山梨百名山から見る風景

四方を山に囲まれた山梨県。私が愛して止まない山梨の名峰から見る山と花と星の奏でる風景を紹介するページです。

ヒツジグサ咲く  令和3年8月26日

2021年08月30日 | 水辺に咲く花
 7月下旬に訪問した時にはまだ花が見えなかったヒツジグサであるが、もうそろそろ咲いている頃ではないかと思う。現地に到着したのが午後3時ごろになってしまい、やや出遅れてしまったが、双眼鏡で池面を覗き込んでみるとポツポツと白い花が浮かんでいる。


    ヒツジグサが咲く池


    白い花が池面に浮かんでいる。


    今年も咲いてくれたヒツジグサ


    昨年とは咲いている位置がだいぶずれている。


    距離が遠くなって撮るのが難しくなってしまった。


    対岸からのほうが距離は近いが、藪と木があって撮影ポジションの確保が難しい。

 午後4時を過ぎて日が陰って来ると、ヒツジグサは次第に花を閉じていった。さて、もうひとつ別の池を訪問してみよう。


    今年に入って何度か訪問しているこちらの池。水量が増えて草地の仲間で入るのは長靴でないと難しくなっている。


    ホタルイと思わしき草がたくさん生えている。


    たぶんホタルイ


    水の中から生えていたこちらはホタルイで間違い無さそうだ。


    この小さなヌマハリイみたいなのは何?おそらくマツバイと思われる。


    この玉状になった小穂のカヤツリグサの仲間も初めて見る。


    ヒメクグという草のようだ。


    これもまた始めて見る草。


    図鑑で見るとハタガヤというカヤツリグサ科の草のようだが、生育環境が海岸や日当たりの良い砂地と書かれており、別物かも知れない。


    前日の椹池で見たものと同じ、ヒデリコと思われる。


    水量が増えて近付けないが、イネ科やカヤツリグサ科の植物が多数生育している。双眼鏡で覗き込みながら観察してみる。


    ヌマハリイの群生


    これが探し物のススキではないか?


    間違い無さそうだ。探していたヒメマツカサススキだ。


    アブラガヤだと思って撮影してきたこちらの草も、見直してみればヒメマツカサススキだった。もう1段望遠で撮影して来るんだった。

 水辺に生える草は分からないものだらけ、初めて見るものだらけである。新鮮な出会いがあるが、頭の中はクエスチョンだらけである。数年前から情報を集めて探しているマツカサススキの仲間3種類のうち、ようやくヒメマツカサススキに出会うことが出来た。大きな前進だと思っている。

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椹池の水生植物 令和3年8月25日

2021年08月27日 | 水辺に咲く花
 そろそろ椹池のサワギキョウが咲いている頃だと思う。ナガエミクリも咲き出しているのではないだろうか?午後から訪問してみる。


    夏の椹池


    トウバナの仲間は何度勉強しても忘れてしまう。


    穂先にたくさん花を咲かせるこれはイヌトウバナ。


    葉の腋窩に小さな花を付けるこれは?


    コシロネと思われる。


    コバノギボウシは池の周辺に点々と咲いている。


    そしてお目当てのサワギキョウ。少し早かった。


    まだ咲き始めだが、今年は花付きが悪そうである。


    残念ながらあまりパッとしない。


    カヤツリグサ科やイネ科の植物がたくさん生育している。


    しかしアブラガヤ以外は分からないものばかり。これはヒロハノドジョウツナギというイネ科の草か?


    こちらも初めて見る草。ヒエガエリだろうか?


    カンガレイは花を咲かせている。


    ナガエミクリ。今年は少し少な目である。


    ナガエミクリの花。上が雄花で下が雌花。


    岸のすぐ近くに咲いているのを発見。


    ナガエミクリの雄花


    雌花。


    初めて見る植物。たぶんカヤツリグサ科の植物だろう。


    3枝の雌しべと黄色い雄しべがあるようだが小さくて詳細は不明。おそらくヒデリコではないかと思う。


    アギナシの葉。再三探したが数枚しか確認出来ず。今年も花は咲かなそうである。


    水際に何か咲いている。


    これもまた始めて見る植物。図鑑やネットで調べるがなかなか判明しない。


    ミズオトギリというオトギリソウの仲間だった。関東地方では絶滅危惧種になっている都県が多い。

 期待していたサワギキョウは花付きが悪く残念だったが、毎年のように訪問している椹池でも来るたびに新しい発見がある。特に今回出会ったサワオトギリはあまり見られる植物では無いのではないかと思う。アギナシの花を期待しているのだが今年も咲きそうに無く、数も減ってしまっているのが心配である。


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コヒロハハナヤスリその後 令和3年8月24日

2021年08月26日 | シダの仲間
 6月初旬に訪問して胞子穂を出しているのを確認しているコヒロハハナヤスリだが、その後はどうなっているのだろうか?初めて見つけたのは昨年10月だが、その時には既に痛み始めていた。今頃は元気に胞子穂を伸ばしている頃ではないだろうか?


    たくさん葉を出しているセンブリ


    花芽はまだ見えない。咲くのは3~4週間先になりそうだ。


    たくさん生えていたはずのネジバナがひとつも見当たらない。これは草刈りが行われた後ではないだろうか?


    フユノハナワラビはまだほとんど姿を現しておらず、見つかったのはこの1株のみ。


    元気なコヒロハハナヤスリを発見。


    別角度から。すらりと延びていて格好良い。


    胞子穂の拡大。まだ胞子は放出されていない。


    まだ小さな個体。しかし、胞子穂を出しているのはこの2株のみで昨年に比べるとかなり少ない。


    葉もあまり見当たらない。

 6月にはもう少し個体数を確認しているが、今回見つかったのはほんの数株のみだった。昨年は20株くらいは見ているので激減である。草刈りで刈られてしまっているのかも知れない。残念である。

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これはヤマジオウなのか? 樽峠登山口  令和3年8月22日

2021年08月26日 | 渓谷
 春に樽峠周辺を散策した際にヤマジオウと思わしき葉を見かけた。静岡県では比較的良く見かけるかも知れないが、山梨県ではおそらく南部町周辺の静岡県県境に近い場所でなければお目にかかれないのではないかと思う。花が咲いたのかどうか?南部町まで来たので、日没前にちょっと立ち寄ってみる。


    このあたりはランヨウアオイが多いのだが・・・


    この葉はカンアオイかカギガタアオイのように見える。花は見当たらなかった。


    コミヤマスミレの葉が結構たくさんある。


    こちらは斑入りのコミヤマスミレの葉。


    種が残っていた。


    これが目的のヤマジオウと思われる葉。


    しかしどの株を見ても花は咲いていないし、花芽も見当たらない。


    どうやら今年は咲いてくれないようである。

 残念ながらヤマジオウと思わしき葉には花はひとつも付いていなかった。花を見てみないと確定は出来ないが、花芽も見当たらないので今年は咲かないようである。来年に期待しよう。

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ナツエビネ再訪  令和3年8月22日

2021年08月25日 | 渓谷
 今年確認したナツエビネは花芽を付けた株のほとんどが花を咲かせずに立ち枯れしてしまった。しかし、まだ蕾の株がいくつか残っているのを確認している。おそらくそろそろ見ごろになっている頃だろう。長雨でなかなか見に行けなかったがこの日は雨は降らなそうである。念のためザイルを携帯して渓谷に下りてみる。


    前回の8月14日に見た花はさすがにもう終盤だった。


    立ち枯れした花の後にもう1本出た花芽はまだ蕾だった。


    前回蕾だった株。


    花は咲いたが上部は咲かずに枯れてしまっていた。


    この株はまともに咲いてくれた。渓谷を見下ろすこのポジションも良い。


    綺麗に咲いてくれたナツエビネ。こんな景色を見たかった。


    渓谷脇に咲いたナツエビネ。ポジションは良かったが花の色が薄いのが残念。

 他に無いかと周辺も探索してみたが、新しい株は発見出来なかった。その代わりに、岩壁に珍しいシダが付着しているのを発見した。


    傷んでいるがこれはオクタマシダではないだろうか?ソーラスは付いていなかった。


    双眼鏡で上の岩壁を探してみると、何株か付いている。


    トリーミング画像。やはりオクタマシダで間違い無さそうである。


    側面の斜面をよじ登ってさらにその上の岩壁を横から覗き込んでみる。ここにも何株か生えている。


    トリーミング画像。2株確認出来た。

 苔の生えた岩壁を好むオクタマシダは、山梨県で確認されている場所はきわめて少ない貴重なシダである。良い状態のナツエビネが見られたことも、このシダに出会えたことも良かった。しかし、蒸し暑過ぎて汗びっしょりになり、ブヨの大群と足元には次々とヤマヒルが襲って来る状況下での花探索で、結構へばった。ここを訪問するのはまた来年にしたいと思う。

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北杜市の花探索再び  令和3年8月21日

2021年08月24日 | 里に咲く花
 北杜市に生育しているというマメ科の植物は、先日私が探索した場所あたりを花の師匠が何度か訪問してくれたそうだが、今年は見つかっていないらしい。別の場所の情報をいただき、さらに北杜市在住の花仲間を誘って探索に出かけてみた。もうひとつ、今年は見たいと思っていたキツネノカミソリの群生地の場所も教えていただき散策してきた。


    北杜市に咲くキツネノカミソリ。


    葯が千切れて脱落しており、訪問時期が遅かった。


    咲き終えたキツネノカミソリ。かなりの個体数がある。


    満開の頃に訪れたらさぞかし素晴らしい光景だっただろう。


    もう1ヶ所の場所を訪問。こちらももう花が傷んでしまっていた。


    来年は満開の頃に訪問してみたい。蝉の抜け殻はちょっと不気味だ。

 もうひとつの探し物の場所を花仲間に案内してもらって2人で草むらの中を探してみるが、かなり個体数が少ない植物のうえに、1年草なので場所を移動している可能性があるし、消滅しているかも知れない。数ヶ所目にやっと発見してバンザイするが、本来は青色の花が咲くはずなのにこの場所の花は全て白花である。


    ようやく発見。探していたマメ科の一年草。


    しかも結構な個体数がある。


    しかし、本来は青色の花が咲くはずなのだが・・・


    この場所のものは全てが白花である。


    探し物のタヌキマメであることは間違いない。

 偶然にこの場所のタヌキマメが白花だったのか、それとも白花を見つけて誰かがこの場所に移植したものなのか?そこは不明である。しかし、白花のタヌキマメが珍しいものであることは間違いない。どこかに本来の青色のタヌキマメが生育しているはずである。さらに探索を続けてみたいと思う。

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身延町に咲くカリガネソウ  令和3年8月20日

2021年08月23日 | 山に咲く花
 雲の多い朝の空だったが、ライブカメラをチェックしてみると富士山が綺麗に見えていた。これならば、そろそろ見ごろを迎えているであろう櫛形山のマツムシソウを前景に富士山が見られるかも知れない。まずは櫛形山に行ってみるが、駐車場に到着した途端に雨が降り出してしまう。カッパを着て傘を差して一旦は出発したものの、結構な降りの雨に嫌気がさしてしまい途中で撤退する。


    傘を差しながらの散策となってしまう。咲き出したばかりのサラシナショウマ。


    ひょっとしたらと思って探してみると、1本だけこの半透明なランに出会えた。


    トラキチラン。この場所で見るのは初めてである。


    周辺の草に飲み込まれてますます小さくなってしまっているこの草。


    ホザキツキヌキソウ。今後がますます心配である。

 午前中には櫛形山から下山して街中まで戻って来た。空は曇り空だがふもとは雨が降っていない。ならば、まだ見たことが無い身延町に咲く花を見に行ってみよう。駐車場に到着する少し手前からまたしても雨が降り出してしまう。結構な降り方である。雲画像と雨雲画像をチェックしてみると午後3時ごろには止んできそうである。1時間ほど車の中で昼寝しながら雨脚が弱まるのを待ち、カッパを着て傘を差して出発する。天気予報通りに午後2時半ごろから雨が上がってきたが、とても蒸し暑いうえにカッパを着ていたので汗だくになってしまった。しかも、林道をいくら歩いても目的の花が見当たらない。


    川は増水している。


    道端にたくさん生えている外来種のダンドボロギク。


    シノブ


    こちらは葉の細いタチシノブ。


    苦手な樹木も少しだけ見て歩く。普通に見かけるミズキ(ミズキ科ミズキ属)。


    丸い実が成っている。葉の辺縁全体に鋸歯があり、ムクノキ(ニレ科ムクノキ属)と思われる。


    どこかで見たことがあるような実だが??調べてみるとクマシデ(カバノキ科クマシデ属)のようである。


    神社?


    本殿


    その先はあまり歩く人は居ないようである。


    チラ見えの富士山

 どうやら道を間違えたようである。戻って別の林道を歩いてみる。今度はそれらしき花が目に付いた。


    堰堤の上にそれらしき花が咲いていた。


    個体数はそれなりにあるが・・・


    まだほとんどが蕾で、1週間ほど早かったようである。


    見たかったのはこの花、カリガネソウ。山梨県で生育している場所はごく限られている。


    ついでにこの花も確認に行ってみたが、既に花は終わっていた。


    春に葉を発見した時はオオキツネノカミソリかと思っていたのだが、ピンク色の花が咲いたらしい。これはナツズイセンであろう。

 雨は途中で止んだが蒸し暑くて汗だくとなり、持って行った1リットルの水は途中で無くなってしまった。行く先々で雨に降られて不運な1日となってしまったが、ここのところずっと天候が不順なので止むを得ないであろう。早く秋晴れの空が広がって来ることを願いたい。

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カリガネソウが咲き出す  令和3年8月19日

2021年08月21日 | 里に咲く花
 北杜市の散策では途中で雨に降られてびしょ濡れになってしまったが、車に戻って隣の甲斐市までやって来ると小雨になってきた。日没までにはまだ少し時間があったので、遠回りにはなるがそろそろ咲いているであろうカリガネソウを見に行ってみる。


    カリガネソウが咲いている。


    まだ咲き始めたばかりのようである。


    蕾が多い。


    個体数はきわめて少なく、10株には満たない。


    用水路周辺に咲いたカリガネソウ。こちら側にあった株は消滅してしまっていた。

 この界隈で自生しているのはこの場所しか知らないが、貴重な花であることを知る人はあまり居ないようである。危険な状態にあるのは以前と変わらない。

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北杜市の田園周辺を散策  令和3年8月19日

2021年08月21日 | 里に咲く花
 北杜市のどこかに探し物のマメ科の植物が生育しているらしい。おおよその場所を知り合いの人から教えていただいたのだが詳細は不明である。見つかる可能性は低いが、どんな感じのところなのか下見のために散策に出かける。


    草むらを散策していたら学校の庭に抜け出てしまった。不審者の如く柵を乗り越えて脱出・・・。


    用水路脇に生えていたコバノギボウシ


    田んぼの畔にも生えていた。


    この黄色い花は初めて見る。葉っぱがネムノキのように分かれている。


    調べてみるとカワラケツメイというマメ科の植物だった。


    タカサブロウというキク科の植物だろう。


    あちらこちらにはびこっているアオゲイトウという外来種だが・・・


    ホソアオゲイトウのほうかも知れない。


    ヘラオモダカだと思う。


    この界隈の田んぼには普通に生えている。


    田んぼの畔周辺にはカヤツリグサ科の植物がたくさん。


    先が尖っている。カヤツリグサのようだ。


    初めて見るカヤツリグサ。


    タマガヤツリという草らしい。


    こっちの小さいのは?


    ヒナガヤツリと思われる。


    ホタルイのようだがずいぶん小さい。イヌホタルイと思われるが、柱頭が2枝か3枝かまでは観察していない。


    テンツキ?それともヒデリコ?


    小穂がたくさん着くこの感じはヒデリコと思われる。

 田んぼの周辺は知らない植物の宝庫である。他にも見たことが無いものがたくさんあったが、一度には調べ切れないし覚えられないのでこのくらいにしておきたい。探し物のマメ科植物は全く気配が無かった。どんな環境のところに生育しているのかも良く知らない。もう少し情報を集めて再探索してみたい。

 探索を始めた頃には青空が見えていたが次第に雲行きが怪しくなり、戻り際に遂に雨が降り出してしまう。雨具は何も持っていなかったので木の下で少しばかり雨宿りしていたが止みそうに無く、ずぶ濡れになって車に戻ることとなってしまった。


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富士山麓のツリシュスラン  令和3年8月18日

2021年08月20日 | 山に咲く花
 長雨が続いていてなかなか見に行けないが、そろそろツリシュスランが満開を迎えている頃だろう。この日も朝は雨が降っていたが午後からは回復して来る予報である。しかし、富士山麓は難しいかも知れない。お昼を過ぎた頃から甲府盆地には青空が見え始めた。さっそく出かけてみようと思ったのだが、長雨の影響で精進湖線は通行止めになってしまっていた。少し遠回りになるが御坂道を通って河口湖に抜け出る。御坂トンネルを抜けた途端に、河口湖側はかなりの雨が降っている。どうなるか分からないが、とにかく現地まで行ってみると、やがて雨は止んで薄日が見えるようになってきた。


    思った通り、満開になっていたツリシュスラン。


    下のほうはもう痛み始めていた。


    咲く前に重さに耐えきれずに落下してしまうのではないかと心配していたが、無事に6本全てが咲いてくれた。


    角度を変えて撮影。


    雨が上がり、少しだけ陽が差し込んでくれた。


    別の小さなランを見に行ってみる。


    もう終盤で大部分は散っていた。


    今年は数が少なかったハクウンラン。

 ハクウンランは数が少なかったうえに訪問時期も遅かった。雨で来れなかったので止む無しだが、一昨年たくさん咲いてくれたように、またいつかたくさん咲いてくれることを期待したい。ツリシュスランは幸運なことに少し陽が射してくれたおかげで、そこそこに良い画像を撮影することが出来た。周辺の苔が剥げ落ちてしまっていてもはや花を咲かせるだけの元気は無いのではないかと思っていただけに、よくぞこれだけ咲いてくれたと褒めてやりたい。

 夕方になると笠雲を被った富士山が姿を現した。大石公園に立ち寄ってみる。


    ラベンダーはもう終わっていた。


    緑色のコキアと笠富士


    久しぶりに見る富士山


    やはり雄大で格好良い。

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滞留河川に生育する水生植物  令和3年8月18日

2021年08月18日 | 里に咲く花
 長い雨が続いていて九州や山陰・山陽地方ではかなりの水害が起きているようである。甲府市はさほどの大ぶりの雨には見舞われていないがほとんど太陽が見えない日が何日も続いている。この日も朝から小雨が降っていたが昼ごろから青空が見えるようになってきた。これならばそろそろ咲いているであろう花が見られるかも知れない。富士山麓に向かうが、精進湖線の右左口トンネルを過ぎたあたりから雨が降っている。やはり富士山に近付くと雨のようだ。引き返して以前から着目していた釜無川近傍の滞留河川周辺を散策してみる。ところが、準備して出発しようとした途端に雨が降り出してしまい、傘を差しながらの散策となった。


    川底に藻が生えている。


    葉の幅が広くて辺縁が脈打っているようである。これはエビモ(ヒルムシロ科ヒルムシロ属)ではないかと思う。堰堤が高く採取は難しい。


    対岸に生えているのはイヌドクサと思われる。


    水草の葉が浮いている。


    さらに進むとたくさん生育していた。


    探していたミズアオイか?と思ったのだが、葉の形が違う。


    ハート形に近い葉の形で辺縁がギザギザしている。


    花が咲いている株があった。青色では無くて白い花が咲いている。


    水路一面にこの水草だらけ。


    ただの雑草にしか見えない。

 自宅に戻ってからネットや図鑑で調べてみると、これはヒシ(ミソハギ科ヒシ属)という植物であることが分かった。2018年版の山梨県レッドデータブックを見てみると、ヒシは絶滅危惧種に含まれており情報不足(DD類)になっていた。1年草のこの植物は年によって個体数の増減があることが予想され、調査時に見つからなかったのかも知れない。今年は大発生しているようである。

 その他にも見慣れない植物が多数生育していた。図鑑とネットで調べたが、間違っているかも知れない。


    バカデカいオモダカが・・・と思ったが。


    調べてみるとクワイという植物のようである。球根が食用になるらしい。


    この黄色い花は?初めて見る植物である。


    望遠レンズを持って行かなかったので詳細は不明だが、花は4弁に見える。おそらくアメリカミズキンバイ(ヒレタゴボウ)と思われる。


    この群生しているのは何?これも初めて見る植物。


    白い花が咲いている。形から見てキク科と思われる。ネットで調べてみるとミズヒマワリという外来種(特定外来種)ではないかと思う。

 ちょっと下見のつもりで歩いてみたが、見たことが無い水生植物に多数出会うことが出来た。特にヒシというノーマークだった水草に出会えたのは大収穫だった。探し物のミズアオイには出会えなかったが、まだ時期が早いので9月に入ったら再訪してみたいと思う。きっとこのあたりに生育していると思う。

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オオヒョウタンボク(スイカズラ科)

2021年08月18日 | スイカズラ科
 本州中部の亜高山帯~高山帯下部の低木林に生育する落葉低木である。高さは1 ~ 2mほどで枝の髄は中実。葉は対生し、長さ5 ~ 14㎝、幅 3 ~ 5㎝の楕円形~長楕円形で先は尖る。葉腋から花の主脈に沿って花柄を伸ばし、2 個ずつ花をつける。花冠は長さ約 1.3㎝ほどで、上部が2裂して唇形となり、上唇はさらに浅く4裂する。花は 7 ~ 8 月。山梨県では北岳周辺に生育しているが個体数はあまり多く無く、柔らかい葉は鹿の食害を受けている。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省(-)


    オオヒョウタンボク 令和3年6月 北岳で撮影


    オオヒョウタンボクの白い花


    葉は柔らかく、鹿の食害を受けている。

 ⇒山梨県の絶滅危惧のスイカズラ科植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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ニッコウヒョウタンボク(スイカズラ科)

2021年08月17日 | スイカズラ科
 関東地方・中部地方・近畿地方北部の標高700〜1900mの山地帯の林縁や低木林中に生育する落葉低木である。高さ1 ~ 2m で、枝は中実で稜があり四角い。葉は対生し、葉の長さは3 ~ 10㎝、幅 2 ~ 6㎝の卵形~卵状披針形で、先は次第に尖り、葉裏はやや粉白を帯びる。花期は5 月~ 6 月で、葉腋から花柄をだし、上向きに 2 個ずつ花をつける。はじめ白色、後に淡黄色に変わる。果実は 2 個が合着する。山梨県では奥秩父、御坂山系、南アルプスに生育しているが個体数は少ない。

 2018年山梨県絶滅危惧ⅠB 類(EN) 2017年環境省(-)


    ニッコウヒョウタンボク 令和3年6月 御坂山系で撮影


    白いニッコウヒョウタンボクの花


    高さは1~2mであまり大きくはならない。


    花はあまり多くは付かない。


    別株 令和4年6月 御坂山系で撮影。 木の幹は主に縦方向にひび割れる。


    この株は花がピンク色がかっていた。

 ⇒山梨県の絶滅危惧のスイカズラ科植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~


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クロミノウグイスカグラ(スイカズラ科)

2021年08月17日 | スイカズラ科
 北海道と本州の中部地方以北の亜高山帯~高山帯の日当たりの良い礫地に生育する落葉低木である。高さ0.5m 以下。葉は対生につき、倒卵形~長楕円形で両面とも有毛または無毛。苞は有毛。花冠は漏斗形で 5 裂し、黄白色。花期は 7 月。8 ~ 9 月に粉白を帯びた黒紫色の実が熟す。山梨県では北岳およびその周辺で生育が確認されているが個体数は少ない。

 2018年山梨県カ 絶滅危惧ⅠA 類(CR) 2017年環境省(-)


    クロミノウグイスカグラ 平成3年6月 北岳で撮影


    クリーム色の花冠は漏斗状で5裂する。


    高さは30㎝ほどの落葉低木


    まだ蕾のクロミノウグイスカグラ


    結実して黒い実をつけたクロミノウグイスカグラ 平成3年8月撮影

 ⇒山梨県の絶滅危惧のスイカズラ科植物一覧

 ⇒山梨県の絶滅危惧の植物 ~科別分類~

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南部町の樹木を巡る  令和3年8月11日

2021年08月15日 | 樹木類
 高山植物や絶滅危惧の植物はだいぶ勉強したように思うが、普通に生えている草花や樹木はあまり知らない。特に樹木に至っては全く不勉強でほとんど無知と言っても良い。知識を付けなければならないと思いつつもなかなか進んでいない。今回偶然に絶滅危惧種のカラスザンショウが見つかったことがあって、その周辺にあった樹木も少し見て回って来た。


    分かるのはこのクリの木くらいだが、これも実が付いていなかったらたぶん分からない。


    カラスザンショウ。南部町では比較的多いので、以前から見ているはずだが同定が出来ていなかった。


    カラスザンショウの花


    木の枝には棘がある。


    木の幹にも棘があるのが特徴。


    この木はずっとウルシだと思っていたのだが、調べてみるとどうも違うようだ。


    葉に粗な鋸歯がありウルシ科ウルシ属のヌルデという木らしい。雌雄異株でこれは雌花と思われる。


    これも比較的多く生えていた木。


    葉の柄が赤く、トウダイグサ科アカメガシワ属のアカメガシワという木のようだ。雌雄異株でこれは結実しかけた雌花。


    渓谷の眺め


    河原や川の土手沿いに多く生えていた木。


    葉が大きくてエンドウマメのような実が成っている。ノウゼンカズラ科キササゲ属のキササゲという木らしい。中国原産の観賞用の木が野生化したもの。


    これもあちらこちらで見かけるが良く知らない木。ガマズミとの区別がいまいち出来ない。


    実がまだ熟していないが、赤く無いのでガマズミでは無さそうである。ミズキ科ミズキ属のミズキと思われる。葉脈が辺縁まで達しないところで区別できそうである。


    このやや大きな木は何?


    桑の木の葉のように見えるが大きい。


    花や実は付いていなかった。これは探しているカジノキではないかと思う。


    ひび割れ状の木の幹。花を見ないと確定は出来なそうだが、雌雄異株なのにこの木1本しか見当たらない。


    ヨコグラノキという珍しい木らしい。クロウメモドキ科ヨコグラノキ属。


    しかし、この木の貴重さを知らない。

 見渡す限り知らない樹木ばかりである。樫の木の仲間も少し勉強したが、もう記憶の中から消えてしまっている。またやり直しである。

 他の植物も見て回った。


    ツル性の植物、イタビカズラ


    花は終わっているので実を期待したが付いていなかった。


    このアリドオシの実が見たかったのだが・・・


    いくら探しても実が付いている木は見つからなかった。もう落下してしまったのだろうか?

 樹木は見るたびに自分の知識の無さを実感するばかりである。先は長い。

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