なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

整形外科医が診断した肺癌

2016年10月14日 | Weblog

 整形外科医が当直の日に、内科に高血圧症、呼吸器科(他院から出張)に間質性肺炎で通院している86歳女性が上背部痛・呼吸苦で救急搬入された。胸部X線では間質性肺炎像だけのようにも見えるが、胸部CTで右下肺背側に腫瘤影を認めた。背側の肋骨への骨浸潤も指摘された(さすが整形外科)。けっこうな大きさの肺癌だが、呼吸器科の外来では気づかれていなかったようだ。胸部単純X線のフォローではわかりにくかったのだろう。

 昨年5月に労作時の息切れで胸部X線・CTが検査された。両側肺に間質性陰影を認め、呼吸器科に紹介になった。KL-6が2500と高値を呈した。特発性肺線維症(IPF)の診断で、外来でプレドニン内服が開始されていた。間質性陰影もゆっくりと増えていたようだ。早期に肺癌を発見しても経過観察になるので結果は同じだが、IFPのフォローとしてももっと胸部CTを撮っていてよかったかも。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする