山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

フイリシハイスミレ(スミレ科)

2020年10月09日 | スミレ科
 山梨県ではシハイスミレは帯那山から兜山にかけての山地帯を中心に多く生育しているが、これとは別の場所に葉脈に白い筋が入るフイリシハイスミレが生育している。山梨県で発見されているのは1ヶ所のみで個体数はあまり多く無い。年によって花の咲き方にムラがある。


    フイリシハイスミレ 平成28年4月 北杜市で撮影


    同上 山梨県で初めて出会った時の感動が蘇る。


    小さな紫色の花が可愛らしくて綺麗だが、斑の入った葉も美しい。


    横顔


    平成29年4月 同じ場所で撮影


    同上 この年は個体数も花数も少なかった。


    平成30年4月 同じ場所で撮影


    同上 この年がいちばんたくさん咲いてくれた。


    可愛らしくて美しいフイリシハイスミレの花と葉

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コボトケスミレ(スミレ科)

2020年10月09日 | スミレ科
 極稀に発生するアカネスミレの白花である。高尾山の小仏峠で最初に見つかったことからこの名があるが、現在ではその場所には生育していないであろう。変異種であるため弱いようで、何年も続けて生えることは少ないようである。山梨県の自生地ではある程度固まった個体数が見られる。


    コボトケスミレ 平成31年4月撮影


    同上 ある程度固まった個体数が見られる。


    同上 アカネスミレの花と同じように側弁には毛が生えている。


    全国的にも稀な貴重なスミレである。


    令和2年4月 同じ場所で撮影


    同上


    この年も咲いてくれたが個体数はやや減ったように見受けられる。

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フギレミヤマスミレ(スミレ科)

2020年10月09日 | スミレ科
 ミヤマスミレとエイザンスミレの交雑のスミレである。花はミヤマスミレを少しふっくらさせたような感じでやや赤みが強い。葉はミヤマスミレの葉の辺縁が荒い鋸歯状になったギザギザの葉をしている。奥秩父山系や大菩薩・小金沢山系で確認されている。


    フギレミヤマスミレ 平成29年5月 大菩薩・小金沢連峰で撮影


    同上 花はミヤマスミレを少しふっくらさせた感じ、花の赤みが強い。


    同上 横顔


    同上 葉はミヤマスミレの葉が切れ込んでギザギザになった感じ。


    この場所では群生が見られる。

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ナガバノアケボノスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 ナガバノスミレサイシンとアケボノスミレの交雑のスミレである。ネットで調べる限りでは今回の撮影地の他に大月市のほうにも生育地があるようである。個体数はそこそこにある。


    ナガバノアケボノスミレ 平成31年4月 市川三郷町で撮影


    同上 花はアケボノスミレに似るがやや紫色がかっており、葉はアケボノスミレよりも細長い。


    同上 群生していて個体数はそこそこにあるが、生育面積は狭い。

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オクタマスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 ヒナスミレとエイザンスミレの交雑のスミレである。花はヒナスミレに似るがややふっくらとしている。葉に特徴があり、ヒナスミレの葉の辺縁が荒い鋸歯状になったギザギザの形をしている。交雑スミレの中では比較的良く見られる種であろう。


    オクタマスミレ 平成31年5月 奥秩父山系で撮影


    同上 花はヒナスミレをふっくらとさせたような感じ。葉はギザギザである。


    平成31年5月 奥秩父山系で撮影


    同上


    同上 大きな群落が見つかった。


    同上 オクタマスミレ群落。これほどの群落は珍しい。

 この近傍に他にも生育地があるが花を咲かせない個体が多い。

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ミヤマスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 山地のブナ帯の林床に咲く小型のスミレである。花期は4~5月。大菩薩・小金沢山系、奥秩父山系、富士山周辺、櫛形山などに生育しており、生育地の個体数はまちまちである。


    ミヤマスミレ 平成29年5月 乙女高原で撮影


    同上 乙女高原周辺では群生するミヤマスミレの姿が見られる。


    同上


    同上 濃い赤紫色が鮮やかなスミレ。


    平成29年6月 櫛形山で撮影


    同上


    同上 櫛形山でも比較的多く生育している。

 
    平成28年5月 栃代川で撮影


    同上 この場所は個体数が少ない。

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キスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 日当たりの良い山地の樹林下や林縁、草地に生育する多年草である花期は4~5月。山梨県では富士山周辺の山域を主に生育しているが個体数は少ない。登山道の脇や登山道内に咲いていることが多く、踏み付けや斜面崩落による個体数の減少が懸念される。


    キスミレ 平成25年4月 竜ヶ岳で撮影


    同上


    同上 キスミレの花


    同上 この場所は生育地斜面の崩落が続いており個体数は減少している。


    平成25年4月 杓子山で撮影


    同上


    平成26年5月 杓子山で撮影


    同上 登山道のすぐ脇に咲いており、花の咲いていない時期に踏まれるのではないかと心配している。

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コミヤマスミレ(スミレ科)

2020年10月08日 | スミレ科
 山地の林下に生育する多年草である。沢沿いを好んで生育している。山梨県では主に県南部に生育しており生育地での個体数はそこそこにある。スミレの中では花期は遅めで5月ごろに咲く。


    コミヤマスミレ 令和1年5月 南部町で撮影


    同上 この場所の個体は葉に斑が入るタイプである。


    同上 フイリコミヤマスミレとでも言うべきなのだろうか。


    渓谷に咲くコミヤマスミレ


    花弁は細めである。


    令和2年5月 同じ場所で撮影


    同上


    葉の裏側は茶色い。

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ヒメスミレサイシン(スミレ科)

2020年10月07日 | スミレ科
 山地帯の落葉広葉樹林下に生育するフォッサマグナ地域に分布するスミレである。花期は4~5月。山梨県では御坂山系、奥秩父山系など広範囲に分布しているが生育地での個体数はあまり多く無い。白い花はシコクスミレに似るが花が開花した頃にはまだ葉が展開していない特徴がある。


    ヒメスミレサイシン 平成27年4月 黒富士で撮影


    同上


    同上 花が咲いた頃には葉はまだ展開せずくるりと巻いたままである。


    平成29年5月 茅ヶ岳で撮影


    同上


    同上 この場所での個体数はきわめて少ない。


    令和1年5月 十二ヶ岳で撮影


    同上


    同上 個体数が多くて安定して見られるのが十二ヶ岳であろう。

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山梨県の絶滅危惧のスミレ科植物一覧

2020年10月07日 | スミレ科
 2018年版山梨県レッドデータブックに登録されている絶滅危惧のスミレ科植物は以下の4種類である。

山梨県絶滅危惧ⅠA類(CR)

 キスミレ(2005山梨県EN 2017環境省-)
    


山梨県絶滅危惧ⅠB類(EN)

 ミヤマスミレ(2005山梨県DD 2017環境省-)
    


山梨県絶滅危惧Ⅱ類(VU)

 コミヤマスミレ(2005山梨県EN 2017環境省-)
    


山梨県準絶滅危惧種(NT)

 ヒメスミレサイシン(2005山梨県NT 2017環境省-)
    


 絶滅危惧種では無いが貴重な交雑のスミレや変わりもののスミレが山梨県内に生育しており、随時紹介したいと思う。

 オクタマスミレ
    
    

 ナガバノアケボノスミレ
    

 フギレミヤマスミレ
    

 コボトケスミレ
    


 フイリシハイスミレ
    


 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~



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