「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【大菩薩周辺】台風直後の滝子沢右俣と藤沢川

2007-09-08 19:02:08 | 

 滝子沢の左俣は先月遡行しましたが、右俣はガイドブックにもないので平凡な沢だろうと予測はしていました。そのとおりでしたが、台風が大雨を降らせた後で沢はかなり増水しており、土砂崩れや倒れそうな立木に気を使いました。尾根に上がると登山道を小枝や葉っぱが埋め尽くすほどでした。藤沢川へと下るとこちらの斜面の方が、小枝や葉っぱが大量に散乱しており、台風の威力を感じさせられました。藤沢川も増水しており、主に沢沿いに付いている踏み跡を辿り、何度か徒渉を繰り返して林道に出ました。

【日 程】2007年9月8日(土)日帰り
【沢 名】滝子沢右俣(遡行)、藤沢川(下降)
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【コース】白野上宿バス停(8:05)→桧平(11:00)→林道(12:30)→初狩駅(13:10)
【参 考】地形図のみ

笹子駅前を7時56分に通るバスはほぼ確実に5分程度遅れてくるので、同時刻に到着する電車がピッタリ間に合う。降りるべきバス停の名称が分からなかったが、この辺だろうと見当をつけて下車した。一番近いバス停は白野下宿だったが、バスの利用でアプローチをずいぶん短縮できた。台風による増水のため、滝子沢沿いの林道入口は土嚢が積んであり、道路上を水が流れていた。二俣近くで林道は左俣を渡るが、その部分は大きく抉られていた。左俣と右俣の中間を登る簡易舗装の林道は川のように上を水が流れている。このあたりですぐに入渓した。

沢は増水しているが平凡なので特に問題はない。そのうち左手に林道が近く見え、面倒になって林道に上がって歩いた。この林道は左右に分岐するので(左俣を遡行する時は左)、右の分岐を取ると「林道大鹿線」の表示がある。登山道のある大鹿沢沿いの林道から分岐する大鹿線がここまで繋がっているようだ。右俣に架かる橋が現われ、堰堤が二つ見える。二つの堰堤を左から巻いて、再び入渓する。すぐに「林道大鹿線」の橋が再び現われるので林道に上がると今度は堰堤が三つ連なっているのが見える。三つの堰堤を左から巻いて再々入渓する。

右俣は大きな滝はなく、たまに小さなナメが現われる程度。しかし、ズミガ沢でも見られたが、沢沿いの立ち木の根元が抉られ、沢に倒れこんで来そうな木がいくつも見られる。今回の台風が直接に影響したのかどうかは分からない。増水で動いたばかりの不安定な岩もありそうなので、振動を与えないよう、とにかく静かに慎重に進む。奥の二俣となり、左の方が傾斜は緩いが水量が少ない。水量の多い右俣はナメ滝が連なっているのが見える。少し迷ったが右を取った。

ここまであまり濡れていなかったが、このナメ滝の連続で流水上を直接登ったのでびしょ濡れになる。ここは通常は枯れているか、わずかに水が流れている程度なのだろう。あるいは落ち葉などに覆われていて今回の台風で下の岩盤が露出したといったこともあるかも知れない。沢形の消える少し手前で左の支尾根に上がって行く。支尾根は比較的登りやすく、稜線に近づくと新しく落ちた小枝や葉っぱが目立つ。台風の爪あとのようだ。稜線上の登山道は小枝や葉っぱに埋め尽くされ、すぐには見分けがつかないほどだった。本当に登山道か確認するため左へ登ってみると桧平の標識があってハイカーに出会った。

桧平からは藤沢川に向かって一直線に下降する。こちらの斜面は小枝や葉っぱが大量に散乱して、台風の風がこちら側に強く当たったことが窺われた。やがて水が現われ、右から水量の多い沢が合流する。右岸に踏み跡を見つけしばらくこれを辿って行く。そのまま下山できるかと思われたが、やがて沢に下り、対岸に渡って行く。踏み跡は左岸からまた右岸、左岸、右岸とめまぐるしく変わり、何度も渡渉する必要がある。増水しているが、幸い渡渉が困難になるほどではなかった。最後に右岸から林道に合流した。


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