「たぬきせんべい」の山ある記

ニフティの「山のフォーラム」が消滅したのでブログを始めてみました

【奥日光】千手ヶ浜のクリンソウ

2005-06-19 23:55:12 | ハイキング

奥日光中禅寺湖千手ヶ浜のクリンソウを見てきました。赤沼からの低公害バスはこの時期、約30分おきの運行ですが、集中する客を捌けず、ダイヤは滅茶苦茶、大勢が積み残される有様でした。
しかし、クリンソウはちょうどピークで素晴らしく、苦労した甲斐はありました。
今回、日光には車で来たので往復とも低公害バスの選択になってしまいましたが、電車、バスで来れば船がうまく使えるかも知れませんね。

【日 程】2005年6月19日(日)
【山 域】奥日光
【コース】中禅寺湖岸
【メンバ】単独
【天 候】曇り
【参 考】山と高原地図13日光(昭文社)
【コース】千手ヶ浜(15:50)→赤岩(16:30)→竜頭滝(17:00)

妻と義母、義姉、姪の4人の車での一泊旅行に初日の途中まで同行する。ズミやクリンソウが見頃ということで奥日光を目指した。清滝インターに近づくとヤマボウシの白い花が目立つ。中禅寺湖畔に着いたのが昼近くになり、船で千手ヶ浜を目指そうかと相談していたが、雨が降ってきて船に乗る気分ではなくなってしまった。

昼食をとっているうちに雨は上がり、赤沼から低公害バスで行くことにした。赤沼車庫に着くと予想以上の人の列で驚いた。ここまでの道路は空いているのにここだけが異常に混雑している。駐車場も満杯だったが、低公害バスで戻ってきた人が車で出て行くので、入れ違いで駐車はできた。バスは約30分おきに出るが、15分も遅れているので時刻表の意味がなくなっている。1回では乗り切れず、次のバスになったが義母は足が弱っているので次のバスに座れて助かった。

ズミを期待して来た人もいたようだが、かなり散ってしまっていた。そうなるとちょうど見頃というクリンソウに人が集中するのも無理はない。小田代原で降りる人は全くいないし、終点の千手ヶ浜の手前で降りる人も歩いて千手ヶ浜を目指すようだ。帰りのバスは千手ヶ浜で乗らないと、途中からは乗れないという声が聞こえる。

終点の千手ヶ浜に着くと、バスの乗客から驚きの声が上がる。さらに大勢の人がバスを待って集まっていたのだ。着いたとたんに帰りの心配をしなくてはならない。船を使うのは赤沼へ戻るための路線バスの時刻が合わず、時間のロスが大きい。結局、私が帰りのバスの列に並び、4人には先に見て来てもらうことにした。1人で4人分を取るのは申し訳ないが、足の悪い義母のためということで許してもらう。いらいらする人たちの前では小さくなるしかない。

戻ってきた4人に別れを告げてクリンソウを見に行った。クリンソウはバスで来る途中にも咲いていたが、シカの食害よけネットに囲われた千手ヶ浜の群生地の規模と株数はすごい。赤と白が中心だが微妙に色が変わっているクリンソウはほの暗く苔むした原生林や川の流れを背景にすると幻想的に感じた。

クリンソウとお別れして、菖蒲ヶ浜を目指して湖畔の山道を行く。大きな山ツツジがあるが、花はすでに枯れかけている。シロヤシオもすっかり散り落ちていた。若いシカが一頭、こちらが通り過ぎていくのをじっと見守っている。時刻が遅いこともあって人の気配は無く、鳥の声と波の音、木の葉の擦れる音だけに囲まれて行く。平坦な道は急な登りになって、赤岩に着いた。岩の上に立つと展望が良くて気分がいい。

赤岩からは下りで、スイスイ行くとやがて菖蒲ヶ浜のスキー場のリフトが見えた。舗装道路に出て左へ登っていくと竜頭の滝前でバス道路に出る。竜頭の滝はこの時期、ツツジも終わってあまり見るべきものがない。バスに乗って帰路についた。