なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

食べさせなければよかったか

2015年02月02日 | Weblog

 先週の火曜日に88歳女性が食欲不振で動けなくなって救急搬入された。診察したのは若い循環器科医で、入院は内科でお願いと連絡が来た。脱水症による腎前性腎不全になっていた。1週間前に風邪症状があり、その後からの症状だった。微妙な炎症反応上昇があったが、肺炎があるかどうかははっきりしなかった。少なめの点滴(ソルデム1・500ml+サブビタン1Aとセフトリアキソン1gの投与で経過をみた。

 入院後、思ったよりは食欲はあって、半分前後の食事摂取だった。病室に行くと、結構会話ができた。この患者さんは入院している病棟の看護師さんの母親だった。その看護師さんの姉も看護師さんで、その娘(患者さんの孫)も当院外科病棟の看護師さんだった。痰が絡むとは思っていたが、うまく排出すると(飲み込んだ)呼吸音は清だった。

 今日の血液検査で白血球数が21000と上昇していた。発熱はない。胸部X線では胸椎が曲がり過ぎて読めないので、CTを撮った。両側下肺背側に浸潤影を認めた。入院時にやや気になった個所だった。看護師さんたちに話を聞くと、ムセないという人とムセているという人がいた。娘さんに聞くと、ムセってますと言う。誰が買ってきたのかオロナミンCドリンクをぐいぐいと飲んでいた。痰が絡んで、せき込むと、呼息はオロナミンCのにおいがした。入院時から肺炎があって、顕在化したのか、入院後に誤嚥性肺炎をきたしたのか確定できないが、とにかく誤嚥性肺炎だ。絶食にして、持続点滴にして、抗菌薬をメロペネム(ファイザーのジェネリック)変更した。末梢の点滴で持続は無理ということで、大腿静脈からCVカテーテルを挿入した。

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