、基部は細くなり茎に続く。茎全体に短く硬い毛がある。花は青紫色、長さ8 ~ 10㎜の筒状鐘形で茎頂付近につく。果実は灰白色で光沢があり、先端は鈎状となる。花期は 5 ~ 6 月。山梨県では散在的に分布し個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省カテゴリー:なし


    サワルリソウ 令和3年6月 東部富士五湖方面の山中で撮影


    おじぎするように下向きに咲くサワルリソウの花


    上品な青紫色の花


    葉は互生し、柄は無い。

 ⇒その他の山梨県の絶滅危惧の植物

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エゾミソハギ (ミソハギ科)

2021年10月16日 | その他の絶滅危惧種
 湿原や湖の湖畔など水辺を好んで生育する多年草である。枝を伸ばし、高さ50〜150cmになり、4稜か6稜ある。穂状花序は頂生し、紅紫色の鮮やかな花を多数つける。花弁は6弁、雄しべは12本あり、交互に長短がある。葉は柄がなく、対生するか3個輪生し、長披針形〜広披針形、先はふつう鋭形、葉の基部は円形から浅い心形となって半ば茎を抱く。ミソハギ(L. anceps)に類似するが、エゾミソハギは茎全体に乳頭状突起を通常密生させることと、葉の基部が円形から浅い心形となって半ば茎を抱くところが異なる。花期は 7 ~ 9 月。山梨県では東部富士五湖方面に生育している。

 2018年山梨県カテゴリー:絶滅危惧Ⅱ類(VU) .2017年環境省カテゴリー:なし


    エゾミソハギ 令和3年8月 山中湖で撮影


    鮮やかな紅紫色の花を多数付ける。


    この場所の個体はあまり毛深く無い。


    葉の基部が浅い心形で少し茎を抱いている。

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コンロンソウ (アブラナ科)

2021年10月16日 | アブラナ科
山地の川辺や水湿地を好んで生育する多年草である。茎は上部で枝を分け、高さ30 ~ 70㎝。水平に伸びる根茎を出し、分枝して大きな群落をつくる。葉は長い柄があり羽状複葉で、小葉は5個か7個出て長楕円状披針形、先は鋭尖形で基部はくさび形、縁は不規則な鋸歯があり、両面に毛がある。花は白色で倒卵形〜長倒卵形で4弁、雄しべは6本ある。花期は 4 ~ 6月。山梨県での個体数は少ない。

 2018年山梨県カテゴリー :準絶滅危惧(NT) 2017年環境省カテゴリー:なし

    コンロンソウ 令和3年4月 甲斐市で撮影

    群生するコンロンソウ

    白い花を咲かせる。花は4弁だが雄しべは6本ある。

    令和3年5月 甲府市で撮影

    半分結実している。

    コンロンソウの花



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