山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

河川敷のチョウジタデ探索  令和3年10月3日

2021年10月06日 | 水辺に咲く花
 甲府市では現在急ピッチでコロナワクチンの接種が進んでいる。土・日曜日を中心に数ヶ所の会場での大規模接種が行われており、医療従事者である私も協力させていただくこととなり、10月の週末はほぼ休みが無くなってしまった。日曜日のこの日も、午前・午後と手伝うことになった。お昼休みが1時間半ほど空いたので、接種会場の脇を流れる河川の周辺を散策してみることにする。前日も同じ会場での手伝いがあり、堰堤の脇にチョウジタデが生えているのを確認している。個体数はどのくらいあるのだろうか?


    コロナワクチン大規模接種会場となっているアイメッセ山梨。この脇を流れている川の周辺を散策してみる。


    川の土手に生えているピンク色のハギの花。帰化植物アレチヌスビトハギ。


    花は可愛らしくて綺麗なのだが、この種が服にくっついて後に大変なことになってしまう。


    堰堤を上から覗き込む。川の中を泳いでいる鯉と、生えているのはチョウジタデ。


    花は終わっているが、葉はまだ紅葉していない。


    トリーミング画像。実は赤くなっている。


    倒れて水没しているのもチョウジタデ。


    イヌタデとチョウジタデ


    対岸に生えていた大株のチョウジタデ


    ミゾソバ群生


    たぶんコゴメガヤツリ


    ヌマガヤツリも生えている。


    河川敷の土手にも普通に生えているこれは何?


    たぶんメヒシバだろう。


    川底からはえているこの藻は何? エビモか?

 このあたりの河川敷にはそれなりにチョウジタデは生育しているようである。おそらく今までノーマークだった植物なので見ていなかっただけではないかと思う。

 河川敷には遊歩道のようなものが付いていたが、途中で消滅して草藪を強引に突き進むことになる。普通の道まで抜け出ると、先ほどのアレチヌスビトハギの種がズボンと服に隙間もないほどにびっしりと付着してしまった。なかなか除去できず、これを取るのに多大な時間を費やし、探索どころではなくなってしまった。幸いなことに車の中に着替えの服を積んでいたので、上下を着替えて午後の接種に臨むこととなった。恐るべし、アレチヌスビトハギの種、引っ付き虫!

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミクリ(ガマ科)

2021年10月06日 | 絶滅危惧種
 浅い河川域を好んで生育する多年草である。地下茎は横走して群落を作る。茎は直立し、高さ70 ~ 100㎝。花序は枝分かれし、花には雄性花と雌性花があり、上部に雄生球花、下部に雌性球花をつける。枝分かれした花序にそれぞれ数個ずつ形成し、その花序の様子が栗のイガに似るため、ミクリ(実栗)の名がある。花期は 6 ~ 8 月。山梨県で生育が確認されている場所は少ない。


    浅い河川域に生育するミクリ 令和3年8月 東部富士五湖方面で撮影


    長雨の後で葉や茎は倒れていた。


    結実したミクリ


    イガグリ状のミクリの実。ナガエミクリとの違いは茎に直接実が付いて柄を出さないこと。

 ⇒山梨県の絶滅危惧の水生植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ヒシ(ミソハギ科)

2021年10月06日 | 絶滅危惧種
 池や沼、滞留河川を好んで生育する1年草の水草である。前年に水底に沈んだ種子から発芽し、水中で長い茎を伸ばして水面に向かって伸び、水面に葉を叢生する。葉は互生で、茎の先端に集まってつき、一見すると輪生状に広がるように見える。葉柄の中央部はふくらみがあって、内部がスポンジ状で浮き袋の役目をする。花は両性花で、夏から秋の7 - 10月にかけて葉のわきから伸びた花柄が水面に顔を出し、花径約1cmの小さな白い花が咲く。花が終わると、胚珠は2個あるが一方だけが発育し大きな種子となる。種子はデンプンを蓄積し食用になる。果実を横から見ると、菱形で両端に逆向きの2本の鋭い刺(とげ。がくに由来)がある。山梨県で確認されている生育地は1ヶ所のみと思っていたのだが、北杜市の池にも生育していた。

 2018年山梨県カテゴリー:情報不足(DD) 2017年環境省カテゴリー:なし


    滞留河川に群生するヒシ 令和3年8月撮影


    隙間が無いほどにびっしりと群生しているヒシ


    花はあまりたくさんは咲かせない。


    ヒシの花。小さな白い花。


    一見浮き草のように見えるが、水中から長い茎を出している。

 ⇒山梨県の絶滅危惧の水生植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ミズアオイ(ミズアオイ科)

2021年10月06日 | 絶滅危惧種
 水田や沼地、滞留河川域を好んで生育する1年草である。葉の形が葵に似ていることからこの名がある。昔は菜惣(なぎ)と呼び、葉を食用にしたこともあるらしい。花期は8-10月。花茎は高さ30-70cmになり、葉より高く伸び、10-20個以上の青紫色の花をつける。花被片は6個あり、楕円形で長さ15-20mm、内花被片3片がやや幅が広い。雄蕊は6個あり、うち5個の葯は黄色で小型、残りの1個の葯は紫色で大型になる。山梨県で生育が確認されているのは1ヶ所のみである。

 2018年山梨県カテゴリー:情報不足(DD) 2017年環境省カテゴリー:準絶滅危惧(NT)


    ミズアオイ 令和3年9月撮影


    滞留河川域に群生しているのが確認された。


    水辺に生育するミズアオイ


    ミズアオイの葉と花。葉はアオイの葉に似た形をしている。


    青紫色の鮮やかなミズアオイの花。

 ⇒山梨県の絶滅危惧の水生植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする