天候がいまひとつで午後か夕方には雨が降り出しそうである。折角の1日休みなのだが植物探索に行くかどうか迷っているうちに時刻は10時になってしまった。
情報をたくさん提供していただいている花博士からさらにビッグな情報を提供していただいた。既に4~5回探索に出かけている南部町に生育しているはずのハシナガカンスゲであるが、全く感触が無く見つかる気がしなくなっていた。ところが、いつも探している場所とは遠からずとも近からぬ場所に生育しているのを確認してきてくれた。これは見に行かないわけには行かない。出発時間が遅くなってしまったが出かけてみる。
目指すのは渓谷の奥
南部町らしく、カナクギノキが生えていた。
花はまだ咲き始めたばかりである。
ミツバツツジはほぼ満開
ヒメウツギもほぼ満開
白い花が鮮やかなヒメウツギ
苔の岩壁に咲いたタチツボスミレ
ツルシロカネソウが満開になっていた。
花が終わっているテンナンショウの仲間。葉が細長い。
おそらくこれはヒガンマムシグサであろう。
ホソバテンナンショウ?と思ったが葉軸の別れ方がちょっと違うように見える。
これは山梨県側では珍しいウメガシマテンナンショウらしい。
しばしば目にしているやや大型のスゲ、ミヤマカンスゲ。
鱗片が茶色いものが多く、果胞には毛が生えているはずである。
こちらはさらに大型で葉の幅が広いカンスゲ
雌小穂は黄緑色で剛直な感じがする。
岩壁にやや小型の葉が柔らかそうな感じのスゲが生えていた。
これこそが再三探しても発見出来なかったハシナガカンスゲであろう。
想定していたよりも小さかった。生育環境も森の林床に生えると思っていたが岩壁に生えていた。
先端が雄小穂、その下が雌小穂
雌小穂は嘴がやや長く、外側に曲がる。果胞には毛が生えていない。
違うタイプのハシナガカンスゲが生えていた。
こちらは鱗片が茶色いタイプ
こんな岩壁にこのように群生しているとは想定外だった。
近くにはイワユキノシタが群生していた。
もうすぐ咲きそうなイワユキノシタ
半ば諦めかけていたハシナガカンスゲだが、花仲間の花博士のおかげで出会うことが出来てとても感動した。生育環境が分かったので今度は別の場所で探せるかも知れない。しかし、ヒメカンスゲやスルガスゲに似ており、一見しただけで判別できるかどうかはまだ全く自信が無い。もっとたくさん見てたくさん勉強しなければならないであろう。