‐企業の顧客理解を深め、マーケティング・キャンペーンの変革を進めるIBMの取り組みをさらに推進‐
[米国ニューヨーク州アーモンクおよびマサチューセッツ州ウォルサム、2010年8月13日(現地時間)発]
IBM(本社:米国ニューヨーク州アーモンク、会長:サミュエル・J・パルミサーノ、NYSE:IBM)は本日、Unica Corporation(NASDAQ: UNCA)を買収することで両社が最終合意に達したと発表しました。買収は1株あたり21ドル(為替調整後の総額、約4億8,000万ドル)の現金で実施します。マサチューセッツ州ウォルサムに本社を置く公開会社であるUnicaを買収することで、IBMは企業が顧客の嗜好を分析・予測してターゲットを絞り込んだマーケティング・キャンペーンを企画できるように支援する能力を高めることになります。
買収手続きはUnicaの株主の承認や規制当局の認可、そのほか慣例上の必要条件を満たした上で、2010年第4四半期に完了する予定です。
今日の主要企業は、適切で一貫性のある顧客体験の提供を重要視しています。こうした企業は、市場の変化に迅速に対応し、ターゲットを絞った個客志向のマーケティング・キャンペーンで他社との差別化を図ることで自社のブランド力を強化していかなくてはなりません。これを実現するため、マーケティング専門家たちはマーケティング計画と実施を自動化および管理するテクノロジーへの投資をますます増額し、顧客の嗜好やトレンドの的確な分析、購買ニーズの予測、適切なキャンペーンの推進がより適切に実行できるように努めています。
IBMはこうした需要に対応し、変革を支援する能力を集結して、お客様がチャネル横断的で適切な一貫性のあるブランド体験を創造することで顧客のロイヤルティおよび満足度を促進できるようにします。IBMとUnicaの組み合わせで生まれる高機能なアナリティクスおよびマーケティング・プロセス改善の活用によって、リレーションシップ・マーケティング、オンライン・マーケティング、マーケティング業務など、お客様の主要プロセスの合理化と統合を支援いたします。
Unicaはこの分野の豊富な専門知識を活用して全世界で1,500社以上のお客様にサービスを提供しており、その業界も金融サービス、保険、小売、通信、旅行およびサービス業など多岐にわたります。同社のお客様として、Best Buy、eBay、ING、Monster、Starwood、US Cellularの各社が挙げられます。
本日の発表は、企業がマーケティング、需要創出、販売、注文処理、フルフィルメント全般にわたる中核ビジネス・プロセスを自動化、管理、促進できるようにするIBMの業界別ソフトウェア・ソリューションのラインナップをさらに拡充するものです。今回の買収は、IBMが最近実施したSterling CommerceおよびCoremetricsの買収と並んで、成長する当市場におけるお客様の需要増に対応するためのIBMの能力を高めるものです。
IBM Industry Solutions担当ゼネラル・マネジャーのクレイグ・ヘイマン(Craig Hayman)は、次のように述べています。「IBMは、マーケティングなどの中核ビジネス・プロセスをインテリジェンスおよび自動化によって変革したいという今日の企業の要望を把握しています。幅広いマーケティング機能を自動化する能力と、世界中の企業のマーケティングを成功に導いている実績を有するUnicaをIBMが選んだのは、必然的な流れといえます。」
Unica Corp.のCEOであるユーチュン・リー(Yuchun Lee)は、次のように述べています。「Unicaが力を入れているのは、お客様がマーケティングのメッセージを顧客へと適切に伝達することで、それが顧客へのサービスとして受け止められるように支援することです。私たちはIBMとともに、Unicaの優れた企業マーケティング管理ソリューションを、今まで以上に広範囲かつ包括的なラインナップで世界中の広範な顧客層に提供してまいります。」
Unicaの社員500名は、業界に特化したさまざまなソリューションを扱うIBMのソフトウェア・ソリューションズ・グループに移籍します。UnicaのソフトウェアはIBMのビジネス・アナリティクス・アンド・オプティマイゼーション(Business Analytics and Optimization=BAO)コンサルティング部門‐5,000名のコンサルタントおよび各地のアナリティクス・ソリューション・センターで構成されるチームで、過去5年間に計110億ドル以上を企業買収に投じて事業を強化‐の機能を補完していきます。