「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【奥多摩】大丹波川真名井沢

2005-06-25 16:39:46 | 

梅雨の晴れ間、暑さも本格的になって今年初の沢に行きました。真名井沢はガイドブックで人気度が高いとされている沢ですが、人の多い沢を好まない私としては、これまで敬遠していました。しかし、他に入っている人も無くて楽しく遡行できました。下りは赤杭尾根を取りましたが、途中、エビ小屋山を経由する道を通ってみました。

【日 程】2005年6月25日(土)
【沢 名】大丹波川真名井沢
【メンバ】単独
【天 候】晴れ
【コース】とりがや橋入渓点(8:15)→赤杭尾根終了点(11:50)→エビ小屋山(12:10)→古里駅(13:55)
【参 考】奥多摩・大菩薩・高尾の谷123ルート(山と渓谷社)

川井駅からの本数少ないバスに合わせ、終点の上日向まで乗る。車道を少し奥へ歩き、大丹波川に架かる橋(真名井橋だったか?)を渡り、真名井沢に沿った林道を行く。林道がヘアピン状に大きく曲がるところ、真名井沢に架かるのが「とりがや橋」。真名井沢に沿って分かれる林道に入るが、すぐに終点となり、沢支度を整えて入渓する。沢に絡んで仕事道があるようだが、暑い日なので水流に沿って行く。ワサビ田があって老夫婦が仕事をしていた。会釈をして通り過ぎる。

蜘蛛の巣が多いので先行者はいないようだ。思ったより小滝が多く楽しめる。釜を持つ滝では蛇が足下に泳いで来た。不意打ちだったので、思わず声を上げてしまった。見ると近くに大きな蛙がいて、これを狙っていたようだ。恐る恐る近づくと逃げて行ってくれた。これで高巻きせずに済み、腰まで釜の水に浸かって直登した。

魚留滝はガイドブックにはシュリンゲ付きのハーケンが2本残置されているとあったが、シュリンゲの付いてないハーケンが1本しか見当たらなかった。これを利用させてもらって登る。チョックストンの小滝が現れる。ハング気味で水流をまともに浴びながら登り、ずぶ濡れになった。やがて沢が三俣に分かれるところ、左は水流があるが、本流と見られる水流の無い中央の沢に進む。この時点で、ここがガイドブックの最後の三俣と勘違いした。やがて黒くぬめった滝が出てくる。取り付いてみると難しく、左から巻いて行くと、下からは見えなかったが上部に長く続いていて高度感がある。巻いて正解だった。

さらに登っていくと沢は四俣に分かれるが、ここがガイドブックの最後の三俣と見られる。左から2番目に入ってみるが、登りにくいのですぐに左手の尾根に上がる。足跡も見られるが、ザレていて足を取られ、落石を起こしやすい。手がかり、足がかりを求めて左へトラバースしていき、岩場から樹林帯へと入って行く。やがて踏み跡が見られると少し楽になる。踏み跡は必ずしも上方へ向かっていないので、獣道かも知れず、適当に利用しながら高度を上げて行く。ちょうど登山道に出たところで川乗山方面から下ってくる人に出くわした。

赤杭尾根を下る。途中、登山道はエビ小屋山を巻いていくが、手前の鞍部から尾根沿いにわずかな踏み跡が見られ、以前歩いたときに気になっていたので、これを辿ってみた。頂上には標石があり、近くの立木に巻いた黄色いテープに「1147m布滝ノ峰(エビ小屋山)」と記されている。その先の尾根上も歩きやすそうで、少し迷ったが進んでいく。場合によっては布滝沢に下ることもあるのかと思ったが、磁石を見ると東に導かれていて、すぐに赤杭尾根の登山道に出ると思われた。

尾根が幅広くなると植林の作業跡になって、その先、踏み跡がかすかになる部分もあったが、迷うことなく次の鞍部で登山道に合流した。あとは登山道をぐんぐん下るだけ。いつもは沢から出たところで着替えるのだが、今回は濡れたままだったので下りも涼しかった。それでも下りきる前にさっぱりと全部着替えた。しかし、舗装道路に出ると照り返しでひどく暑い。夕方には予定が入っていたのでやむを得なかったが、下る時刻が早すぎた。