今月末、北朝鮮の平壌で二度目の南北首脳会談が行われる。
7年前、初めて南北首脳が手を取りあったその日、私はロンドンで韓国人たち
と一軒屋をシェアして住んでいた。その一軒屋の住人は、私以外の全員が韓国人
で留学生やら働いている人やら、毎日多くの韓国人が出入りするちょっとした
韓国コミ二ティーの場でもあった。
首脳会談の当日、皆無言でテレビのニュースに釘付けになっていたのがとても
印象に残っている。いつもは賑やかなリビングルームが、その時はとても静かで、
みんなどう思っているのか、聞いてみたい気もしたが、とてもそんな雰囲気では
なく、私も後ろの方で黙ってニュースを見ていた。
皆それぞれ複雑な心境だったに違いないが、それでも中にはうれしそうに画面を
見つめている顔もあって、どちらかというと歓迎ムードが控えめに漂っていたと
記憶している。
韓国では感動のあまり、泣き出す人たちも大勢いたようあるが…。
この歴史的会談のおかげで、韓国の金大中大統領はノーベル平和賞を取ったが、
その後この会談を開催する条件として北朝鮮側に莫大な金を払ったことが
暴露され金で買ったノーベル平和賞だとケチが付いた。
韓国の盧武鉉大統領と北の将軍様との思惑の一致で決まった今回の会談は、
前回ほど盛り上がってないようで、韓国の人たちも冷めた目でみていると
伝えられている。
首脳会談当日は日本でも大々的にテレビのニュースや新聞で取上げるであろう。
お隣の国の事だとは言え、南北分断の原因を作ったのは間違いなく
日本なのである。
最低限それだけは、忘れてはいけないと思っている。