山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

細月輝く富士山・・・になるはずだったが? 二十曲峠  令和1年12月28日

2019年12月31日 | 月富士
 月齢2の細月がこの日は忍野村の二十曲峠で富士山頂に沈んでゆくはずである。その左上には明るい金星も輝いている。金星と月が最も近づくのは明日の夕暮れであるが、おそらくは天候が持たないであろう。富士山ライブカメラで富士山が見えているのを確認後、下山したばかりの市川大門町碑林公園から急いで二十曲峠に移動する。日没には間に合わなかったが月が沈む時間には十分に間に合った。しかし、夕暮れとともに次第に雲が増え始めてしまう。


    夕暮れの二十曲峠の富士山。月齢2の細月とその左上に金星が輝き出すはずである。


    月と金星が輝き出したが、微妙に増えてきた雲。


    300㎜望遠で山頂で輝く月を狙う。


    しかし、さらに雲が増え・・・


    果たしてどうか?


    肝心の時間には・・・厳しそう。


    撃沈。


    まあ、良くある話である。

 またの機会に期待しよう。しかし、年々雲が増えてくるように思え、特に夕方まで富士山がスッキリと見えている日はほとんどないのではないだろうか?
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市川大門町碑林公園から大畠山へ  令和1年12月28日

2019年12月31日 | 山梨無名山
 四尾連湖まで車で乗り付けると大畠山はもう目の前であるが、今回は未だ歩いたことの無い麓から登る大畠山、さらにはその先にある蛾ヶ岳のメインコース、碑林公園からのルートを歩いてみた。花は終わってしまっているがこの界隈には面白いシダが生育していると伺ったがこの季節は常緑性か冬緑性のシダでなければ見られないため、おそらくはあまり種類は無いのではないかと思う。下見とちょいトレーニングを兼ねて入山してみる。高下でダイヤモンド富士を撮り、ガストに立ち寄って朝食を済ませてからの入山だったので出発は10時近くになった。


    池と碑林公園の建物。休館中で中には入れなかった。


    碑林公園奥に登山口がある。このすぐ先でアスファルトの道は終わり登山道になる。


    立派な登山道が伸びていた。道に迷いそうな場所は無かった。


    トラノオシダ。この先も岩のあるところには点々と生育していた。


    ハナワラビの仲間も点々と生えていたが胞子穂はひとつも確認できず。


    葉の辺縁がギザギザしているが棘は無い。これはおそらくアカハナワラビであろう。(➡オオハナワラビの間違い)


    少し登った斜面はオオバイノモトソウの群落になっていた。


    葉に光沢のあるイタチシダの仲間。やや大型である。


    先日武田神社近傍で見てきたものと同じ形のソーラス。おそらくオオイタチシダ。


    岩壁にはハコネシダの群落。


    2時間ほど歩いて、ずいぶん登って来た気がしていたがまだ半分しか来ていなかった。


    見えてきた山並のいちばん奥がおそらく大畠山だろう。まだ遠い。

 地図を良く検討せずに登り始めたが、碑林公園から四尾連湖までは途中にある看板を見て5.2㎞ほどあるということが分かった。大畠山は四尾連湖の北側に立つ山なのでもう少し近いが、それでも5㎞くらいはありそうである。ちょっとそこの山に登ってくるつもりが思ったよりも遠かった。


    中間点からやや四尾連湖寄りにある展望台。左の階段を登る。


    烽火台


    東屋


    右に八ヶ岳、左に南アルプスが見える。画像の左端に北岳がチラリと見えている。


    雪の少し残る斜面を進む。


    立派な橋がかかっていた。岩壁に生えているシダを見たがハコネシダが主で目ぼしいものは見当たらず。


    林道のような広い道に抜け出る。これを登り切れば目的地の大畠山のはずだが、結構長い。


    大畠山到着。午後1時半。

 1時までには到着出来るだろうと甘く見ていた大畠山だったが意外と遠く、碑林公園からの標高差は800mほどあった。蛾ヶ岳まで行くには時間が足りず、休憩せずに即下山開始する。しかし、今年の春にもこの山頂に登っているはずだがこのような長い林道のような道を歩いた記憶が無い。おそらくは尾根にある登山道を歩いたはず・・・と思って大畠山山頂から尾根筋を進んでみるとやはりテープの付いた登山道があった。そしてその道は右手の尾根に繋がっており、ロープが付けられていた。GPSで位置と方向を確認すると、どうやら登って来た道の途中で左に分かれていた登山道に下りられそうである。急斜面ではあるがスリップに注意しつつそちらの道に進むと、予想通りに尾根伝いに登山道があり元の道に抜け出た。


    尾根にあった登山道。雪があり人があるいた様子は無し。


    右に派生する尾根にロープが付いていた。尾根道を行く登山道である。


    細尾根と登り返しがあるが、危険な道では無かった。


    元の登山道に合流。

 下りは約1時間半、3時10分に碑林公園駐車場に到着した。期待していたシダはあまり目ぼしいものは見つからなかったが、それなりのトレーニングと下見は出来た。四尾連湖周辺では変わったスミレが咲くように、おそらくは変わったシダも生育しているのではないかと思う。季節を変えて、また、コースも変えて歩いてみたいと思う。
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今度こそは・・・? 高下の割れるダイヤモンド富士  令和1年12月28日

2019年12月30日 | ダイヤモンド富士
 天気予報、雲画像を見てもこの日はスッキリとした晴れの予報である。心配なのは西高東低の冬型気圧配置で風が強いということである。雪煙がどの程度舞うのか、これは撮ってみないと分からない。計算上は富士川町高下で割れるダイヤモンド富士が撮影出来るのは12月30日までである。この日以降の天気予報を見る限りでは明日の朝が微妙な天気、最終日の30日は天気が悪そうである。おそらくは白山岳で割れるダイヤモンド富士が撮れるチャンスはこの日が最後になるであろう。ダイヤの30分前に現地到着し、GPS片手に撮影地を探るが・・・いちばん良い位置は前方に木があって撮影不能である。少し右に寄ってカメラ3台をセットする。


    スッキリと晴れ渡った空、空気の透明度も良い。これならば・・・行けそうだと思ったが。


    山頂が輝き出した。光っているのは雪煙で思ったよりも多い。


    ダイヤが輝き出す。100㎜望遠でも何となく割れているように見えなくも無い。


    普通のダイヤモンド富士・・・ではあるが


    これでも普通に美しい。


    もう山頂から離れている。あっという間である。

 さて、あと2台のカメラではどう写っているのだろうか?

 570㎜望遠レンズ画像









 200㎜望遠レンズ画像









 心配した雪煙が多かったこと、特に白山岳左側に大きく棚引いたことと、少しポジションが右に寄ったことで左側の光芒がいまひとつだったことはあるのだが、とりあえずは光が割れて光芒を放つダイヤの撮影には成功した、と言って良いかと思う。昨年はまともに光芒が出るダイヤには恵まれなかっただけに今年はまだ良かったと言えるかも知れない。地球温暖化と気象の変化により、年々割れるダイヤモンド富士は撮影が難しくなって行くように思える。


    白山岳で割れる富士川町高下のダイヤモンド富士。

 また来年会いましょう。


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武田神社近傍のシダを再訪する  令和1年12月27日

2019年12月30日 | シダの仲間
 この日の夕方は道志村の神奈川県県境付近にある鳥井立、あるいは高尾山まで行けば夕暮れのダイヤモンド富士に続いて月齢0.9の細月が富士山山頂付近に沈んで行く姿が見られるはずだった。しかし、午後1時の富士山ライブカメラを見ると富士山山頂は雲に覆われて見えていない。これは無理だろうと諦めて出かけなかったところ、午後の3時を過ぎた頃から雲が晴れて綺麗な富士山が姿を現してきた。しかし既に時遅し、今から移動しても鳥井立も高尾山も間に合わない。少しばかり意気消沈しながら、先日シダの師匠に案内していただきながらもまだ消化不良に終わっている武田神社近傍の山に生育しているシダを観察に出かける。今回の目的はまだ十分に観察できていないソーラスの確認と教えてもらったが見落としているハシゴシダの確認である。


    見下ろす武田神社周辺の史跡発掘跡と南アルプス。角度的に富士山は見えないが、武田神社あたりからは綺麗な富士山が姿を現していた。


    固まってたくさん生えているタチシノブ。確認できたのはこの場所だけ。


    細長いソーラスは包膜に覆われていた。


    この手のハナワラビは全てフユノハナワラビで、色が赤ければアカハナワラビと思っていたがそうでは無いらしい。右側の葉は赤っぽく色付いている。


    葉の辺縁を見ると鋸歯がある。これはアカハナワラビの特徴で、冬に赤く色付き、春になるとまた緑色に戻るらしい。上の画像に写っているのはいずれもアカハナワラビ。(➡オオハナワラビの間違い)


    ベニシダであるが、これは普通のベニシダかオオベニシダか?


    紅色っぽいソーラスが葉の裏全体に付いている。


    最下羽片の付け根の部分。茎と最下羽片葉軸の距離が近く、これはベニシダと思われる。実際にはどちらか分からないものが多い。


    前回撮影してきたがソーラスを確認しておらず何だか分からなかったシダ。


    オオクジャクシダではないかと思ったがそんな難しいシダ毛は無く、フモトシダらしい。


    フモトシダの大株。


    これが前回見落としていたハシゴシダ。


    ソーラスは小羽片のやや辺縁寄りに配列する。葉は柔らか目で小羽片最下部の上向き裂片がいちばん大きい特徴がある。


    同じくハシゴシダ。あまり大きくはならない。


    オオイタチシダ。変異が多く同定が難しいシダ。この株は光沢がある。


    裏側にびっしりと付着したソーラス。


    胞子嚢包膜の形で判別出来るらしいがまだそのレベルには至らず。


    中軸や根元の鱗片は平面状、ないしは一部袋状と書かれているが、もう少し見比べてみないと良く分からない。


    これも確認しておきたかったアマクサシダ。


    夕陽射すアマクサシダ。


    小羽片の辺縁に包膜が付いているが胞子はまだ見えていないようである。


    尾根に取り付く。躑躅ヶ崎亭跡の祠。


    竜華の峰と呼ばれるこの尾根を登ってみたかったが既に日没近く、ここまでで撤退する。

 さらに先に進めばハカタシダや確認しておきたかったオオハナワラビがあるはずなのだが出発時間が遅く日没時間となってしまった。冬の間にシダを探して歩くならば、この周辺のように常緑樹が生えている林床を歩くのがいちばんの方法なのではないかと思う。
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割れなかった高下のダイヤモンド富士  令和1年12月24日

2019年12月24日 | ダイヤモンド富士
 冬至を過ぎて高下のダイヤモンド富士も折り返し点を過ぎた。14日に初日を迎えてから富士山が見える日は数回あったが白山岳でチカリと太陽が割れてくれるような空気が澄んだ日は1日も無かった。前日夜に降った雪が止み、この日は深夜から富士山が姿を現していた。衛星画像で雲の様子を見ても朝は狙い目になるはずである。未明5時半に起きて外を見ると星が輝いているが、甲府の町灯りは霧の中に霞んでいる。しかし、富士山ライブカメラを見てみると朝霧高原では綺麗に富士山が見えている。これならば高下からならば富士山が見えるはずだ。甲府盆地を覆った霧を抜け出て高下まで行くと、思った通り綺麗な富士山が姿を現していた。


    高下から見る朝の富士山。少し霞が入っているがかなり綺麗に見えている。


    570㎜望遠レンズをセットする。思っていた以上に雪煙が多い。


    もう1台、200㎜望遠。

 2台のカメラに望遠レンズをセット、もう1台は標準レンズでダイヤモンド富士を追いかける。最初に富士山を見た時は今日は行けそうだと思ったのだが・・・富士山山頂を流れる雪煙が多く、特に白山岳周辺は厚く棚引いている。さて、白山岳から昇るダイヤモンド富士は割れてくれるのかどうか?

 570㎜望遠レンズ画像






 200㎜望遠レンズ画像





 残念ながらこの日もまた雪煙に阻まれて割れるダイヤモンド富士は輝いてくれなかった。位置は良かったと思うのだが、なかなか良い天候に恵まれない。


    標準レンズで撮ったこちらの画像のほうが美しい。


    高下のダイヤモンド富士。ほとんどのカメラマンがこんな画像を狙っているのだと思う。


    高下に至る途中の道路脇から見る富士山。直下に霧が湧いてそれなりに幻想的な景色になった。


    甲府盆地はまだ霧に巻かれている。向こうに見えるのは大菩薩連邦。

 中部横断道を使って甲府に戻るが、少しだけ時間があったので敷島運動公園に立ち寄る。


    敷島運動公園から見る茅ヶ岳(左)と曲岳(右)。


    梅畑越しの霧に霞む甲府盆地と富士山。


    霧の甲府盆地と富士山。

 雪が降った後で空が晴れたと思えば今度は雪煙に邪魔されて割れるダイヤモンド富士ならず。高下の白山岳ダイヤモンド富士は残すところあと4日ほど、今年も割れるダイヤモンド富士は撮影出来ないのかも知れない。
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冬空の富士山 芦川スズランの森から新道峠  令和1年12月22日

2019年12月24日 | 御坂・毛無・天子山系
 甲信越は夕方から雨、ないしは山沿いでは雪になる予報である。車のタイヤをスタッドレスに交換する作業を終えるともう時刻は10時を過ぎていた。空はどんよりと曇り空だがもう少しは持ちそうである。ずっと気になっていたスズランの森の保護ネットが無事かどうか、確認に出かける。ついでに黒岳も見て回って来たいが時間的に厳しそうである。


    冬の芦川スズランの森の売店。殺伐とした雰囲気が漂う。


    心配していた保護ネットだが、全く損傷無くしっかりと立っていた。越冬に備えて一部解除する予定だったがこれならば大丈夫そうだ。


    周辺の森のシダを散策してみる。イノデの仲間だがもう枯れかけていて何だかは分からない。


    このシダも周辺のものは痛み出していた。シノブカグマ。やや標高の高い森の中には普通にありそうだ。


    ソーラス配列よりも中軸に付着している真っ黒な鱗片が特徴である。


    オシダ


    先端部のソーラスが付着した葉は大部分脱落している。


    新道峠に至る林道に登り付く。前方に何やら黒い動物が居る。


    ニホンカモシカ。じっとこちらを見つめていた。


    土手に生えている枯れかけたシダもオシダ。


    石垣に付着しているシダもオシダ。


    林道終点に到着。あまり目ぼしいものには出会えなかった。


    新道峠に至る階段。道を整備するのは良いのだが、冬季に霜で法面がどんどん崩落して行くのはあまり良く無い。


    新道峠に到着。山頂は雲に隠れてしまったがなんとか富士山が見えていた。


    冬空に立つ冬富士。これを見て撤退。

 新道峠に至る林道は既に冬季閉鎖となっており、この日は誰も訪れていなかった。林道が開いているシーズンは訪問者が多い新道峠もこの季節は静かである。時刻は3時半、空模様が悪く黒岳に登る余裕は無さそうだ。本日ここまでで撤退する。林道を歩いている途中で雪が舞い始めた。天気予報通り、山沿いは少し積もりそうである。
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新たな気持ちで近場の山を散策 要害山から深草観音  令和1年12月21日

2019年12月23日 | シダの仲間
 竜ヶ岳のダイヤモンド富士を予定していたのだが天候不良で富士山が見えず、昼近くまで寝て過ごすことになる。先日シダの師匠に案内していただいた武田神社界隈のシダ類は種類が豊富で、後に師匠から連絡をいただいたところ30種類近くのシダを確認できたと言っていた。メモしていなかったので消化不良で、見逃してしまったものもあれば聞いたが理解できていなかったものもある。要害山にもそれなりのシダがあると伺ったので、折角の週末を寝て過ごすのはもったいない。我が家から最も近い山梨百名山、要害山から深草観音界隈を散策に出かける。


    要害山入り口に立つ石碑。この周辺にもベニシダやヤブソテツ、クマワラビ、オクマワラビなど数種類のシダが生育している。


    オクマワラビ。典型的なものでないとまだクマワラビとの区別がいまいち。クマワラビは先端部に胞子が付き、その部分の葉が極端に小さい。


    ヤマイタチシダ。葉に光沢があり、小型ないし中型。


    ソーラスはほとんどが包膜が脱落して胞子が放出されていた。


    居ました。ハカタシダ。しかし見たのはこの一株だけだった。ソーラスは付いていなかった。周辺にあるのはベニシダ。


    もう枯れかけているがこれはミサキカグマ。


    ソーラスが小さいとウサギシダと間違えそうである。


    中腹にある武田不動尊


    いくつか門跡がある。これは山頂直下の門跡。


    平坦な広場になっている要害山山頂。ここには武田氏の城があった。


    武田信玄生誕の地の石碑。ずいぶんと笹が茂って藪っぽくなった。


    山頂にはこんなシダがあった。


    クモノスシダ。石灰岩地を好むはずだが普通の岩にも生育する。


    トラノオシダ。これは田畑の石垣周辺にも生育していて普通に見られる。


    フユノハナワラビ。葉は良く目にしたが胞子穂が出ていたのはこの株だけだった。


    おそらくこれが今回のいちばんのお目当てであるハシゴシダ(山梨県絶滅危惧Ⅱ類)ではないかと思う。


    葉茎に一番近い部分の上向き小羽片が大き目で突出している。ソーラスは付着しておらず確定には至らなかった。

 要害山の山頂からも富士山が見えるのだが、この日は雲で霞んだ富士山がうっすらと確認出来るのみだった。富士山の見える場所は限られているのだが、前方の木の枝が伸びて見にくくなってしまっていた。スタート時間が遅かったのでほとんど休憩せずに深草観音に進む。


    登山道の分岐点


    枯れた沢沿いを登る。この季節は草が枯れて殺伐とした雰囲気である。


    苔の生えた岩にはイワトラノオが着いていた。


    深草観音。

 深草観音まで来て一休みする。時刻は3時だが天候が悪く森の中は薄暗く寒い。岩に囲まれた深草観音にはきっといろいろなシダが生育しているだろうと思ったのだが、あまり目ぼしいものには出会えなかった。


    ハコネシダ


    ツルデンダ


    イワトラノオ


    乾燥する冬季は葉を丸めているイワヒバ


    帰り際の沢沿いの岩壁で出会ったこの緑色濃いシダは?


    コバノヒノキシダともタチシノブともちょっと違う。トキワトラノオではないかと思う。(➡どうやらコバノヒノキシダ、トキワトラノオでは無いのは確実)


    もう薄暗くなった沢沿いで見つけた赤い葉。アカハナワラビ。もう少し探したかったが既に時刻は4時半近く、暗くなってきた。

 写真撮影以外はほとんど歩きっぱなしの4時間の散策となった。目的のハシゴシダは確定できなかったがこの界隈にはそれなりの個体数があるらしいのでまたの機会に探してみたい。フユノハナワラビとオオハナワラビの違いはこれを機会に調べてみたが確信は持てず、師匠に相談してみることにする。アカハナワラビは出会えてラッキーだったが、これもこの界隈には比較的生育しているらしい。まだまだ散策する価値が十分にある要害山界隈であるが、他の山域や里山もまだまだ見歩く場所が山盛りである。常緑性のシダや中には冬緑性のシダもあり、季節を問わず楽しめるのがシダの良いところかも知れない。
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武田神社界隈のシダ植物を巡る  令和1年12月12日&19日

2019年12月19日 | シダの仲間
 シダの仲間を自力で調べて同定するにはそろそろ限界を感じている。図鑑とネットで調べるのでは判別が間違うことが多いうえに分からないものが多数出てしまう。そこで花仲間を通じて山梨県のシダに詳しい人物を紹介していただくこととなった。まずは手始めに私の知識がどの程度まであるのかを見てもらうために、近場の山のシダを見て回ることとなった。ちょっとばかり予習のため、武田神社から自宅のある積翠寺まで、車両点検で車を出したついでに歩いてみることにした。

 12月12日

 車両点検で整備場に車を出したついでに甲府駅から自宅まで山道を使って歩いて帰ろうと目論んだ。しかし時間が遅くなってしまい午後4時になってしまったためタクシーで武田神社まで移動し、そこから東側農道を使って自宅のある積翠寺まで歩くことにした。


    夕暮れ間近の武田神社


    神社の石垣に着いていたトラノオシダ。このシダは人家や農道の石垣を好んで生育し、普通に見られることが分かってきた。


    オオバイノモトソウ。葉は細いが翼が無く、これはホソバでは無くてオオバのほう。


    ベニシダ、だと思う。最下羽片(いちばん根元に近い部分の葉)の付け根のところの葉の軸を観察しないとオオベニシダとの区別が出来ない。


    ソーラス


    竜華池に昇る階段


    夕暮れの竜華池


    南アルプスに夕陽が沈む。


    積翠寺の里。このあたりは鹿やイノシシの害が酷く、ほとんどの田畑で柵が設置されている。

 薄暗くなった午後5時過ぎに自宅到着した。東側農道沿いはヤブソテツやベニシダをたくさん見かけたが珍しいシダには出会えなかった。

 12月18日

 いよいよ師匠とも呼ぶべき人物とご対面である。午後2時に武田神社で待ち合わせるが、師匠のほうが先に到着していた。神社の境内を通り山の中に入って行く。そこには初めて出会う驚きのシダがたくさん生育していた。


    タチシノブ。結構大型のシダで、見るのは初めてである。


    ホシダ(ヒメシダ科)。普通にあるはずだが見るのは初めてである。


    ホシダのソーラス。


    オクマワラビ(オシダ科)。クマワラビと一緒に見ているはずだが、今まで同定できなかったシダ。


    カニクサ(フサシダ科)。これも普通にあることが分かった。


    ヒメワラビ(ヒメシダ科)。秋に黄色く色付く。ヒメワラビ、ミドリヒメワラビ、イワヒメワラビは最下羽片の付け根の葉の形を良く見ないと区別できないがまだそのレベルには至らず。


    イワヒメワラビ(コバノイシカグマ科)。ヒメワラビよりも大型で緑色。良く似ているのに科が違うのは理解できない。


    驚いたのがこのシダ。下側のほうの葉の形が特徴的なのですぐに分かったが・・・


    アマクサシダ(イノモトソウ科)。南方系のシダで南部町まで行かないと見られないだろうと思っていたシダがこんな近くに生育していた。


    もっと驚いたのがこの光沢のある緑色鮮やかなシダ。下向き最下羽片がピンと張り出していて格好良い。


    ハカタシダ(オシダ科カナワラビ属)。ハカタと名があるので関西のシダかと思っていたらそうでは無いらしい。結構あると伺った。

 1時間半ほどの散策だったが驚きと新鮮さに満ち溢れた散策だった。春先に良く歩いているいわば自分の庭のような場所にこれほどのシダが隠れていたとはただただ驚くばかりである。近場の山をシダを探しながらじっくりと歩いてみる必要があるだろうと強く感じさせられた。

 散策後、喫茶店に立ち寄り今まで撮影してきたシダの写真を名前をチェックしていただいた。もちろん間違っているものが多々あったし、撮影が悪くて同定できないものもあった。希少なシダの情報もそれなりにいただいたが、まずはレベルアップのために近場のシダから調べて行くことが先決だろう。弟子にしてくれとお願いしたら、弟子にはしない、同等だと思っている、といういうお返事をいただいた。これもまた嬉しい限りである。


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雲海のダイヤモンド富士 富士川町林道  令和1年12月18日

2019年12月18日 | ダイヤモンド富士
 天候が回復すれば高下の白山岳で割れるダイヤモンド富士の撮影に出かけるはずだった。しかし、前夜12時の就眠時の空は雲が広がりとてもスッキリと回復するような空では無かった。早朝5時半、何故か池でおぼれて息が苦しい夢を見て目が覚めた。外の様子を見ると霧に巻かれて空は見えない。しかし、富士山ライブカメラを見ると朝霧高原や本栖湖では富士山が見えている。さて、どうするか?悪い夢を見て目が覚めたので目覚めが悪い、眠い。しかし、ここで目が覚めたのは何かの導きか?ひょっとしたら雲海の上に富士山が出ているかも知れない、と考えて準備して出かける。

 中央道と中部横断道を使って増穂まで移動するが、ずっと霧の中である。高下に登る道を車で飛ばすが、あと10分で現地到着というところまで行ったが全く霧が晴れる様子が無い。これは高下からでは富士山は見えないだろうと判断し、行く先を変更し、さらにその上にある林道まで行くことにする。ダイヤの時間は7時15分ごろだったはず、もはや時間はギリギリである。なんとか7時5分に現地到着し、急いでカメラ2台をセットする。


    雲海が広がった富士川町林道。高下だとギリギリで霧の中だろう。


    2台のカメラのセットが終わると間もなく太陽が現れた。


    もう1台のカメラ。何故か2つ割れのダイヤモンド富士。山頂にかかった雲で割れたらしい。


    雲海のダイヤモンド富士


    綿帽子雲のダイヤモンド富士


    双子のダイヤモンド富士


    雲海に朝日が射し込む


    富士山頂を越えた朝日


    なかなかの景色を楽しむことが出来た。

 迷った分だけ出発が遅れ、ギリギリの到着になってしまったが、雲海越しのダイヤモンド富士をそれなりに楽しむことが出来た。富士川沿いは霧が発生し易く、新道峠と同様に雲海越しの富士山が見られやすい場所である。いつかこんな景色に出会えるだろうとは思っていたが、やっと実現した。しかし・・・苦労して山に登って撮影する毛無山や雨ヶ岳からの雲海ダイヤモンド富士に比べると何か物足りなさを感じてしまう。贅沢だろうか?
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「ふたご座流星群」 山梨日日新聞記事  令和1年12月18日

2019年12月18日 | 番外編
 山梨日日新聞社に画像を投稿した翌日に記者の方から電話連絡があり、12月18日の新聞記事に掲載していただきました。


    令和1年12月18日 山梨日日新聞記事


    こちらが原図


    投稿したトリーミング画像

 良い場所を流星が流れてくれれば投稿する予定だったので、この位置を流れてくれたことも、新聞記事に掲載していただいたこともきわめて幸運だった。雲が広がったからといってあきらめずに撮影に行ったのが良かった。ほとんどが失敗に終わる写真撮影であるが、たまにこんな良いことがあるので失敗覚悟でまた撮りに行きたくなる。
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雲が湧いてしまった精進湖の夕暮れ  令和1年12月15日

2019年12月17日 | 星空
 この日の用事を済ませて時刻は午後1時だった。空には雲が広がっているが西の空は晴れてきている。これから天候が回復して来る兆しだろう。2日続けて未明から流星群を追いかけてきたのでさすがに眠い。昼食をとって道の駅に立ち寄って2時間ほど仮眠をとることにした。そして日没が迫る午後4時半に精進湖の湖畔に車で乗り付ける。空が晴れてうっすらと残照に染まる富士山がたたずんでいた。


    残照の富士山


    日没を過ぎた頃、風が止んで湖面が静かになった。

 夕暮れとともに風が止み、精進湖の湖面は鏡のように静かになり綺麗なダブル富士が見えるようなってきた。本日狙うのは夕暮れのふたご座流星群である。月が昇り始めるのが7時20分ごろ、月明かりに照らされた富士山とその頃に昇っているはずのオリオン座とそれを横切る流星が狙いである。月が高く昇るともはや流星は写らなくなってしまうため、6時半から8時半までの2時間が勝負である。果たして狙い通りに流星は飛んでくれるだろうか?


    星が輝き出した精進湖の夕暮れ


    2台目のカメラ視野


    そしてもう1台は湖面を狙い、ここに反射する流星を狙う。よほど大きな流星でなければ写らない難しい撮影である。


    しかし次第に雲が増え始めてしまう。


    そして遂に・・・


    富士山は雲隠れ。


    おおいぬ座シリウスが昇って来れば湖面に綺麗に反射したはずだが、そこまで天候が持ってくれなかった。

 時刻はまだ6時20分であるが空は雲が広がり富士山は見えなくなってしまった。これからが良い時間なのだがもはやこれまで、カメラを片付けて撤退する。

 全く写っていないだろうと思っていた流星だが、パソコンにデータを撮り込んで確認してみると、雲が広がる前の空に1個だけ小さな流星が写っていた。


    左上に髪の毛のように細くて小さな流星が写っていた。(ブログ画像では見えないかも知れない。)


    トリーミング。写っただけ奇跡である。

 高下、白山、そして今回の精進湖と撮り歩いたふたご座流星群であるが、月明かりがあるうえに天候にも恵まれずあまりたくさんの流星を捉えることは出来なかった。その中でも、甲府の町灯り越しに流れた流星は大収穫だったと思う。今年のふたご座流星群はこれにて終了である。
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甲府盆地の町灯りとふたご座流星群 甲府市白山  令和1年12月15日

2019年12月16日 | 星空
 前日の夜10時ごろから翌朝にかけてピークを迎えるふたご座流星群であるが、昨日の未明に富士川町高下から撮影した感触ではやはり月が明る過ぎて流星の撮影はあまり期待できないことが分かっている。では逆に、この月明かりを利用して町灯りと富士山を狙ってみてはどうだろうか?ふたご座流星群を迎える1ヶ月ほど前からいろいろシュミレーションを行ってきたが、テント泊でカメラ2台を担ぎ上げるほどの体力と勇気は無く簡単に行けそうな場所として帯那山と今回の白山が候補として残っていた。15日の昼間に急用が入って出席しなければならなくなったため、寝不足は厳禁である。そこで、14日の深夜は撮影をあきらめて15日の未明4時ごろから流星群を狙うことにして、10時に床に入って寝る。目を覚ましたのは未明3時過ぎ、手早く行ける白山に出かけることに決める。三脚とカメラ3台を担いで展望台に登り、未明4時半から撮影を開始、2台のカメラはインターバル撮影にセットしてひたすら富士山側の夜景と空を撮り、1台は持ち歩いてあちらこちらで撮影する。


    美しい甲府市の夜景。月光が照らして富士山も良く見える。


    こちらの方向に2台のカメラをセットしてひたすらインターバル撮影する。


    セットした2台のカメラ。ミッション、甲府の夜景とふたご座流星群を狙え!


    こちらは白山山頂からの景色。展望台とほとんど変わらないが、左下にある木の枝が若干視野の邪魔をすることと、南アルプスが見えないのが難点。


    雲が広がって星が見えなくなる時間帯もあったのだが・・・


    雲が広がる前に流れてくれたふたご座流星群。


    トリーミング。甲府の町灯りとふたご座流星群。お見事!(自画自賛)


    雲が流れ去った後に流れた流星。これはしっかりと自分の目で見た。同じくトリーミング画像。


    夜明けが近付き、空が明るくなってきた。こうなるともはや流星を捉えるのは困難である。

 2台のカメラで1,100カットほど撮影して写っていた流星は2個、3カットのみだった。それでも、狙っていた通りに甲府盆地の夜景越しにちょうど富士山の上を流れてくれた流星を捉えることが出来たのはきわめて幸運だったとしか言いようが無い。デジタルカメラの時代だからこのように1,000カット以上の撮影が可能だが、フィルムカメラではとても出来ない業だと思う。カメラのセンサーも性能が向上し、星の撮影にはきわめて好都合な時代になった。


    南アルプスに傾く月。この月のおかげで町灯りに負けない富士山を見ることが出来た。


    夜明け前の空


    うっすらと空が焼けた。


    朝日射す南アルプス


    同上


    朝日が昇る。

 肉眼で見た流星は2時間で4つほど、そのうちのひとつがカメラの画角内を流れてくれたのが分かっていたので、パソコンに取り込んで確認するのが楽しみだった。使えるカットはわずか2カットだけであるがそれでも今回の撮影は大成功だったと思う。さっそく山梨日日新聞に投稿したが、結果はどうなるか?そちらも楽しみである。

コメント (4)
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白山岳で割れるダイヤモンド富士 富士川町高下  令和1年12月14日

2019年12月16日 | ダイヤモンド富士
 いよいよダイヤモンド富士の名所、富士川町高下でダイヤのシーズンが始まった。正確には白山岳で割れるダイヤモンド富士が撮影可能となるのが本日からである。その前に、この日はふたご座流星群が極大を迎える前日である。3日間くらいは比較的活発な活動を見せてくれるので例年ならば撮影が可能なのであるが、今回は満月を過ぎたばかりの明るい月が放射点のふたご座近くに居座っている。空が明るいために小さな流星はほとんど写らなくなってしまい、月明かりが無ければ1時間で50~100個くらい観察できる流星が今年は10~20個くらいの予想である。しかし撮影出来る可能性は十分にある。ダイヤモンド富士の時間は7時20分ごろであるが、未明4時に現地到着して3台のカメラをセットして富士山の上を流れる流星をひたすらインターバル撮影する。


    写るのは人工衛星ばかり。7~8台並んで飛んでいるらしい。


    別カメラのトリーミング画像。何台か並んで衛星を打ち上げたというネット記事を見たことがあったが、これがそうなのかも知れない。


    富士山の左上を流れてくれたふたご座流星群。いちばん左上に写っているのは人工衛星。


    トリーミング画像。空が明るいので流星の輝きはいまいちだが、これだけ写ってくれれば上出来である。


    水平線が明るみ始めた薄明の空を流れた流星


    画像上端を流れた小さな流星


    星の輝きが消えた頃。この時間になるともう流星は写らない。

 3台のカメラで約1,500カット撮影し、まともに写ったのは4~5カットくらいだった。想定はしていたが、月明かりが無い時の5分の1くらいである。これでも写っただけ良いだろう。

 さて、一旦車に戻って休憩し、ダイヤモンド富士の撮影に取りかかる。


    朝焼けの空。条件は良さそうに見えるのだが若干もやがかかっているようにも見える。


    白山岳の左側が輝き出した。


    右からも光が現れる。


    これで割れるダイヤになっている・・・はずだったが。


    雪煙が舞ったこととやはりもやがかかっていて上方向の光芒が現れない。


    太陽のシルエットが見えてしまっている。残念ながらチカリと割れるダイヤモンドは撮影成らず。

 570㎜望遠レンズの画像。




    こちらのカメラも同様だった。

 標準的なレンズで撮影した画像。




    普通に撮ったダイヤモンド富士も悪くは無いのだが、やはり物足りなさを感じてしまう。

 位置的にはちょうど良かったが雪煙ともやに阻まれて今シーズン初日の白山岳ダイヤモンド富士は満足な画像が撮れなかった。昨シーズンもこのような雪煙ともやに阻まれて全敗である。されるダイヤモンド富士撮影に本当に条件が良いのは数年に一度しか無いのではないかと思う。


    望遠ダイヤモンド富士

シーズンはまだ始まったばかりだ。また挑戦しよう。

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精進湖の日の出 他  令和1年12月11日

2019年12月11日 | ダイヤモンド富士
 冬至が近付いた頃の精進湖は富士山の左裾野から朝日が昇って来る。時として朝靄が湧き立つ湖面に朝日が映る幻想的な景色が見られることもある。この日も朝から晴れたので富士本栖リゾート界隈にダイヤモンド富士の撮影に出かけたのだが、精進湖を通りかかったところまだ陽が昇る数分前だったので立ち寄ってみることにした。既に多くのカメラマンがスタンバイしていた。


    日の出前の精進湖。富士山左裾の雲が輝き出していた。


    精進湖の日の出


    雲に負けない輝きを放った。


    場所を変えて、朝靄湧き立つ精進湖。湖畔近くまで下りたかったがサンダル履きで下りられるような斜面では無かった。

 次の撮影地、富士本栖リゾートの近傍に移動する。三脚とカメラを担いで出発するが、何度も行っている場所なのに不覚にも撮影場所に行く道を間違えて別ルートに入ってしまう。GPS頼りに道の無い藪を横切って現地に到着する。時間がギリギリになってしまい、1台目のカメラのセットが完了するかしないかのところで剣ヶ峰から太陽が現れてしまう。


    セット直後に剣ヶ峰が輝き出してしまう。露出がオーバーである。


    2つには割れているように見えるが、雪煙と裏側に出た薄雲のためセットが間に合ったとしてもこの日はチカリと輝くダイヤは撮れなかっただろう。


    空の様子は現地まで行ってみないと分からない。本日の割れるダイヤは失敗。


    あまり知られていないこの撮影地は柵が設置されて撮りにくくなってしまった。


    あっという間に雲が広がって来た。木に挟まれたこんなダイヤも悪く無いかも知れない。

 帰り際にさらにもう1ヶ所、本栖湖に立ち寄ってみる。


    ちょうど富士山の上に太陽が昇っていた。


    光る本栖湖


    うっすらと日暈が現れた。今日の天候はこれから下り坂なのだろう。

 天候に左右されるダイヤモンド富士、特に多光芒ダイヤモンド富士は条件が難しく、今日のようなことはしばしば起こる。これも止む無し、またの機会に挑戦するが、しばらくはこの富士本栖リゾート界隈では良い撮影場所が無く、12月27日以降に狙うこととなる。もうすぐ高下のダイヤが始まる。

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夕暮れの篠井山から見る富士山  令和1年12月8日

2019年12月09日 | 山梨百名山
 南部町には着生ランを含めた変わった植物のほかに珍しいシダもたくさんあるらしいのだが、どこをどう探せば良いのか見当がつかない。おそらくは福士川とその支流を含めた川沿いがいちばん怪しいとは思っており、この篠井山もおそらく絶滅危惧種を含めた珍しいシダが生育しているだろうと思っている。今回はその下見もあるのだが、年明けの1月に篠井山でパール富士がみられる日がありその際のルートの下見を含めて登ってみることにした。富士川町で朝のダイヤモンド富士撮影後、午前中に登り始めるはずだったのだが、林道の撮影地探索や高下の撮影場所確認、さらには十谷周辺の富士山展望地などを探し廻っているとあっという間に時刻は12時になってしまった。篠井山の奥山温泉側登山口到着は午後1時近くになった。


    奥山温泉側の篠井山登山口。ここから登るのは10数年ぶりである。


    不撓不屈の滝


    橋をいくつか渡る。


    明源の滝


    こういうしっかりとした橋は問題無いが・・・


    このような不安定な橋は暗い夜道を下山するときに不安あり。右上の石を渡渉する。


    篠井山山頂。


    篠井山山頂から見る富士山。右上には月が出ている。

 ほぼコースタイム通りの2時間25分で山頂に到着した。シダを探しながら登ってきたのだがスタート時間が遅く時間も差し迫っていたこともありゆっくりとは探していられず、目ぼしいシダは発見できなかった。

 以前登ったときは山頂付近のルートが藪っぽくてかき分けて登ったような記憶があったのだが、現在はきわめて良く整備された歩き易いルートになっていた。ちょっと迷いそうなところといえば沢を渡る2ヶ所だけだろう。これならば日が暮れてから下山しても問題ない。日没まで1時間少々あるが、富士山がきれいに見えていることだし、ここは山頂で日暮れを待ってから夜道を下山することにしよう。


    時間があったので隣のピークにある神社に行ってみる。


    国土地理院地図では廃道扱いとなっている御堂ルートの下山口を確認。


    何ヶ所か崩落個所があるこの難ルートを使う人が年間にどのくらいいるのだろう?いつか登ってきてみたいとは思うが勇気がいる。


    夕暮れが迫る篠井山山頂に戻る。左下に見えている山影は影篠井山。


    次第に焼けてきた富士山


    夕映えの富士山。


    残照の富士山。夕焼けの空が美しかった。


    さらに美しいアースシャドウがたなびく。


    アースシャドウの富士山。これを見て本日は撤退。

 待った甲斐があって美しい夕映えの富士山と夕空、さらにはアースシャドウの空を堪能することが出来た。こんな景色が見られるから何度失敗してもまた山の上の景色が見たくなるのである。ヘッドライトを点灯して夜道を下山するが、整備された道は全迷うことは無く、1時間で登山口まで下山した。朝のダイヤモンド富士、夕映えの富士山と、今日は良い1日だった。1月のパール富士もこんな天気になってくれることを願いたい。

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