THINKING LIVE シンキングライブ

シンキングライブは経済情報サイト
矢野雅雄が運営しています。

0877、クレハ、中国に新工場建設、リチウムイオン電池用接着剤15年、3倍増目指す

2011年09月23日 16時48分43秒 | nobot

クレハは中国の新工場と並行して、伊藤忠との合弁でアメリカ向け生産を発足させる!

クレハは21日、リチウムイオン電池の接着剤に使う高機能樹脂の新工場を中国に建設すると発表した。約60億円を投じ、2014年春をめどに稼働する。現在いわき事業所(福島県いわき市)で生産しているが、海外工場は初めて。電気自動車向けなどで需要が拡大 する樹脂の生産能力を2倍以上に引き上げ、15年度には、現在の約3倍の160億円の売り上を目指す、

クレハ/中国におけるフッ化ビニリデン樹脂製造子会社の設立および設備を新設

中国におけるフッ化ビニリデン樹脂製造子会社の設立および設備新設について

当社は、リチウムイオン電池(以下、「LiB」)用バインダーおよび一般産業用エンジニアリング・プラスチックとして使用されているフッ化ビニリデン樹脂の需要拡大に対応して、現有のいわき事業所(福島県いわき市)の製造設備(年産4,000トン)に加え、中華人民共和国江蘇省常熟市の常熟新材料産業園に、フッ化ビニリデン樹脂製造子会社として呉羽(常熟)氟材料有限公司(※氟=フッ素)を設立し、年産5,000トンの製造設備を新設することとしましたので、お知らせいたします。
当社は、高分子重合技術をベースとして1970年に日本で初めてフッ化ビニリデン樹脂の工業生産を開始しました。以来、フッ素樹脂としての耐薬品性や電気的特性などの優れた性能と汎用樹脂並みの成型加工性を持つバランスの取れたエンジニアリング・プラスチックの特長を活かし、LiB用バインダーや、耐食バルブなどの一般産業用として、様々な用途で使用されてきました。
LiB用バインダーは、携帯電話、高機能携帯端末、ノートパソコン向けの民生用小型LiBの数量拡大に伴い今後も安定的な需要拡大が見込まれるほか、EV、HEV、PHEV向けの車載LiB用途や電力貯蔵用定置型電源用途などの大型LiB用向けに急速な需要拡大が見込まれています。
また、一般産業用においても、国内外からの旺盛な需要に加えて、太陽電池用バックシート向けや水処理用中空糸膜向けでの需要拡大が見込まれています。
当社は、本年7月にいわき事業所のフッ化ビニリデン樹脂製造設備を年産2,700トンから4,000トンに増強したところですが、アジア市場をはじめとした今後の世界的な需要拡大に対応すべく、原料の安定確保を含め中国に下記の子会社を設立し、フッ化ビニリデン樹脂の安定的な供給体制を構築してまいります。
なお、本件による当期業績予想への影響はありません。


【呉羽(常熟)氟材料有限公司の概要】
所在地:中華人民共和国江蘇省常熟市常熟新材料産業園(本工場用地面積約9.3万㎡)
資本金:60百万USドル(当社グループ100%出資)
設立時期:2011年12月予定(2012年夏着工・2014年春稼動開始予定)
設備能力:フッ化ビニリデン樹脂製造設備/年産5,000トン
設備投資額:約60億円
※ フッ化ビニリデン樹脂 = PVDF:Polyvinylidene fluoride
※ バインダー ~ 正極ではアルミ箔に正極材を、負極では銅箔に負極材をそれぞれ塗布するときに使用する接着剤。
※ 当社のフッ化ビニリデン樹脂売上高:2010年度実績約60億円、2015年度計画約160億円

クレハ、伊藤忠合弁、

クレハと伊藤忠商事は、需要増加が見込まれるリチウムイオン電池用材料の製造・販売を行う新会社「クレハ・バッテリー・マテリアルズ・ジャパン(KBMJ)」を共同で設立した。リチウムイオン電池の重要な材料となる負極材と、正極材と負極材の製造で使うバインダーと呼ぶ接着剤を手掛ける。10月1日に営業を始め、2015年度には200億円の売り上げを目指す。

 新会社のKBMJは、資本金4000万円でクレハが70%、伊藤忠が30%出資した。事業の状況に応じて増資を予定している。社長にはクレハの電池材料事業部長が就いた。クレハの材料製造能力と技術開発力を、伊藤忠の経営資源や営業力と合わせ、電池材料事業の世界展開を加速させることが狙い。クレハの素材をリチウムイオン電池材料の業界標準にすることが目標となる。

 クレハが製造している負極材とバインダーの販売は、10月以降、KBMJが引き継ぎ、リチウムイオン電池材料の窓口を一本化する。KBMJは、2012年1月に稼働を始める年産1200tの負極材製造会社と、2013年稼働予定の負極材の原料製造会社にも全額出資する。投資額は2015年までに約100億円になる見通し。クレハの研究所と連携しながら顧客のニーズを開発や営業活動に反映させる。

 リチウムイオン電池は、従来の携帯電話、ノートパソコン、電動工具向けから、ハイブリッド車、電気自動車などの車載や、電力貯蔵用の定置型電源といった大型の用途へと広がりを見せ、需要の急増が予想される。クレハはこれまでの自社生産に加え、電池事業を加速させている伊藤忠と組むことで販売・供給体制を強化し、販路の拡大を図る。(日経BP環境経営フォーラム

伊藤忠商事は、化学製品製造・販売のクレハ(東京都中央区)、米国の大手リチウムイオン電池メーカー、エナデルとともに、リチウムイオン電池用の負極材製造プラントを設計することで合意した。クレハが製造する負極材をエナデルに供給するため米国に新設するプラントの第1期工事向け。プラントは2013年初めの稼働を予定し、米国のエンジニアリング会社と設計業務を始めた。

 供給する負極材は、クレハが福島県いわき市のいわき事業所で生産する「カーボトロンP」。石油を精製する際に残留するタール状のアスファルトを蒸留して残る樹脂状物質、石油ピッチを原料にしたハードカーボン(難黒鉛化性炭素材料)で、長期に使用する際の耐久性・安定性からエコカー向けの電池材料として期待されている。

 エナデルは、伊藤忠が出資している米国のクリーンエネルギーホールディング会社、エナール・ワンの100%子会社。電気自動車(EV)用のリチウムイオン電池システムを生産し、セルから電池システムまで一貫して開発・製造できる量産設備を米国で唯一保有する。ノルウェーのEVメーカー、シンクやスウェーデンのボルボへの供給が決まっているほか、中国最大手の自動車部品メーカー、万向集団とEV用の電池システムを生産する合弁会社設立を進めている。

 米国で大型定置用蓄電池や車載電池の需要増が見込まれることから、伊藤忠はリチウムイオン電池事業を強化。エナール・ワンへの出資のほか、リチウム資源開発会社の米シンボルマイニングに資本参加。リチウムイオン電池用材料の戸田工業(広島県大竹市)と正極材生産・販売会社を米国に設立するなど、資源確保から生産、販売、二次利用まで手掛ける体制の構築を推進。今回の負極材プラントもその一環で、急拡大が見込まれるリチウムイオン電池市場に向けて迅速に対応できる体制を整備する

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

森村泰昌の喜劇性

2010年05月08日 18時05分54秒 | nobot
「人生は近くで見れば悲劇だが、遠くで見れば喜劇である」

かの喜劇王チャップリンの言葉である。
東京都写真美術館で行われている森村泰昌の「レクイエム」を見て、この言葉が浮かんだ。
彼は作品「独裁者はどこにいる」の中でヒトラーに扮するチャップリンに扮している。

森村泰昌自身がチャップリンの言葉を意識しているのかどうかは定かではない、が、
間違いなく彼の作品は喜劇性が溢れている。なんというか非常にポップである。
しかし、その喜劇性の裏側に、それらの偉人たち、もしくはその所業に影響を受け、何とかそれを昇華しようともがき苦しむ森村自身の姿も間違いなく見て取ることができる。

だからこそ彼は自身と偉人というアイコンを重ね合わせ、森村自身の極めて指摘な場所、小道具などを背景に用いるのだろう。(EX.天皇とマッカーサーのポートレイトは彼の実家が営む茶問屋で撮影されている)

その森村のプロセス自体が「悲劇」とうのはあまりにも大仰であり、彼に対して失礼かもしれないが、何事かに影響を受け必死に理解しよう、飲み込もうとする苦しみ、もしくは試みは大抵の人に理解できるのではないかと思う。だが、他人のそれは案外笑い話、酒の肴だったりする。誰しも経験があるからこそだから森村の表現はおもしろく、ポップで分かりやすい。



森村は明確なメッセージとして、映像作品「独裁者はどこにいる」・「あなたが掲げる旗はどんな色(正確なタイトルは失念しました)」の中で、「白旗」を掲げている。これは自分の中に巣くう支配欲求や攻撃欲求の放棄であり、何モノにも勝ろうとしない、気に留められなくともいいという「悟り」のような世界である。

言うなれば宮澤賢治の「アメニモマケズ」の世界である。実際作中にも英訳で背景にその詩を登場させているくらいなので、おそらく森村自身ファンなのだろう。

ただ、ここでも森村の表現の喜劇性ゆえか、「ほんとにぃ~?? そんな簡単じゃないっしょ笑」と、半ば自分のことも思い返し、自嘲気味に笑えてきてしまうのである。
それこそが彼の狙いのような気もするが・・・。

私も、願わくばそんな誇りある敗北を選んでみたい、飄々とただ風に揺られる柳のように、何モノをも傷つけず、何ゴトをも気にせず、気にされず生きてみたい・・・。
とは、たまーに真剣に(酒に溺れた翌日なんかに)思ってみるのだが、今現在まったくもってできそうにもないのである。

私にとってはこれは「悲劇」だが、どうか私の隣人たちには「喜劇」として笑い飛ばしていただきたい、とか思っております。

文:小畑 伸允
コメント
この記事をはてなブックマークに追加