なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

慢性骨髄単球性白血病らしい

2015年01月08日 | Weblog

 今週初めに、外科に入院している白血球数3万で90%が単球という患者さんの骨髄穿刺を行った。血液検査を担当している検査技師さんが、以前当院に血液専門医がいた頃にいっしょに診ていた人で、典型的な像なら判断できる。今日連絡が来て、骨髄で単球が著明に増加しているが、成熟した単球が多く芽球もあるようだがよくわからないという。赤芽球系と巨核球系の細胞が減少しているそうだ。今まで診たことがない像ですという。

 がんセンターの血液内科の先生に電話で相談した。おそらく急性白血病ではない、慢性骨髄単球性白血病ではないかという。80歳女性で、どのくらい治療ができるかわからないが、専門医に診てもらうしかない。がんセンターは救急は扱わない、つまり救急車で行ってそのまま入院ということはできないと言われた。一度外来を受診して、入院予約になるというシステムとのこと。ただし、外来受診は家族が紹介状を持って受診してもいいと言われた。息子さんは仕事中でお嫁さんが病院に来た。お嫁さんの親ががんセンターに入院したことがあり、場所はわかると言われた。予約ととって明日行ってもらうことにした。

 患者さんは8年前に当院の血管外科で大腿静脈外膜嚢腫で切除・人工血管置換術を受けている。その後、抗凝固療法を受けて外来通院していた。今回は骨盤部や肩の疼痛で、年始に救急外来を受診して、外科で入院になった。痛みは同じで、当初カロナールが処方されて、その後トラムセットに変更されたが、程度はあまり変わらないらしい。食事のときは半座位にするが、たいていは横臥している。転院が決まれば介護タクシーで移動だろう。

 血液の本は簡単なものしか持っていない。WHO分類で慢性骨髄単球性白血病は骨髄異形成/骨髄増殖性疾患(MDS/MPD)に含まれて、単球の増加と血球の異形成をもつらしい。

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