ミャンマーチーク屋さんのわが道を行く

日々の出来事と旅と愚痴と文句を勝手に語る日記。

メキシコ旅(3)

2024-04-10 00:03:29 | 旅行(海外)
別の日にもう一つの目的である、エクスプロールへ行く。

エクスプロールとは「自然の地形を生かした巨大なアドベンチャーパーク」なんだとか。どこでそんなのを見つけてきたのか、私も行くまで全く知らなかった。いわゆるアスレチックとアトラクションをコラボさせ、そこに運動的な体感をプラスさせた施設だ。お年寄りには向かない。健康体である60代くらいまでの方じゃないと体がもたないかも。オールインクルーシブになっていて、中に入ったらアトラクションはやり放題、食事も1日中食べ放題に飲み放題。すごい種類のバイキングをずっとやっている。飲み物は所々に飲み物スタンドがあり、フルーツの絞ったものなどが飲める。飲んで食べて遊んでの無限ループ、お値段は一人2万1千円。

まずはジップライン。日本でもいろんなところにできているが、1本がなんせ長いし、それを何本も乗り継いでいく。一体、どのくらいの距離なんだろうと思うほど。眼下に見えるのはジャングルだ。最後は水に突入して終わる。もう一生分やった感じ。

次に水陸両用のバギー。これを運転してジャングルや洞窟を爆走するというもの。これも長い、10キロの道を走ることになる。しかも妻も運転したいというから2回やる。合計20キロ。面白いが、もうヘロヘロ。

そして手漕ぎボート。洞窟の水路をは筏(いかだ)に乗って、手に板をつけて漕いで進むもの。これも長い。距離不明、終わるまでに1時間くらいかかる。手と腕がパンパンになる。

次に洞窟スイム。これも細長いセノーテをライフジャケットをつけて、延々と洞窟の中を泳いでいく。これもやっぱり長い。ただしこれが自然にできたものに、若干の手を加えてあるだけのものだと思うと感動する。そろそろ辛くなってきてようやく終わる。

で、地下洞窟探検。洞窟を歩いたり、水につかったり、最後はウォータースライダーで滑って終わる。やっぱり洞窟モノが多くなる。地上は暑いので、地下で遊ぶというのは理に叶ってはいる。

だいたいこんな感じだ。

これをひと通りやると、クタクタになる。気に入ったらもう一回やったりすると、2回目は途中で後悔したりする。
ひとつひとつがとにかく長いし、結構ハードなので体力がいる。そして時間もかかる。日本のアスレチックとは規模そのものが違う。すごいのは自然の地形を生かしていて、施設のほとんどは地下の鍾乳洞を多少なり加工して作られている。だからジップラインとバギーの道以外は、上から見るとジャングルの中に埋もれていて何も見えない。この辺りはかなり暑いので、こういう作りだとエアコンが必要なく常に涼しい。エコそのもの。考えて作られているんだなと思った。最初は何もメキシコまで来てテーマパークなんてと思ったが、やってみるとスケールが大きいので驚きの連続だったし、なによりも健康的で私的には遺跡を見に行くより、ずっと楽しめた感じ。

基本エクスプロールに行くには、タクシーなどの車かホテルまで迎えに来てくれる送迎バス(チケット代にプラスされる)で行くことになる。けれど私たちは例の乗り合いバスのコレクティーボを使って出かけてしまった。コレクティーボは乗り合いバスなので入口のゲートまでは行ってくれない。降ろされたのは入り口から一番近い高速道路の停留所だった。しかし、入り口は降りた停留所から通りを渡った向こう側にある。これが誤算だった。確かにすぐ目の前に見えるが、行くには片側4車線、計8車線の高速道路を横切らなくてはならない。歩道橋などは一切なく中央分離帯があるだけ。どう考えても渡らないとたどり着けない。それはつまりエクスプロールに行く人は、コレクティーボなんか使わないことを想定しているということ?だと思う。

間隔とタイミングを取って一気にダッシュする、けれど100キロ以上でバンバン走ってくる車の早いこと早いこと。渡り切ってからも足が震えていた。娘にも大変申し訳ないことをしたと思っている。意外と楽しんではいたけれど…。まさか高速を渡るなんて想像がつかなかったとはいえ、車に轢かれても自業自得どころか、轢いてしまった人にも申し訳ない。今後の人生、2度と高速道路は渡らないと誓った。しかし帰りは大丈夫。ゲートからトボトボ歩き、高速道路の脇に立って手を挙げていれば、帰る方向が車の進行方向なのでコレクティーボが止まってくれる。案の定、ほとんど待たずに帰れた。結局、エクスプロールで一番記憶に残ったのは、この高速横断アトラクションだったんじゃないかとさえ思う。

今回の日程で、1日だけ何もしない日があった。
一人でふらふら出かけた。プラヤデルカルメンのツーリストエリアの反対方面を歩いていくこと30分、大きな広場があってビニールテントがいくつも広がっていた。一見するとホームレスの集合体のようにも見えたが、近くに寄っていくとそれは大きなフリーマーケットの集合体だった。中に入っていくとメキシコ人でいっぱい。古着や古道具、古本にゲームカセット屋さんもあった。ほとんどがガラクタのようなものばっかりだったけれど野菜や果物も売っている。タコス屋さんもあるし、揚げたてのチョロスも売っている。その中にマンゴー屋さんも出ていてスーパーでキロ400円だったのが、ここでは250円。つい買ってしまった。甘そうなのを選んでいるとおばちゃんが選んでくれた。で、去り際に「グラーシャス、チノ…」と言われた。またマーケットを歩いている時、遠くの男の集団からは「チャンチュンチョン…」と言われた。昔から中南米では、中国人を小ばかにした言い方として、こんな風に言われていたので懐かしくもあった。まぁ彼らから見れば中国人も日本人も判別できないし、言われるたびに「ハポンです…」といったところで、さほど意味もない。もうこんな風に言わなくなったのかなと思っていたところ、まだこういう庶民的なところでは言ったりするんだなと、なんとなく変わらない安堵感みたいなものにホッとしてしまった。ここにきてやっとメキシコにいる実感が湧いてきた。帰り際、昔メキシコに来た時、良く立ち寄っていたような食堂を見つけ、入ろうかどうか迷ったけど、結局止めてしまった。

ということで、なんだかせっかくメキシコに来たのにメキシコが遠い旅になってしまった。まぁ、それもメキシコで、これもまたメキシコではあるけれど…。
旅の仕方で見える景色も全然違う。若い頃の金を使わないでする旅が完全に染みついてしまっている。宿と食事はアップデートできてきたものの、移動手段についてはやっぱりダメ。タクシーは金の問題以外に閉ざされた空間ゆえ、怖いイメージがどうしても消えない。これは過去のタクシー強盗のトラウマだと思っている。ただしウーバーの出現で徐々にこれもアップデートできそうな気もしている。それでも現地の庶民の乗り物はどこか楽しいので、これくらいは残しておいても良いかなと思っている。

帰りは時差の為、1日がスっ飛んで翌々日になって成田に到着。

帰ってくると、またどこかへ行きたくなる。

でも来年は娘の受験なので、1年間はどこにも行けないよ、と釘をさされてしまった。
大学受験ならまだしも、「高校なんて誰でも行けるじゃん!」と言おうものなら、「どこでもいいわけではないんだよ、この人でなし!」と返ってきそうなので、黙って従うことにしている。

考え方は人それぞれ。

多様な意見も尊重してほしいと願うばかりだ。

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