*チョット遅すぎる嫌いはあるが、金融業成長の要因は海外展開の適切なパ-トナー企業の洗濯
西日本シティ銀行は26日、シンガポールを拠点とする東南アジア最大のDBS銀行と業務提携したと発表した。取引先企業の東南アジア進出や、シンガポール証券取引所への上場などを支援し、銀行としても収益拡大を狙う。 (中村雅和)
DBS銀行は、シンガポール開発銀行として、同国政府が設立した。総資産は32兆円で、東南アジアに広くネットワークを持つ。
提携は、西日本シティ銀行から持ち掛けた。両者とも中小企業への融資などにノウハウを持ち、合意に至った。具体的には、口座開設や輸出入業務での相互協力などを盛り込んだ。西日本シティ銀行は海外市場を、今後の「生存戦略」の柱の一つとする。国内市場は少子化や人口減少によって、長期的には縮小が避けられない。
規模の大小にかかわらず、企業が海外市場を目指すケースが増えると想定される。銀行にとって、取引先企業の海外進出を支援することは、金融需要の掘り起こしとなる。さらに、起業家の発掘・育成にもつながる。
海外の中でも、ASEAN(東南アジア諸国連合)は、経済発展に伴うインフラ投資も活発だ。今後も人口増加が予想され、比較的高い成長率が続くとみられる。
ASEANでシンガポールは、現地の金融センターとしての存在感を高める。日本企業などがシンガポールに、東南アジアの“司令塔”を設置することも多い。 西日本シティ銀行もこうした動きをみて、今年3月、シンガポール駐在員事務所を開設した。
一方、DBS銀行側は、西日本シティ銀行との協力を通じて、九州企業の誘致を促進することができる。
西日本シティ銀行の井上一成国際部長は「シンガポール事務所や今回の提携を活用し、顧客の東南アジアでのビジネス展開を効果的にサポートする。日本国内での融資やコンサルティングにつながることも期待したい。国際業務は銀行にとってビジネスチャンスだ」と語った。
DBS銀行(英: DBS Bank Limited、中: 星展银行有限公司)は、シンガポールの銀行である。現在の名前になる前の2003年7月までは、シンガポール開発銀行(英: The Development Bank of Singapore Limited、中: 新加坡发展银行)として知られており、日本語では、改名後もこの名前で呼ばれている場合が多い。
この銀行は1968年にシンガポール政府により開発に対する融資機関として設立された。今日では、その支店が100以上も島々に広く存在している。DBS銀行は東南アジアにおいて資産において最も大きな銀行で、アジアの中でも大規模な銀行の1つである。香港とシンガポールにおいて、一般銀行業務、資金調達、資産運用、証券仲介、負債処理において優位な位置を確保している