なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

肺炎より貧血

2016年02月25日 | Weblog

 2週間前に内科医院から肺炎の疑いで79歳男性が紹介されてきた。胸部X線でわずかに陰影がある様に見えた。全身状態良好で外来治療とした。レボフロキサシン内服で順調に治癒した。問題はむしろ貧血だった。Hb8.6でMCV59.8と小球性貧血で、血清鉄9・フェリチン14.1と明らかな鉄欠乏性貧血だった。

 この方は昨年末から外科外来に痔核で通院していた。いずれ大腸検査を、の記載がある。患者さんが検査に乗り気ではなかったのだろう。自覚的には痔出血は1回だけで、その後血便・タール便はないという。本当だろうか。肺炎治癒後に外来で、上部下部消化管内視鏡検査を行うことにして、鉄剤を処方した。

 上部消化管は異常なかった。昨日大腸内視鏡検査を予約していたが、午後に検査した消化器科の若い先生(4月に実家の内科医院に戻る予定)に、直腸癌でしたと言われた。部位はRSからS状結腸にかけてで、S状結腸癌とするか直腸癌とするかという部位だった。漿膜側へ顔を出しているかもということだった。来週結果を聞きに来るので、当院で治療を受けるのであれば、そのまま外科へ紹介することにした。

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