山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

剣ヶ峰ダイヤモンド富士ならず 富士本栖リゾート  平成30年12月31日

2018年12月31日 | ダイヤモンド富士
 今年もこの日で終わりである。最終日くらい良い写真を撮りたかったがなかなかそうは行かないものである。

 富士山の剣ヶ峰は北側に回り込むほど尖って見え、剣ヶ峰で割れるダイヤを撮るにはできるだけ北側に回り込み、かつ少し距離を離したほうが有利である。そのうちの1ヶ所が冬至の頃の竜ヶ岳山頂、そしてもうひとつが今回訪れる富士本栖リゾートである。標高が低い分だけ竜ヶ岳よりも北側に回り込めるので撮影には有利であろうと見ているのだが、残念ながら冬至の頃にはこの場所は営業していないために入れない。この場所から剣ヶ峰ダイヤが狙えるのは12月27日から1月1日まで、かつ池のほとりからの剣ヶ峰ダイヤが狙えるのは28日から30日までの3日間となる。予定では29日と30日の2日間だったのだが29日は起きられず30日は空気が澄んだので距離の遠い富士川町林道を選択した。元日は混雑するので避けたいので、本日がこの場所から狙う剣ヶ峰ダイヤの最終日となる。

 精進湖のあたりで雲が朝焼けに染まり始め本栖湖ではかなり赤く焼けていた。急いで本栖湖湖畔の展望地に向かったのだが駐車場は車があふれ返りとてもではないが止められない。車が止められそうな場所を探して移動しているうちに朝焼けの雲は終わってしまった。折角の空だったのに残念、完全に出鼻をくじかれた感じで富士本栖リゾートに向かう。


    少しだけ残っていた朝焼けの空。富士本栖リゾート駐車場から。


    この雲では湖面に映るダブルダイヤは難しいだろう。ましてや剣ヶ峰で割れるダイヤは絶望的。湖畔は止めて後ろ側にある展望台でカメラを構える。


    本日の剣ヶ峰ダイヤはこの展望台あたりで撮れるはずだったが・・・


    まあ無理でしょう。


    70㎜レンズ。


    剣ヶ峰が輝き出す。


    たぶんもう日が出ている。


    もう完全に昇っている。


    200㎜望遠レンズ。剣ヶ峰の左が光っているように見える。


    さらに右も?


    やはりこの雲で割れるダイヤは無理がある。

 次の機会に備えて位置情報のデータだけでも取れればと思ったのだがそれもままならず。園内のコースをちょっとだけ散歩してGPS軌道の軌道だけは記録してきた。


    手前の富士山と向こうの富士山でダブル富士ダイヤになるかと思ったのだが・・・光度の差があり過ぎて不可。

 ここから南側にある敷地や草むらの中からは何度か割れるダイヤの撮影を試みているが一度も成功したことが無い。太陽の大きさと剣ヶ峰の大きさのマッチングが悪いのではないかと思っており可能性があるとすればこの富士本栖リゾートだろうと思っている。また来年挑戦である。
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富士川町林道からの剣ヶ峰ダイヤモンド富士  平成30年12月30日

2018年12月30日 | ダイヤモンド富士
 高下から白山岳ダイヤモンド富士を狙うことも出来たのだが、混雑しているであろうからさらにその上にある林道まで足を運ぶ。この林道は途中が凍っているので運転には細心の注意が必要である。現地に近付くと一番展望の良い場所には数人のカメラマンが三脚を構えていた。私の狙う剣ヶ峰ダイヤモンド富士はさらにその奥なので通り過ぎようとすると声を掛けられ、車を止めて顔を見たら写真仲間だった。地元の方なので私と同じように混雑する高下を避けてこちらに来られたのだろう。またしても到着時間がギリギリで2台のカメラをセットするのがやっとで、すぐにダイヤモンド富士の時間を迎えてしまう。


    富士川町まで来ると570㎜望遠レンズでうまく富士山が納まってくれる。


    太陽が出てきたのは・・・想定外に右側。


    シャッタースピードを速くし過ぎたのもあるが光芒があまり出ず太陽の形が見えてしまっている。


    それでもなんとか2つには割れてくれた。


    これだけ距離を離すと空気の層が厚くなるのでチカリと輝くダイヤはなかなか撮れない。


    光芒が出やすい200㎜望遠レンズ。


    こちらのレンズは光芒が出る。


    右側の光が大きいが・・・それでも十分に格好良い割れるダイヤモンド富士。


    位置は失敗だったが今回は撮影場所がここしか無かった。


    それなりに満足だった剣ヶ峰ダイヤモンド富士。


    撮影地から見下ろす釜無川、笛吹川と甲府盆地。向こうの山並は大菩薩連邦。


    もうひとつ目的があって、ゲートの先にある伐採地の展望とGPSログを確認に行く。


    伐採地は保護ネットで囲われている。


    その一番上まで登ると予想していた通り、富士山の良い眺望得られる。

 高下からだと剣ヶ峰まで太陽がやって来ないがこの林道からだと剣ヶ峰ダイヤモンド富士のチャンスが数回訪れる。しかし平日に当たってしまうと職場の始業時間に間に合わないためここからの剣ヶ峰ダイヤモンド富士を撮影するのは難しくなってしまう。しかしながら年始にこの先の伐採地からだと剣ヶ峰ダイヤモンド富士を狙うことが可能となる。今回の撮影でこの距離からの剣ヶ峰ダイヤモンド富士の軌道がわかったので、次は軌道修正して位置を割り出し狙うことになるだろう。天候さえ許せば次こそはきっちりと撮れる・・・と期待したい。


    本日の撮影地からの太陽軌道
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割れないダイヤモンド富士 今季最後の高下へ  平成30年12月28日

2018年12月28日 | 山梨無名山
 冬型気圧配置となり空がスッキリと晴れた。しかし風が強く割れるダイヤモンド富士を撮るにはあまり条件が良いとは言えない。しかしこれほどスッキリと晴れる日はそうめったに来るものでは無い。この日も早朝5時半起きで高下に出かける。激混みとまでは行かないがそこそこにカメラマンが来ている。しかし割れるダイヤのポジションには誰も居らず楽勝で場所を確保できた。準備していると冬用の重装備の服を纏ったお嬢様(??)が近付いて来た。るたんさんが撮影にやって来ていた。前日の夜にメールを送ってくれていたようだが気が付いたのが深夜10時半だったので返事をしていなかったのだがこの好天の機を逃さずにやって来た。


    空気の透明度が良く(とこの時は思った)、今日のダイヤはいただき!と思ったが・・・


    雪煙も思ったほど出ていないように見える。

 例のごとく3台のカメラをセットするが、1,140㎜超望遠レンズはセッティングに時間がかかりダイヤの約2分前にようやくセットが完了する。さて、今日こそはきっちりと割れてくれる・・・かどうか?


    使い慣れた200㎜。雪煙はあまり出ていないように見える。


    しかし・・・ダイヤの輝きがいまひとつで上方に光芒が出ない。


    割れるには割れたが光芒がいまいち。


    本日も満足な画像は得られず。


    絞り改良した300㎜。左右から光芒が出始めた頃。


    やはり上方への光芒は出ない。


    雪煙が出ているようだがそれ以上に富士裏側に薄雲がかかっていて光り方が少ないようだ。


    さらに1,140㎜超望遠。


    これで見ると結構な雪煙が出ている。


    かつ、後ろ側に薄雲が出ていて透明度が悪いようだ。ファインダーを覗いて様子を見てみたところ、ダイヤが輝かず太陽の形が見えていた。


    輝いて見えるのはダイヤでは無くて太陽の輪郭。

 目で見る限りでは澄んでいるように見えた空だが、どうやら薄雲か水蒸気が広がっていて透過性が悪く太陽が輝かなかったようである。今期いちばん期待した朝だったが今回も割れるダイヤは失敗である。あと2日間チャンスはあるのだが明日からの高下の割れるダイヤは混雑するポジションの中に入ってしまうので、3台のカメラをセットするのは他のカメラマンの邪魔になってしまう。本日で高下は撤退することにする。また来年。


    本日のベストショットはこの普通のダイヤモンド富士。これで見ると後ろ側に薄雲が広がって太陽の輝きが減弱しているように見える。

   
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5度目の正直? 増穂町高下の白山岳ダイヤモンド富士  平成30年12月25日

2018年12月25日 | ダイヤモンド富士
 今期5度目となる高下のダイヤモンド富士である。前日は精進湖で車中泊し寝不足、かつ早く寝れば良いものを下町ロケット最終回や週末の録画してあったドラマを見て寝たのは12時、絶対に目を覚ますはずが無いとこの日の高下は諦めていた。ところが目を覚ましたのは未明3時。スマホの富士山ライブカメラを見ると少し雲が出ているものの月光に照らされた富士山が見えている。また寝て次に目が覚めたのが奇跡的に5時20分だった。高下のダイヤには十分に間に合う時間だ。折角目が覚めたのだからこれは行くしかないだろう。途中の南アルプス市から見える富士山は中腹に雲が巻いているものの山頂はくっきりと見えている。今シーズンで一番空気が澄んでいる。


    本日セットするカメラ3台は全てボーグレンズ。使い慣れた200㎜。空気は澄んでいたが残念ながら雪煙が出てしまった。


    白山岳左右から光芒が出現したところだが雪煙に邪魔されて輝きはいまひとつ。


    右側の輝きが大きくなる。


    満足とは言えないが白山岳で割れるダイヤの撮影は成功。


    ポジションは正確だったと思う。


    こちらが新たに絞りを改造した300㎜。うっすらと影富士が映る。


    左右から光芒が出現したところ。


    右は3つに割れて見える。全部で光芒が4つ。


    白山岳山頂を越える直前。


    もう越えて光が融合している。


    富士山真ん中に昇った朝日


    そしてこちらが1,140㎜超望遠。センサーのゴミが多過ぎる。


    左右から光が現われたところ。光芒の出方はいまいち。


    右側は4つに割れているように見える。


    光が融合する直前。

 5度目にしてようやく割れるダイヤモンド富士撮影に成功した。これでようやく昨年苦労して割り出した軌道データが正しく再現性があることが証明された。さらに次のスライド上映会を目指して1,140㎜超望遠での撮影も試みているが、こちらはレンズの絞りをもう少し工夫する必要がありそうだ。もう1回チャンスがあるかどうか?高下の割れるダイヤモンド富士は12月30日までである。
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剣ヶ峰に昇るダイヤモンド富士 竜ヶ岳  平成30年12月24日

2018年12月25日 | ダイヤモンド富士
 竜ヶ岳の山頂から剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士の撮影が可能となるのは冬至を含めて前後3日間のみである。今年は都合良く3日間とも休みになったのは良いが天候が悪く可能性があるのは3連休最終日の24日のみだった。早朝起きられないとまずいので前日は精進湖湖畔に車中泊する。夜10時半に精進湖湖畔に到着し、速攻で寝るはずだったが・・・翌日のダイヤモンド富士撮影のためのレンズ調整を行っていると睡眠薬を飲んだのになかなか寝付けず結局寝付いたのは12時になってしまう。翌朝は朝4時20分に起床し、富士山の左上に昇って来た金星を狙う。4時45分ごろに一緒に写るはずだったものがあるのだが・・・写らない。何故??


    富士山の左上に昇って来た金星。


    狙っていたのは富士山を貫いて金星の近くを飛ぶはずだった国際宇宙ステーションISS。後に軌道を再度調べてみると日付けを1日間違えていた。

 ISS撮影に失敗し、急いで竜ヶ岳登山口の本栖湖キャンプ場に向かう。準備は前夜にしておいたつもりだったが、出発は5時25分になってしまう。山頂でダイヤモンド富士を迎える時刻は7時45分、急がないと間に合わない。2ヶ月ほど登山から遠ざかっているこの足で間に合うのか?とにかくひたすら山頂を目指して歩き、なんとか7時20分に山頂に到着した。上出来である。急いで2台のカメラをセットするが、今回は新たにボーグ天体望遠レンズを400㎜望遠に調整しそれにエクステンダーを装着して800㎜望遠で剣ヶ峰を狙うはずだった。ところが準備してきたはずのエクステンダーが入っておらず、止む無く400㎜で狙うことになる。三脚2本でレンズとカメラを固定するため、今回はカメラ2台に三脚は3本という重装備である。


    途中の東屋付近で手持ちで撮った富士山と金星。三脚を出す時間的余裕が無かった。


    空は晴れたのだが冬型の気圧配置で風が強く、大きな雪煙が出てしまった。


    雪煙に邪魔されて上側に光芒が出ないが剣ヶ峰左に太陽が現れていると思われる。


    完全に昇って来ている・・・はず。


    400㎜望遠。絞りを強めに改造し直してある。


    右側からも光芒が現われる。


    同上


    位置的には良かったが残念ながら雪煙に邪魔されて剣ヶ峰で割れるダイヤモンド富士は撮影成らず。


    同上


    残念。


    普通に剣ヶ峰ダイヤモンド富士

 おそらく位置的には狙い通りだったと思う。エクステンダーを忘れて800㎜望遠にはならなかったが、新しく調整した絞りの効果も以前のものに比べると光芒は出やすくなったようである。昨年、一昨年と何度となく失敗を重ねてきた剣ヶ峰ダイヤモンド富士であるが天候に恵まれれば高確率で割れるダイヤが撮影出来るレベルに到達出来たと言って良いと思う。残念ながら本日を最後に、今後は笹薮の中からでなければこの割れるダイヤは撮影出来なくなってしまう。天候に恵まれれば年末年始に再挑戦である。
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渾身の剣ヶ峰パール富士 まかいの牧場  平成30年12月21日

2018年12月22日 | 月富士
 4日連続で早朝から増穂町高下にダイヤモンド富士撮影に行っていたおかげでこの日も眠い。夕方は月齢14のパール富士が待っているのだが眠過ぎて行く元気が出なかったが、午後になってもずっと快晴の空が広がっている。ここで行かなければきっと後悔する。栄養ドリンクを飲んで気合を入れ直してまかいの牧場に向かう。

 パール富士の1時間前、3時半に現地到着すると既に三脚がずらりと並んでいる。ほとんどの人が富士山剣ヶ峰に昇って来る月を狙っており望遠レンズを装着している。駐車場の外れのポジションに三脚を立ててカメラ3台をセットする。


    夕映えの富士山。月が昇って来るのは日没後5分くらい。


    残照が終わった数分後に月が昇り始める。


    剣ヶ峰の脇から昇って来た月。


    月の4分の1が残ったところで剣ヶ峰の上に月が乗る予定通りの構図である。


    同上


    剣ヶ峰に乗る月


    あっという間の天体ショー。


    ここまでで撤退。

 ここまではいつも撮っている朝霧高原のパール富士と何も変わらない。では何が渾身の剣ヶ峰パール富士なのか?それは初めて月の撮影に使ったボーグ570㎜望遠レンズにエクステンダーを装着して1140㎜超望遠で月を捉えることに成功したからである。今までこれだけの望遠レンズを使うとシャッターを切る時にブレてしまい鮮明な画像が得られなかった。そこで今回はカメラとレンズを2本の三脚で固定して撮影を試みた。


    2本の三脚で固定して1,140㎜超望遠で撮影した剣ヶ峰の建物。センサーのゴミに直前に気付き、センサークリーニングを数回行ってゴミを飛ばす。


    昇って来た月


    同上


    この位置にキッチリと昇ってくれるかどうかが心配だったが、どんぴしゃり。ブレもほとんど目立たない。


    富士山剣ヶ峰の黄金の月


    剣ヶ峰から月が離れると画角から月が切れてしまう。

 1,140㎜超望遠での撮影は画角の大部分が月になるため、撮影位置を少しでも誤ると月が画角の外に出てしまう。きちんと入ってくれるかがまず心配だったが、それ以上に画像がブレてしまうことが心配だった。シャッター連写は無理であろうが静音シャッターで撮影するならば三脚2本で固定すればそれなりの撮影が出来る。山に持って行くことを想定したあまりガッチリした三脚ではないが工夫すればそれなりの画像が撮れるものである。
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4日連続の高下ダイヤモンド富士 今度こそは・・・?  平成30年12月21日

2018年12月22日 | ダイヤモンド富士
 今年は撮影条件が悪くなかなか撮らせてくれない高下の白山岳で割れるダイヤモンド富士である。前日の夜、忘年会が終わって空を見上げると月明りに負けないくらいの星空が広がっていた。天気予報でも穏やかな晴れの予報である。これは行くしかないだろう。しかし起きられるかどうかが心配だ。3日連続の早朝4時半起きで連日眠くて夢遊病者のようである。しかしここを逃すと次はいつチャンスがやって来るか・・・3連休は天候が思わしくなさそうである。気合を入れて5時に起床して出発する。


    快晴の空が広がった高下の富士山。今日こそは・・・。


    朝焼けの空。しかし、若干霞がかかっている。

 そろそろ大勢のカメラマンが押し寄せて来るのではないかと思っていたのだが、以外にも割れるダイヤを狙う東側の駐車場のほうは2台しか車がおらず、昨年に比べるとずいぶん静かな高下だった。ほとんどのカメラマンが冬至の頃に富士山真ん中から太陽が昇る西側の駐車場に押しかけているようだ。


    またしても雪煙が出てしまった。しかしこのくらいなら良い方だ。


    割れるには割れたが・・・霞と節煙の影響で光芒が小さい。


    トリーミング画像。3つか4つくらいに割れているように見える。


    位置的にはぴったりだったが・・・


    満足の行く割れるダイヤにはならず。


    こちらは570㎜望遠レンズ。


    位置は良かったが光芒はいまいち。


    雪煙で太陽の形が透けて見える。


    もう白山岳頂上を越えている。


    一方、現在テスト中の前方装着型フィルターをBorg300mmに装着してみる。フィルターだけならばピントは合う。


    しかし、減光のために可変式NDフィルターをこれに加えると・・・フォーカスが合わない。


    可変式NDフィルターを外してシャッタースピード最速の1/8000秒で撮影するが、やはり明る過ぎる。光芒は一応出ているように見える。

 昨年の撮影データと位置情報を元に割り出した本日の撮影場所はほぼピッタリの位置だった。快晴の天気で条件も良かったのだが、それでもなかなか思うような光芒は出てくれない。さらにテスト中の前方装着型フィルターは可変式NDフィルターに問題があることがわかってきた。何をどうすれば最も有効か、テストを重ねてみたいと思う。今年はあと何回チャンスが来るのだろうか?来週の週末は寒波が襲来するらしい。空がスッキリと晴れてくれることを願う。
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割れるダイヤもISSも失敗 増穂町高下  平成30年12月20日

2018年12月20日 | ダイヤモンド富士
 衛星からの雲画像を見て、おそらくこの日は雲が広がりダイヤモンド富士は無理だろうと予想していたのだが、前日深夜の富士山ライブカメラを見ると以外にも良く見えている。そして早朝4時に目を覚まして再度富士山ライブカメラを見るとやはり見えていた。この日の高下はダイヤモンド富士だけでなく早朝6時ごろに富士山の上をかすめて飛ぶ国際宇宙ステーションISSが見られる日だった。ちょうど富士山の上に昇った木星と水星の間をISSが通過して行くという構図も良い。この日も懲りずに高下に出かける。


    未明5時半の富士山と金星。薄雲で光が拡散していることもあるが、撮影した金星は月のように明るい。富士山の左脇の雲間に明るい星が2つ昇って来ている。


    トリーミング画像。下が木星、上が水星。この2つの星が富士山の上に昇った頃にISSがその間を通過して行く。


    しかし雲が厚くなり木星は雲の中に隠れてしまう。


    ちょうどISSが2つの星の間を通過している頃だが・・・雲に阻まれ見えず。

 期待していたISSだったが、雲が厚くなり全く見えなかった。これでは割れるダイヤも絶望的である。いつもなら2台のカメラで白山岳から昇る太陽を狙うのだが今回は1台だけセットしてもう2台は雲を透かして昇って来た太陽が富士山の真ん中あたりで輝く場所に構えることにする。


    空には綺麗なうろこ雲が流れた。


    朝焼け空の富士山


    雲を透かして昇るダイヤモンド富士


    同上


    これはこれで、美しいダイヤモンド富士だった。


    白山岳で割れるはずだったダイヤだが、やはり全く光芒が出ず。


    うっすらと円い太陽が透けて見える。


    真ん中に登った頃。これはこれで良しとしよう。

 狙っていたISSも白山岳で割れるダイヤも失敗には終わったが、雲を透かして見るダイヤモンド富士もなかなか美しかった。これで3日間連続で失敗ということになるが、今年は雲が多くて止む無しといった感じがする。ちなみに1昨年は7度通ってそれなりに割れたのは2度、昨年は6度通って2度であるが、昨年の良い画像が撮れたデータを元に同じ軌道で撮影すれば高確率で割れることがわかっている。今年の最大の敵は天候ということになるだろう。撮れるのは12月30日までである。チャンスはやって来るのだろうか?
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割れるダイヤはまたしても失敗 増穂町高下  平成30年12月19日

2018年12月19日 | ダイヤモンド富士
 昨日にも増してこの日の未明は空が晴れ、富士山ライブカメラでもくっきりと富士山が見えていた。前日と同様に朝5時に起きて高下に出かける。本日の割れるダイヤモンド富士の位置をGPSに登録した座標で探すと、ちょうど伸びた杉の木に視野が邪魔されてしまう場所だった。右に寄るか、左に寄るか?これはもはや運試しである。左にずらして視野の開けた側にカメラを構える。距離にして2~3mのずれなのでこの位置でも十分に割れてくれるはずである。


    空には金星が輝く。左側の杉の木で隠れてしまう場所が本日の撮影ポイントだったが、木が避けられるもっと左側のポジションでカメラを構える。


    前日前面装着型フィルターを装着した570㎜望遠レンズはピントが合わなかったので後方装着型の絞りに変える。今度はキッチリとピントが合う。


    もう太陽が現れているはずだが、今回は雪煙に邪魔されてしまう。白山岳右側に小さく光芒が出ており、左側は雪煙に邪魔されているが太陽が見えているはずである。


    位置的にはちょうど良かったと思われるが、残念ながら割れるダイヤは雪煙のため輝かず。


    もう昇ってしまっているだろう。


    失敗。


    使い慣れたボーグ200㎜。白山岳右側は2つか3つ光芒が出ているように見える。


    しかしやはり雪煙のため輝かない。


    やはりそう簡単には撮らせてくれない高下の割れるダイヤモンド富士。


    いつものダイヤモンド富士。

 一方、キャノンの200㎜望遠レンズに前面装着型フィルターを装着して撮影を試みたがこちらは想定していた以上にとんでもない画像になってしまった。前面装着型フィルターはレンズの絞りを使うとそちらの光芒が重なってしまうため基本的には絞り開放にしないと使えない。そうすると今度は露出オーバーになってしまうのでNDフィルターを装着して減光する必要がある。理論的にはこれで撮れるだろうと思ったのだが、シャッタースピードの調整を誤ったうえにとんでもないことが・・・


    可変式NDフィルターを暗くし過ぎたためにシャッタースピード 1/5secになっているのを気付かずにシャッターを手押ししたためブレまくり。


    かつ、このレンズはゴーストが出てしまうのだが想定外にとんでもないゴーストが出た。しかも八角形の光芒はほとんど出ず。

 どうやらこのキャノンのレンズと前面装着型フィルターは、ダイヤモンド富士を撮るには相性が悪そうである。しかし星を八角形に輝かせる時には威力を発揮することは既に証明済みである。前面装着型フィルターを改良すればもっと長い光芒が出せるのではないかと目論んだのだが、そう簡単には行かなそうである。まだ試みは始まったばかり、さらに工夫をしてチャレンジしてみたいと思う。

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今期初の高下ダイヤモンド富士  平成30年12月18日

2018年12月19日 | ダイヤモンド富士
 カシミール3Dからの計算では12月14日から高下のダイヤモンド富士が始まっている。空が晴れたこの日、早朝5時に起きて高下に出かける。現地でGPSを取り出し、本日の白山岳で割れるダイヤモンド富士の登録場所を探すと・・・この日は丁度木の間に富士山が隠れてしまい撮影の出来ない日だった。止む無し、若干太陽の昇る位置が右にずれるがうまくすれば割れるかもしれないギリギリの位置でカメラをセットする。レンズ前面装着型のフィルターが使えるのかどうかもテストしておきたい。


    朝焼けの雲が流れた。


    朝焼けの雲の中に影富士が映る


    ボーグ570㎜望遠レンズ。前面に光芒を出すための手製フィルターを装着してあるが、ピントがうまく合わないようだ。


    だいぶ低くなった影富士。ダイヤの時間が近付く。


    太陽が現れたが予想通り右に外れた。


    同上。雲に邪魔されて綺麗な光芒は出ず。


    570㎜望遠レンズは光芒は出ているがフォーカスが合わないのがいまひとつ。


    雲に邪魔されているのでどれくらい光芒が出ているのか評価出来ないが・・・


    レンズ後部装着型のフィルターを使ったほうが無難な気がする。


    ひとまずは高下のダイヤモンド富士撮影に成功。割れるダイヤはおあずけとなる。


    73㎜望遠


    虹色のフレアは好みによるだろうが想定していた方向と反対側にフレアが出た。

 年内中の高下での割れるダイヤモンド富士は既に位置を計算してGPSに登録済みである。あとは天候に恵まれるかどうか?気温が暖かく雲が多い今年は難しいかも知れない。

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月光の田貫湖とウィルタネン彗星  平成30年12月17日

2018年12月18日 | 星空
 朝は雲に巻かれていた富士山だったが午後になるとスッキリとした姿を現した。ウィルタネン彗星は地球に接近し現在最も光度を上げているのだが上弦を過ぎた月が照らすために撮影条件はあまり良く無い。かつ、夕暮れの富士山の上に昇る頃にはかなり高い位置まで昇ってしまっている。しかし昨日から3日間はプレアデス星団に接近しており探すのは容易な位置に居る。夕暮れの富士山頂で輝く姿が見られる位置を探し、田貫湖に出かける。


    上弦を1日過ぎた月が照らす。


    富士山の上にプレアデス星団とおうし座アルデバランが昇る。


    プレアデス星団の左下にうっすらと緑色の光が見える。


    25秒追尾、5枚をコンポジット合成。


    なんとか彗星の輝きが見える。もう少し追尾したかったがシャッターボタンの調子が悪く止まってしまった。


    プレアデス星団とおうし座アルデバランとウィルタネン彗星。別のカメラで赤道儀追尾しコンポジット。


    プレアデス星団とウィルタネン彗星。手製の特殊フィルターを装着してプレアデス星団に8角形の光芒を出す。


    右にオリオン座、左にふたご座が昇る。


    さらにおおいぬ座シリウスが昇り始め、冬の大三角形が姿を現す。

 ちょっと撮ってすぐに撤退するはずだったのだが、赤道儀で追尾するのに操作を何度も失敗し、結局は3時間ほど撮影時間を費やすことになってしまった。ウィルタネン彗星はこれから少しずつ暗くなって行くうえに明るい月が邪魔して撮影は難しくなる。好条件で撮影できるのはこれが最後になるかも知れない。
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ふたご座流星群の夜 山中湖きらら  平成30年12月14日‐15日

2018年12月17日 | 星空
 既にこの日の2日前からウィルタネン彗星と一緒にふたご座流星群を追い始めており、数は少ないながらも何個か撮影に成功している。この流星群は3日間くらい飛んでくれるが、極大日を過ぎた後は急速に数が減るのが特徴である。12月14日夜に星見隊を山中湖に集結させ、翌日の未明が見ごろとなるふたご座流星群を狙う。

 今回は流星群の他にも撮りたいものが目白押しである。まずは日没後5時35分ごろから現れる国際宇宙ステーションISSが富士山を越えて飛んだ後月と火星の間を通り過ぎて行く。さらに夜の9時半ごろにはその月が富士山の山頂付近に沈んで行く・・・はずだった。天気予報では晴れだったのだが山中湖まで行くと富士山は完全に雲の中で見えそうもない。他の場所のライブカメラを見てもほぼ全滅である。これでは前半の部のISSと富士山に沈む月は絶望的だろう。睡眠薬を飲んでさっさと寝て未明1時ごろに起きることにする。


    12月14日夕方の富士山。雲に巻かれて見えない。右側の雲間の白い筋が国際宇宙ステーション。

 目が覚めたのは深夜の12時半だった。富士山にはまだ雲がかかっているが空はだいぶ晴れてきた。これならば流星群は見えるはずだ。


    未明1時の山中湖と富士山。少しずつ雲が晴れて富士山が見えてきた。これから回復してくるはずだ。


    11㎜広角レンズ。雲間を流れた流星。右のプレアデス星団の左下にうっすらと小さな緑色の光が輝いている。ウィルタネン彗星。


    ウィルタネン彗星。30秒追尾×6枚をコンポジット。


    富士山頂に落ちた流星。右側のプレアデス星団の斜め下に緑色のウィルタネン彗星が輝く。この程度しか写らず、やはりあまり絵にならない。


    おうし座アルデバランを流れた流星。低空の霞と光の中に彗星が入りもはやあまり見えない。


    富士山の上を流れた流星


    2個流れた流星


    シリウスの下を流れた流星


    同じ流星

 星見隊メンバーはるたんさんとのぞむ先生の2人が撮影に現れたがそのほかのメンバーはぐっすり眠ってしまっているようで、未明4時のオリオン座が富士山の右に沈みかけた頃に起こして撮影に加わってもらう。前年に比べると霞と雲が多くて流星の写りは悪く、果たしてどれくらい写ってくれたかどうか?

 3台目のカメラは赤道儀に乗せて冬の大三角形の追尾を行った。予定ではふたご座が南中する頃にセットするはずだったのだが雲が多くて追尾撮影出来るような状態では無く、オリオン座が富士山を越えて西に傾いた頃から撮影を開始した。1分間の追尾でひたすらシャッターを切り続けるのだが・・・最初の段階で回転角度の計算(といっても適当に合わせただけだが)を誤り、オリオン座が富士山の裾野に沈む頃に水平位置になっているはずだったのだがその頃にはもう大きく傾いて半分近くが湖面のがぞうになってしまった。昨年は赤道儀が電池の接触不良で起動せず失敗。今年は撮り始めの角度のセッティングを誤りまたしても失敗である。


    簡易赤道儀スカイメモSで60秒追尾し、2個の流星が写っている。オリオン座がもうすぐ沈み出すこの頃に水平位置になっているはずだったが既に大きく傾いている。


    流星の写っている画像8枚を比較明コンポジット合成。


    これに水平位置で撮影した富士山をフォトショップで加工して合成する。いくつかの流星は富士山の裏に隠れてしまった。

 適当に目分量で追尾撮影するのは難しいようで、角度を計算しないとうまく行かないようである。しかし何となく感触はつかめたので、いずれはうまく撮れる日が来るだろう。


    薄明の空。もはや流星の撮影は困難。


    山頂が赤く染まる。


    紅富士。PLフィルター装着しコントラスト強調。


    たくさんのカメラマンが訪れていた。

 今年は若干霞が出て雲が多かったこともあり流星は昨年に比べるといまひとつだったと思う。あまり大きな流星を捉えることは出来なかったがそれでも3台のカメラで50個程度の流星を撮影することが出来た。赤道儀による追尾撮影や彗星をいかに撮るかなどまだ課題はたくさんあるが、それなりの成果が上がったふたご座流星群だったと思う。次はまだほとんど撮れていない四分儀座流星群だ。どこからどう狙うか、これから考える。
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ふたご座流星群と甲府盆地の夜明け 甲府市白山  平成30年12月14日

2018年12月16日 | 星空
 前日の未明に狙った甲斐駒ケ岳に沈むウィルタネン彗星はワンショットで撮影するには難しく満足な画像にはならなかった。ならば、今度は赤道儀で追尾してコンポジット合成してみたらどうなるのだろうか?まだ使いこなせていないステライメージというソフトであるがデータを撮っておけばいずれはうまく使える日が来るであろう。この日のウィルタネン彗星が甲斐駒ケ岳に沈む位置は甲府市白山の東屋が立つ展望地付近である。未明2時に起きて出発する。ウィルタネン彗星の撮影に失敗したとしても1日早いふたご座流星群が見られるはずなので天候さえ悪く無ければそちらも撮れる・・・はずである。


    75㎜レンズで追尾したプレアデス星団付近。この画像の下のほうにウィルタネン彗星が居るはずだが全く写らない。


    雲が出たうえに甲斐駒ケ岳が見えていない。いろいろレンズや設定を変えているうちに彗星が沈む時間になってしまい、失敗。


    もう1台のカメラはオリオン座の付近を狙って流星を待つ。雲の上を流れたふたご座流星群。


    ウィルタネン彗星の追尾撮影に失敗し、今度は広角レンズに変えてふたご座周辺を追尾する。11㎜広角レンズで冬の大六角形がなんとか収まる。


    赤道儀追尾で捉えたふたご座流星群。


    追尾撮影した140枚を比較明コンポジット。ふたご座の放散点を中心に流星雨が写るはずだったのだが撮れていたのは2個だけ。まだ早かったようだ。


    さらに別のカメラを甲府盆地と富士山、昇って来た金星に合わせて別の場所にセットする。見事に金星の脇を流星が流れてくれた。写ったのはこの1カットのみ。


    薄明の甲府盆地と金星


    黎明の富士山と甲府市街の町灯り。


    場所を移動。


    朝焼けの雲が流れた。


    朝焼けの南アルプス。

 3台のカメラを駆使してふたご座流星群を狙ったが、撮れた流星は4~5カットしか無かった。しかし、町灯りの光害でまず写らないだろうと思っていた甲府盆地側の流星が撮れたことは大きな収穫だった。

 さて、明日の未明がふたご座流星群の極大となる。空が晴れてくれることを願う。星見隊は山中湖に集結である。
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甲斐駒ケ岳とウィルタネン彗星 韮崎市銀河鉄道公園  平成30年12月13日

2018年12月13日 | 星空
 山梨県から富士山頂に沈むウィルタネン彗星を撮影するのは困難となったが、四方を山に囲まれた甲府盆地は他にも格好の良い山がたくさんある。そのひとつが甲斐駒ケ岳で、格好良い三角錐を描く姿は富士山にも劣らない容姿である。甲斐駒ケ岳山頂付近を舞うウィルタネン彗星を見るために軌道を計算して撮影に適している韮崎市郊外にある銀河鉄道公園を訪れた。甲斐駒ケ岳山頂に沈んで行くのが未明3時45分ごろなので2時15分に起床して現地を訪れる。


    銀河鉄道公園から見る南アルプス。右側の三角錐が甲斐駒ケ岳。その上にプレアデス星団(スバル)が輝いている。


    55㎜レンズで捉えた甲斐駒ケ岳。左上にぼんやりと輝いているのがウィルタネン彗星。

 17㎜レンズでも彗星を捉えることは出来るのだが、ぼんやりとした輝きなのでやはりあまり良い景色にはならない。赤道儀で追尾しながらの撮影も考えたが時間的にセットする余裕が無く、望遠レンズ装着してIso感度を上げてワンショットでの撮影を試みる。


    200㎜望遠、2.5秒でシャッターを切る。3秒を越えると彗星が流れて変形してしまう。Iso8000まで上げないと撮れない。


    山頂に迫るウィルタネン彗星。Iso8000ではいろいろと画像処理してもやはりノイズが多く画像が不鮮明である。


    こちらは300㎜望遠。F5.6のやや暗いレンズなので3.2秒でシャッターを切るが、やはり星が変形する。画像もきわめて不鮮明である。


    同じく山頂に迫る彗星

 予想はしていたが、やはりこの彗星をワンショットで撮影するのはかなり難しい。赤道儀で追尾してコンポジット合成するしか無いように思うが、残念ながら今のところそのような技術は持ち合わせていない。

 ふたご座流星群にはまだ早いのだがもう流れてもおかしくは無いので2台のカメラをインターバル撮影にセットし、2時間ほど撮りっぱなしにして車の中で仮眠することにする。


    比較的大きな流星が流れた。


    もう1台のカメラではセットが終わってシャッターを切った瞬間に流れたので、輝きがいまひとつだった。


    オリオン座の左上を流れた流星


    オリオン座の右上を流れた流星だが、放射する方向が違うのでふたご座流星群とは別のものかも知れない。


    もうすぐ夜明け。右上に写っている2つの星がふたご座。

 700コマほど撮影して写っていた流星は5個だった。ふたご座流星群の極大日でも50コマに1個程度なので、極大日の2日前にしてはまずまず飛んだほうだろう。ちなみに自分の目で見た流星は2個で1個はカメラ視野の外だった。15日の未明はスッキリと晴れてくれることを祈る。



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光度を増したウィルタネン彗星 ふもとっぱらと精進湖  平成30年12月12日

2018年12月13日 | 星空
 12月中旬に近日点を通過し地球に接近するウィルタネン彗星は、記憶が正しければこの日に最も太陽に近づき光度を増しているはずである。そろそろ4等級の前半まで明るくなっていることが予想され、広角レンズでもその姿は捉えられるはずであるが、核よりも周辺の光が大きい彗星のためボヤッとした光になってしまいなかなか撮影は難しい。この日は夕方の5時50分ごろ、プレアデス星団とウィルタネン彗星の間を国際宇宙ステーションISSが通り過ぎて行くという面白い現象が起きる日だったので、富士山の上をISSが通り過ぎる場所を計算してふもとっぱらに出かけた。出発時間がギリギリになってしまい、急いで2本のカメラを構えてなんとか間に合ったが、赤道儀はセットする時間が足りなかった。しかしその前に、甲府を出発する時はくっきりと見えていた富士山だったのに日没を過ぎた頃からあっという間に雲が湧き出し、肝心のISSが飛ぶ時間には空は雲に覆われてしまい、プレアデス星団とウィルタネン彗星は姿を消してしまった。


    1台目のカメラをセットした時には見えていたプレアデス星団。うっすらとウィルタネン彗星の影も写っている。


    しかしあっという間に雲が広がってしまい星は隠れてしまう。


    もう1台のカメラ。この時間はまだプレアデス星団が見えている。


    雲間に現れた国際宇宙ステーションISS。肉眼では確認できなかったがかなり明るい光を発していた。


    9枚を比較明合成。雲の中で光が見えなくなってしまった。

 プレアデス星団とウィルタネン彗星を入れてISSを撮影したかったのだが残念ながら雲に阻まれて失敗に終わる。

 富士山ライブカメラで他の場所からの画像を確認しても富士山は雲に隠れてしまっている。光度を増しているウィルタネン彗星を撮影しておきたかったのだがこれでは無理だろうと撤退したのだが、精進湖まで行くと富士山は見えないもののプレアデス星団は見えていた。これならば彗星だけなら撮影出来るのでは?と、精進湖の湖畔に行ってカメラを構える。


    精進湖の湖畔から見上げる空。中央寄り右上にギリギリでウィルタネン彗星が写っている。


    35㎜、30秒追尾で捉えたプレアデス星団、おうし座アルデバランとウィルタネン彗星。


    上記30秒×6枚=180秒を加算処理


    こちらは200㎜、60秒×5枚=5分を加算処理


    300㎜、30秒追尾


    上記7枚を加算処理

 この彗星は見かけの移動速度が速く、望遠レンズで捉えた画像を10分間加算処理すると彗星の核が流れて変形してしまうことがわかった。メトカーフコンポジットという方法があるのだが、ソフトの使い方が良くわからず何度トライしても失敗してしまう。

 山梨県から富士山頂で舞うこの彗星を捉えるのは場所的に無理になってしまった。もうすぐ迎えるふたご座流星群であるが、富士山と彗星と流星を捉えることは可能であろうが、広角レンズで捉える彗星はボヤッとした光にしかならず、インパクトのある写真にはならないだろう。赤道儀で追尾しながら、風景を無視して撮影することになりそうである。
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