まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

新幹線止まる

2024-03-12 | 旅行
弓を持っている時は、指定を取るときに、号車の前か後ろを指定しなくてはならない。出来れば、一番後ろがいいと思う。荷物で押さえておけば弓は倒れずにいてくれる。
乗り換えが少ないことを優先する。
また、帰りの時間は翌日月曜の仕事に差し支えないようなるべく早めに着きたい。

日頃、生徒に弓は重い軽いではなく、強い弱いと言ってほしいなあと言うが、今こそ軽重を考える時。2mの弓を持ち歩くのはストレスである。
ちなみに量ってみたら、防水と矢筒含めて1.5㎏あった。
砂糖の袋1個半を常に片手に持っていなくてはならいということだ。

さて、一緒に行ったNさんと、乗り換え2回の電車を選択した。
藤枝~掛川、掛川~こだまで名古屋、名古屋(17:48)~しらさぎで加賀温泉20:23着。金額もよろしく、名古屋で少し待たなくてはならないが、そこでお弁当を買って食べようかと楽しい時間を想像していた。

話し込んでいて、止まっていることに気づくのが遅れた。
止まっているよね。新幹線も何かの通過待ちするんかい?ちゃう。
こだまが動かなくなったのだ。「三河安城」あたりだ。
アナウンスが入り、東海道新幹線に飛来物があって原因を突き止めるために止まっているとのこと。
動かないこと55分。これでは名古屋で乗り換えは間に合わない。
名古屋では、しらさぎは2時間に1本。
米原まで行くと、1時間に1本なので、どれかに乗れるかもしれない。
わたしたちは、即座に予定変更して、名古屋でひかりに乗り換え米原へ行くことにした。
米原で飛び降りて、何故かみんな走り出している。
「5番ホームにしらさぎが・・」改札で駅員が拡声器で促している。
弓を落としそうになりながら、切符を通すと、パタンと行き先を封じられた。
「清算してください」と、言われ、返金なら加賀温泉に帰ってからでもいいのにと思いつつ窓口へ行くと、ひかりに乗り換えたので、追加料金を支払えとのこと。無賃乗車でもしたかのような冷たい対応だった。
あれっ?これって、わたしたちが悪いわけではないのにと思う。
乗車できなかったしらさぎの返金ではなく、高い運賃のひかりに乗ったからだった。
もたもたしていると「今到着するしらさぎに乗れません!!」て、相棒が叫ぶと「大丈夫です、まだ時間があります!!」
指定席が空きますからそこに乗ってください。
そんなやり取りの後、飛び乗ってドアのところに弓を立てかけることが出来て、一番良い場所の指定に座った。
デッキに高齢の女性を連れた夫婦が立っていたので、たぶん新幹線遅延組と思い、「どこでも座って良いそうですよ。指定の方が見えたら替わりましょう」というと喜んでおられた。
ところが、本当の指定の方がみえるたびに、ずれなくてはならない。
その間、車掌は一度も現れない。
高齢の方は東京から鯖江へ帰るようだった。
「座れないままになるところを、ありがとうございました」と降りて行った。
私たちは、そこでまた座席をずれることになって、先ほどの高齢の家族のいたところへずれた。

そこまで来て、わたしは「おや?」と、気づいた。
ポケットの指定乗車券を見ると、今乗っているところ3号車のC・・
まさしく、乗るべきしらさぎに乗っていたのだ。
てっきり乗り遅れて、次の電車に乗ったと思っていた。
それも、飛び込んだ号車もぴったりで、鯖江のご家族の方に座席を譲っていたような状態だったのだ。その場所までずれてきて、指定を取った自分の場所に到達したのだ。
要するに、ひかりが、しらさぎを追い越したのだった。
分かったことは、特急、急行は2時間以上遅れなければ返金なし。
乗れなかった電車も、乗車前でないと返金なし。学んだ。

全くの「珍道中」だ。いや、女同士なので「漫遊記」かもしれない。