みちのくの山野草

みちのく花巻の野面から発信。

賢治関連七不思議(消されていた曜日、#4)

2017-08-01 10:00:00 | 賢治に関する不思議
《驥北の野》(平成29年7月17日撮影)
 沼津のU氏宅訪問
 さて、関徳弥の『昭和五年 短歌日記』の持ち主から私は訪問の承諾をしてもらえた。そこで私は新幹線の切符等を買い、宿を予約してその日(平成25年7月8日)を首を長くして待っていた。ところがその出発の前日、U氏から都合が悪くなったので明日(7/8)の訪問は無理になったと連絡を頂いた。そこで私は、それでは明後(7/9)にお訪ねしますということで承諾を頂き、出発は予定日通りの7月8日にした。同日は、以前から一度訪れてみたいと思っていた身延町に行って久遠寺の賢治碑を見て、その後韮崎市に行って保阪嘉内のことを調べ回ればいいかなと考え直したからだ。

 そんなわけで、7月8日予定通り花巻を発ち、久遠寺を見終えて身延線に乗って韮崎に向かっていたところへU氏から私の携帯に電話が入り、明日(7/9)も仕事の都合で会えなくなったという連絡がまたもや入ったのでやむを得ず沼津行きを諦めた。その日は韮崎に泊まって、保阪嘉内に関連する場所を訪れたりして幾ばくかを知ることができはしたが、正直泣き泣き花巻に戻った。

 その後、そもそもこの曜日の消去の経緯については、日記の持ち主に会って日記の現物を見ればばかなりわかるはずだと私は思っていたから、先の古書店主高橋征穂氏には訊いてみていなかったので、とりあえずはU氏訪問の顛末報告旁々高橋氏を訪ねて、あの新聞に載った日記の曜日が消されているのは何故だったのでしょうかと訊いてみた。すると高橋氏からは、そのことは気にも留めなかったし、そのことが当時話題になった記憶もないということだった。

 そこで私は次に、U氏に電話をして
 その日記には例えば「元日」の曜日欄は消えているのか、もし消えていれば曜日は何と記載されているのでしょうか、せめてそこだけでも教えてもらえないでしょうか。
と懇願したところ、それではその旨手紙で連絡して下されば調べてご返事をしますということだった。ところが待っても待ってもその返事が来ない。しつこいとは思いつつも私はどうしても諦めきれず二ヶ月程経ってから再度そのお願いの手紙を出した。しかしやはり梨の礫だった。

 そこで私は、平成25年11月26日に再び沼津を訪れた。今度は事前には連絡せずに直接U氏のお宅にお邪魔した。すると今度はU氏に会えた。会っただけで、この方はいい人だと直感した。遠いところわざわざ訪ねて来て下さってと仰って、その日記を見せてくれるということで奥の方に行った。私は再度訪ねて来た甲斐があったと心の内で快哉を叫んだ。ところが戻ってきたU氏の返事は、ちょっと事情があって今は見せられないので夕方また連絡して欲しいというものだった。そこで私は宿を取って夕方を待って連絡した。
 そして夕方電話をした。ところ、本が沢山あってその日記が紛れていてどこにあるか今は不明なので探してみますから、また明日連絡をしてくださいということだった。するとその明くる日の昼前に連絡が入り、探してみたのですがその日記は見つかりませんでしたというものだった。

 これでほぼはっきりしたことは、関徳弥の『昭和五年 短歌日記』は私に対しては決して見せてもらえないものであり、一方で逆に、曜日が消されていたのには重大な秘密があるのではなかろうかということである。

 続きへ
前へ 
 “『賢治関連七不思議』の目次”へ。
 ”みちのくの山野草”のトップに戻る。

《鈴木 守著作新刊案内》
 前に出版しました『「賢治研究」の更なる発展のために-』の残部が残り少なくなってきましたので、同書を少しスリム化した『賢治の真実と露の濡れ衣』をこの度出版しました。

 本書の購入をご希望なさる方がおられましたならば、葉書か電話にて下記にその旨をご連絡していただければまず本書を郵送いたします。到着後、その代金として440円(小冊子代300円+送料140円)分の郵便切手をお送り下さい。
     〒025-0068 岩手県花巻市下幅21-11 鈴木 守
                 電話 0198-24-9813
 本書は、拙ブログ『宮澤賢治の里より』あるいは『みちのくの山野草』に所収の、
   『「羅須地人協会時代」検証―常識でこそ見えてくる―』
のダイジェスト版でもあります。さらに詳しく知りたい方は拙ブログにてご覧下さい(『「羅須地人協会時代」検証―常識でこそ見えてくる―』はブログ上の出版ゆえ、紙媒体のものはございません)。

《宮澤賢治関連の鈴木 守著作既刊案内》
『「羅須地人協会時代」再検証-「賢治研究」の更なる発展のために-』 (定価 500円、税込み)
『「涙ヲ流サナカッタ」賢治の悔い』 (定価 500円、税込み)
『宮澤賢治と高瀬露』 (定価 1000円、税込み)
『羅須地人協会の真実―賢治昭和二年の上京―』 (定価 1000円、税込み)
『羅須地人協会の終焉-その真実-』 (定価 240円、税込み)
 以上につきましては『宮沢賢治イーハトーブ館』にて販売しております。
『賢治と一緒に暮らした男-千葉恭を尋ねて-』 (在庫なし)


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 緒ヶ瀬滝(後編、7/30) | トップ | 石上山(初見のダイコンソウの... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

賢治に関する不思議」カテゴリの最新記事