越後の大工刃物販売日記

大工刃物産地の新潟から日々感じた一言。
最近は食べ物ブログに変更しつつある?

テレビ東京 「世界大工王決定戦」

2009-01-03 17:04:19 | 業界雑感


お正月に見るテレビ番組をチェックしていたら、1日夕方6時30分から「世界大工王決定戦」という番組を見つけ「これは見たい!」と喜ぶが「テレビ東京」。

残念ながらこちら新潟では「テレビ東京」は放送していない!(なぜ放送されない局が掲載されているのか?)

いつもなら「テレビ東京」の特別番組は、数ヶ月~1年後にようやくどこかの局で放送されるのですが、運良くこの番組は翌2日の午前中に放送されました。

「栃木県の那須高原の別荘地に、各国の一流大工(日本代表、アメリカ代表、イギリス代表)がそれぞれの技法を生かし、作業期間3週間で夢溢れる温泉付別荘を建築する。一般の方+著名人が「泊まってみたい」と思う別荘に投票!投票数が最も多かった別荘を建てたカーペンターが、初代大工王の栄冠に輝く。」

イギリスチーム 「森のコンチェルト」
ティンバーフレーム(太い柱と梁を使用する耐久性に優れたイギリスの建築工法)




アメリカチーム 「また逢いたくなる家」
2×4工法(アメリカ発祥のパネル工法。柱を使わず天井・床・壁で支える構造)




日本チーム 「夢屋敷」

木造軸組工法(日本家屋の伝統的工法。自由に柱と梁が組め修繕改築もしやすい。)




たった3週間でこれだけの家を建てること自体が無理難題なのに、日本の棟梁(長野県上田市の鮫島棟梁さん)は昔ながらの軸組工法で、入り口に門や露天風呂までと欲張るものだから、いきなりてんぱってしまい職人を怒鳴りつけたり奥さんとケンカになったりして最悪のチームワーク。

演出も他のチームは優雅で余裕の進行状況に対し、日本チームはトラブル続きでこれは悪宣伝にしかならない、いや~な感じ。

しかし、その後もトラブルがありながらも徐々に仕事が軌道にのって完成に近づいていく。


そして最終日、前日までの大雨でイギリスチームの外壁が、乾燥不足のため板の塗料が流れ出して見る影もなくしみで汚れてしまって途方にくれている時に、(すでにこのチームの左官職人さんは帰ったあとだった。)鮫島のおやじが「うちの職人を使え。」と言ったのには男気を感じて感動した。


イギリスの家でティータイムを過ごし、アメリカの家で遊んでパーティーをした後、日本の家で露天風呂に入って眠るのが理想かな。

外国人の審査員を含んでの審査の結果、日本チームの家が優勝しましたが、画面上で見た限り妥当でしょう。

やはり、日本建築が一番手間がかかっていてできばえが他とは違うし、生活するには一番落ち着ける。


優勝して「黄金のハンマー」を手にする鮫島のおやじ


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