なんでも内科診療日誌

とりあえず何でも診ている内科の診療記録

超高齢者の診療をどうするか

2014年04月02日 | Weblog

 今日の救急外来はどんなものかと、画面を開くと99歳女性が入所している施設からの紹介で受診していた。胸部X線・CTを見ると、両側胸水貯留と肺うっ血があり、心不全だった。心電図は画面で見られないので、急性心筋梗塞や心房細動などの不整脈かどうかはわからない。その後はどうなったかと見ていると、入院になっていない。地域医療用の紹介状の画面を開くと、そのまま施設に帰したらしい。家族との話し合いでもめたのかもしれない。担当したのは若い循環器科医だった。いつも90歳前後の高齢者の心不全は診たがらないので、心不全というより老衰ですと内科に診療依頼が来る。今日は内科に声がかからなかった。

 内科だと病状悪化時はDNRの方針(90歳に心臓マッサージ=胸骨圧迫は無理)として、酸素吸入と最小限の輸液と利尿剤で経過をみている。それまで治療を受けていないと、案外利尿剤に反応して症状軽快したりする。要は、内科はお見取りに慣れているというだけだが、それも仕事のうちと思っている。施設も返されては困るだろうから、明日内科に紹介されてくるかもしれない。

 先月入院した100歳男性の心不全は症状軽快して、施設入所待ちだが、毎日徘徊して病棟の看護師は困っている。長男の嫁が介護に疲れて精神的におかしくなってしまい、自宅退院はなしになった。また、先月100歳女性が心不全で入院したが、集中治療をお願いしますという家族で担当医が困っていた。最期はDNRとなったが、とても胸骨を押す気にはならないきゃしゃなおばあさんだった。

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